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最近よく聞くビジネススキル「リスキング」とは何か?

2022.01.18

デジタル化は、コロナ禍で急速に進んだ。ビジネスパーソンの働く環境もめまぐるしく変化しているが、最近、「リスキリング」というキーワードが世界的に注目されている。

必要なスキルを学び直し、新たな知識や技術を身につけることで自身のアップデートを図ること。一般的には企業が主導で再教育を行うことを指すが、ビジネスパーソンたちは、生き残るために自ら今必要なスキルの習得に励んでいるようだ。

今回は、30代以上のビジネスパーソンの多くがリスキリングに取り組んでいるスキルの中でも、「データ解析・分析」のスキルについて、その必要性や効率的な学び方を紹介する。

リスキングスキルのトップは「データ解析・分析」

近年、デジタル化でどんどん作業が効率化する一方で、これまで使われていた人手が不要になってきた。職を失った人もいる。とはいえ、デジタル化や自動化に対応できる高度な技術を持った人材は不足しているため、既存の社員を再教育して新たな技術を身につけさせる動きが世界の企業で進んでいるというのだ。

個人としても、リスキリングに取り組む動きがビジネスパーソンの間で起きている。実際、どんなスキルが注目されているのだろうか?

転職サイト「ビズリーチ」が、2021年10月、会員を対象に「リスキリングに関するアンケート」を実施した結果、54.8%のビジネスパーソンが、すでにリスキリングに取り組んでいると回答した。

「勤め先を通じて取り組んでいる」という回答が14.5%だったのに対し、「個人で取り組んでいる」は45.5%でおよそ3倍、主体的に取り組むビジネスパーソンが多いことが分かった。

また、ビジネスパーソンに、今後新たに身につけたいITスキルを聞いたところ、「データ解析・分析(62.5%)」が最も多く、次いで「デジタルマーケティング(34.6%)」「プロジェクトマネジメント(PM)(31.8%)」という結果となった。

「データ解析・分析」スキルの必要性

今回は、アンケート調査結果でビジネスパーソンが今後身につけたいITスキルの1位となった「データ解析・分析」スキルについて探ってみた。

データ解析・分析のスキルは、これまでデータサイエンティストやデータアナリストなどの専門スキルだった。今後は、一般職にとっても必要になるスキルといえるのだろうか。

今回は、株式会社データサイエンス研究所 所長で、データ分析に関わる研修やコンサルティングを行う伊藤嘉朗氏に話を聞いた。

【取材協力】

伊藤 嘉朗氏
株式会社データサイエンス研究所 所長 代表取締役
早稲田大学大学院修了。(社)日本能率協会、産能大学、早稲田大学、中央学院大学等講師を歴任。専門分野はマーケティング、統計学、多変量解析。数多くの企業・団体において、データ分析に関わる研修及びコンサルティングを実施。
https://datascience.co.jp/

「近年はビッグデータの活用等、幅広くデータを活用して業務を行う必要性が出てきたことから、一般職に方にも必要な知識となってきたと思います。
データ分析スキルとは、データ分析の方法と共に、『正確な分析結果の解釈スキル』が重要です。近年、様々なツールの登場と共に、分析結果の解釈を求められる場面が増えているため、ビジネスパーソンにとって必要性が増しているのだと思います」

データ解析・分析のスキルが役立つシーン

データ解析やデータ分析というと、特に初心者にとっては「難しい」イメージがつきまとうだろう。習得するにはモチベーションが必要だ。データ解析・分析のスキルを身につけると、具体的に何に活用できるのだろうか?

「データを分析する場合は、1)データを客観的に整理整頓し、2)分析目的に合う分析方法を選択し、3)分析結果を解釈するという、1)から3)までの流れを何度も繰り返すことで、精度の向上につなげます。この手順は、マーケティング、営業、管理等、各分野において、戦術・戦略の立案、改善点の明確化、次の計画を策定することへの活用につながります。

また、各業務を遂行する上でもこの考え方を応用し、習慣化することにより、業務の改善等幅広く役立ちます」

データ解析・分析スキルは、思った以上に活用の幅が広いようだ。

データ解析・分析のスキルの効率的な学習術

データ解析・分析のスキルは、どう勉強して習得するのが効率的だろうか。

「社会人の方であれば、専門用語等も出てきますので、最初にやさしい入門書を読んで、その後で、実務的なデータを用いた事例演習を繰り返し、慣れることからスタートするといいと思います。分析ツールはEXCELで十分です。

実際に、実務に活用するためには、WEB、専門書で調べながら行うことも可能ですが、講義形式ではなく、実務データによる演習の多いデータ分析に関する講座・セミナー等で学習されたほうが効率的です」

まずは簡単なところから始め、学習は実務データでの演習がポイントとなるようだ。

データ解析・分析スキルでポイントを起きたい分野

データ解析・分析のスキルの中でも、どの分野をポイントにおいて取得すると仕事に役立つだろうか。伊藤氏は次のように述べる。

「データ分析の分野は幅広いので、ご自身の業務に即した分野や、将来目指す分野に特化した分析について学習するとといいと思います。

特に、AI寄りの知識は進歩が激しく、せっかく学んでも知識の陳腐化となる恐れも多いので、細かい手法ではなく、業務への活用に重点を置いて、データ分析の大局的なしくみ(アルゴリズム)の理解を目指すといいと思います」

データ解析・分析スキルは、かつては専門家の専業スキルであったが、現在は変わっている。そしてビジネスパーソンが最も注目しているスキルという点も見逃せない。ぜひ今こそ、取り組み始めてはいかがだろうか。

取材・文/石原亜香利

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