1993年にビー玉を発射する玩具『ビーダマン』をヒットさせたタカラトミー。新たなシューティングホビーとして発売した『キャップ革命 ボトルマン』は、どのように子供の心をつかみ、60万個以上の出荷につながったのか!?
発売1年間の出荷数がシリーズ累計60万個という大ヒットに!
タカラトミー『キャップ革命 ボトルマン』シリーズ
各880円~
ペットボトルを発射して様々な競技を楽しめるシューティングホビー。同梱の専用キャップのほか、重さの異なる市販のペットボトルキャップも発射できる。競技に合わせてキャップを使い分けられることも人気の秘密だ。
〈 担当者はこの人!〉
タカラトミー
ディーンこうちゃかさん
タカラトミー公式YouTubeチャンネルなどで、ボトルマンの伝道師を務めている〝ディーンこうちゃか〟こと髙坂遊太さん。社内ではメディアキャラクター事業部のマーケティング課に所属する。
〝発射の爽快感を遊びに変える〟ことが開発構想の原点
ペットボトルのキャップを飛ばし、〝神ワザチャレンジ〟などの様々な遊びを楽しめる当社の『キャップ革命 ボトルマン』シリーズは、発売から1年間で60万個を超える大ヒット商品になりました。商品を着想したきっかけは数年前にさかのぼります。当時、ネットで話題になったペットボトルのキャップを飛ばす動画がヒントになりました。子供たちでも簡単にキャップ飛ばしができる玩具を作ろうと、開発をスタートしたんです。その結果、ボトルキャップを発射する爽快感に競技要素を加えた、新しいシューティングホビーにたどり着きました。
こだわった部分として挙げられるのは『キャップ革命 ボトルマン』の商品ごとにパワー、連射、コントロールといった特徴を持たせた点です。それぞれの特徴が異なる一方、球体ではないキャップをどの商品でもうまく飛ばすためにはどうすればいいのか。機構づくりには苦心しました。それを解決するために、これまでに蓄積してきた当社のノウハウを投入しています。
「これはヒットする!」という予感は発売前からありました。SNSでトレンド入りするなど反応がよく、手ごたえは感じていました。それでも即日完売したのは想定外のことで、驚きでしたね。
ヒットした要因としては、SNSでの盛り上がりで、過去に当社の『ビーダマン』などで遊んだ大人から子どもへと認知が広がる流れができたことが挙げられます。2世代で遊べる環境ができたのはよかったと思います。遊びを通じてキャップやペットボトルのリサイクルを学べる点も受け入れられたのでしょう。
2021年の上半期で30万個の出荷を記録するなど、発売後の出足は好調だったものの、その人気をどう維持したらいいのか。現代の子供たちに、どうすればアナログのシューティングゲームを楽しんでもらえるか。そのことを常に考えています。ボトルマンを使って難易度の高い神ワザに挑戦する商品や動き回る敵を倒す商品などを定期的に投入できたこと、そして飲料メーカーとのコラボで話題を提供し続けられたことは大きいですね。今後も魅力的な新製品を開発し、商品の人気を継続させていきたいと思います。
セットしたキャップを勢いよく発射!
神ワザチャレンジでさらに遊びが熱くなる!
円盤投げやホッケーボウリングなど10種の競技用パーツとボトルマン1体が入った『神ワザチャレンジ10 スマッシュセット』(2200円)。家族全員で楽しめることから、おうち時間で人気を博した。
【ヒットの方程式】
子供たちが簡単に遊べてアナログ独自の爽快感や遊び方を発見できる!
そんなおもしろさが人気の継続につながった。
取材・文/安藤政弘
※本記事内に記載されている商品やサービスの価格は2021年11月30日時点のもので変更になる場合があります。ご了承ください。
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