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サウナ好きならば知っておきたい!保険も適用される治療法「和温療法」の効果とは?

2021.12.23PR

★副作用もなく様々な病気に効果的な治療法「和温療法」にサウナの新たな可能性をみた!【前編】を読む

『和温療法』……サウナマニアならば、一度はその言葉を聞いたことがあるかもしれない。

 一見家庭用サウナにも似た、しかし純然たる医療器具である“和温療法器”を用いた、保険治療としても認められた治療法である。

 その考案者こそ、元鹿児島大学医学部内科教授、現・和温療法研究所・所長であり和温クリニック東京院長の鄭忠和先生である。

 サウナではないが、もともとはサウナから派生したという和温療法について、そしてサウナについて、サウナ好きならば知っておきたい話を鄭忠和先生にタップリとうかがった。

 その後編をお届けする。

前編はこちら

10万回以上の治療を通してわかったこと。

 僕は延べね、今まで“延べ”だから人によっては30回やる人もいるワケだけれども、延べ10万回以上の和温治療をおこなっているワケです。でも、ただの一人も事故を起こしてないの。

 ワタシがこの和温療法に対して自信があるのは、そういう副作用…深刻な副作用がまったくないということなんですよ。

 和温の“和”は“和む”ですよ。気持ち良く治療するというのが、ボクの和温療法ポイントなんです。

 お風呂がいい、サウナがいい、いろいろありますけど、我慢をして入るという時点で無理をしてるワケですよ。

 最初開発に取り組んだのは平成元年で、最初は温熱療法という名前で治療してたんです。ところが温熱療法という名前の治療法は別にもある。癌に局所的に高熱を加える治療法で、高周波ハイパーサーミアといいますけれど、それと別の治療であると、そして気持ちいい治療法であるということで、これは「あ、和むだ」と、和温療法という名前にしたんです。

 ただ、サウナとまったく同じように思われてしまうと、また色々な問題も起こる。

 健康な人がリフレッシュする、疲れを取る、サウナや温泉の後に呑むビールは美味しいし、それはとてもイイことだと思うんだけれども、そういう健康な人のリフレッシュとしてのサウナと、病気の治療の為のサウナを応用した和温療法は区別してはいただかないといけないと。

--ただ、和温療法とサウナにひとつ、大きな共通点がある。それは両者ともに気持ちがいいということだ。

 治療というのはね、医学の進歩に於いて、痛い思いをするというものだったんです。“侵襲的”といいますが、皮膚を切開する、注射をする、内科的でもカテーテルを入れる、手術をする、それを侵襲的治療と医学的には言っていますれどもね。

 患者さんは本当はそんな嫌な思いをしたくないんですけれども、「あなたの病気を治す為には、この治療法しかないんですよ」といわれたら、みんな我慢して受けるわけなんですよ、それは。

 手術とか治療じゃなくて、飲み薬でもね、良薬は口に苦しといいますように、苦いの一杯我慢して飲ませにャいかんと。

 ようするに、治療というのは我慢というストレスというものが根底にあるワケなんです。辛抱してるんです。

 ところが和温療法というのは、治療自体が気持ちいい、と。

 そこが根本的に、和温療法と従来の治療が違うところだと僕は思ってる。

 だからね、和温療法というのは、今後の日本の高齢化社会に非常に有効な医療であると私は思ってるわけです。

心疾患以外にも効果あり?

 我慢なく痛みもない和温療法というのは、心臓疾患以外にも有効だと思っとるわけです。 その中で、もっとも大きなのは認知症。認知症というのはアミロイドβという物質が脳に沈着することで発症するといわれている。そこで世界中で、その沈着しないようにする薬を開発してるんだけれども、まだひとつも成功したものはないのです。

 だから本当にアミノイドβの沈着が認知性の原因なのか? ひょっとすると結果ではないのか? と。

 アミノイドβが沈着すると認知症になるのではなくて、認知性になるとアミノイドβが沈着してくるということではないのか? と。仮説ですけどね。

 脳の血流。頭の脳動脈も硬化してくればね、どうしても脳の機能も落ちてくるワケですよ。心臓の冠動脈が硬化すれば心筋梗塞がおきる、糖尿病なんかで脚の動脈が硬化を起こして脚の先に血流がいかなくなると、壊疽を起こして切断しなきゃならなくなるのと一緒ですよ。ようするに細胞が生きていくためには血流が最も大事なんですが、それは頭も一緒だよ、と。

 体中の血流を増やす和温療法は、頭の中の血流も増やすわけです。

 ここからはまだスペキュレーション…推測でしかないワケなんだけれどもね、ワタシはかなり強くキチッとした前向きの比較研究をすればね、和温療法は認知症にも効果があるんじゃないかと思っています。特に軽度の認知症……MCIですけどね、マイルド・コグニティブ・インペアメント。マイルド…軽度の、コグニティブ…認識の、インペアメント…機能障害。そのMCIというのが進めばアルツハイマーになってくるワケです。でもMCIは元に戻る可能性もあるんです。

 認知症は日本に限らず、世界中で最も大きな問題になっている。本人も家族も社会も大変な労力を使うわけですね。ですから少しでも認知機能をよくしたい。介護の始まる年齢を遅くしたい。ワタシはそのカギは血流だと思ってます。

 運動もいいですよ。ものすごく血流をよくする。でも歳をとってくると、自由に運動のできない人が増えてくる。するとどんどん脳の血流は低下してくる。

 そういう人の脳の血流を増やしたい。それも我慢することなく気持ちよくできるのが和温療法だと思っている。

 そして、そういう高齢の人たちというのは、動けないし、運動もできなくなってくると、生きてる喜びとかね、長生きしたいとかね、なかなかそう思えなくなってくるんですよ。

 早く死にたいというお年寄りだって出てくる。

 だからワタシは和温療法の未来というのはね、脳の血流を増やして少しでも認知症を遅らせること。そして、生きてきてよかった、いい汗をかいた、そう思ってもらうことだと思っているんです。いい汗をかくということはとってもいいことなんです。

 そしてサウナっていうのもそういういい汗をかける。ところが体なになにか疾患を持っているお年寄りは、いい汗をかく機会がないワケだよ。

 そういういい汗をかく機会のない人は、もう本当に…もう可哀相なことが一杯ですよ。

 いい気持ちになることがない。寝たきりになる、認知症になる、可哀相ですよ。ミジメですよ。

 そんな超高齢社会のお年寄りたちの日常生活の中で、認知機能の低下をすこしでも抑制できればと、そしてリラックスできる機会を与えてあげられればと、本当に思ってます。

 心不全だとか、閉塞性動脈硬化症だとかね、重症下肢虚血、さまざまな難治性疾患が増えてきてる。慢性疲労症候群や線維筋痛症もそうです。そういう疾患に確立された治療法はないといわれているんです。

 でも自分の経験で、慢性疲労症候群の患者さんも、和温療法で確実に症状を軽減させてきてるんです。よくなってきている。きちんと治療していけば、社会復帰もできるんですよ。

 コロナの後遺症でもね、慢性疲労症候群みたいな症状の人がいます。都内の病院でもコロナ後遺症外来というのを立ち上げている所もでてきているんですけれど、診断はできてもまだ根本的な治療はない。症状に合わせて対処療法の薬をだしているだけなの。

 でもぼくは、コロナの後遺症にも、和温療法は有効なんじゃないかと内心思ってる。慢性疲労症候群の人も症状もよくしてるんだから。

和温療法をどう広めるか?

 今後行政がこれを取り組んで、全国に和温療法の施設を作ってくれれば一番いいんだけれども、今の所、和温療法は重症で入院している心不全患者の治療としては保険が適用されるようになったけれども、他の疾患に対しては保険の適用がないし、心不全の治療に保険が適用されたといっても、保険の点数が低い。すると診療報酬が低いもんだから、雀のなみだほどの診療報酬しかない。一回治療するのに、ワタシのクリニックでも着替えからなにから一人90分は時間がかかる。人手だってかかる。なのに診療報酬は洗濯代にも満たない。これじゃやる病院も少ないワケですよ。

 ワタシはこの「和温クリニック東京」で、心不全の人以外の治療も保険ではない自由診療という形でやっているワケだけれども、そうでもしないと普及させることができないから。ボクの気持ちとしては自分の給料なんてのはまったく抜きにしてタダでもやってあげたいけれど、このクリニックだけはどうしても死守して、全国にメッセージを発信しなければいけないと思っているから。こうしてやっている。

 今日本には和温治療器が100台くらいはあるとは思うけど、そういうワケでやめちゃってる施設も多い。実際やってる所は50くらいかな。

 それはともかく若い人たちがサウナに入って健康になるっていうことは、社会に貢献してるってことなんでいいですよ。

 事実2015年、『JAMA(Journal of the American Medical Association Internal Medicine)』っていうアメリカの医師会の雑誌にね、東フィンランド大学のこんな論文が載ってるの。

 2300人ほどの50代中心の人を、週4回以上サウナに入ってる人、2~3回入ってる人、1回ないし全然入らない人の3つのグループに分けて、20年以上追跡調査したの。するとビックリしたワケよ。

 4回以上入った人は、入っても1回くらいの人に比べて、突然死でなくなる人が60%以上減ってるわけです。そして心筋梗塞とかそういうものは50%以上減ってる。

 だから今のサウナ愛好者かこれからもずっとサウナに入っていけば、それは健康維持にはなるんですよ。

 だけど無理はしないでね、サウナというのは、温度さえ我慢するような温度でなければいいんです。我慢をする時点で、もうストレスなんですから。

 熱い温度でも楽しめるンだったらいいんですよ。草津の温泉なんか、45℃以上でも平気で入ってる人いるワケなんですから。それで楽しいんだったらなんの問題もない。ただ「熱い」と思って交感神経を緊張させるのは非常に悪い。

「サウナは何度がいいですか?」って聞く人がいるんですが、あなたにとって我慢しないでいい温度だと思う温度がアナタにとっていい温度。

--リフレッシュであるサウナと治療行為である和温療法。その二つの目的は違うものだけれど、やはり兄弟のような側面はある。サウナを愛する人間ならば、和温療法がもっと日本中に普及するように応援するというのが、やっぱり筋だろうなァ。

 そして!! 鄭先生の話でもっともハッとさせられたこと。それは、我慢する時点でストレスだという話。みなさん、サウナでついつい我慢してません? やっぱりちょっとはしちゃうでしょ。リラックスするためにサウナ入って、リラックスと対極にあるストレスを抱えちゃうって意味ないよなァ~と改めて思った。

 今後、ちょっとでも「出たいな」と思ったら即座に出ます!! どう考えてもそっちの方が精神的に気持ちいいわ、今頃気付いた!!

〒101-0051 東京都千代田区神田神保町2-9-1 神田神保町メディカルモール401
【診療時間】
月:14:00〜17:00 
火·水·木·金:10:00〜13:00 / 14:30〜17:30
休診日 土·日·祝祭日

https://www.waon-clinic.com/

取材・文/カーツさとう 撮影/小倉雄一郎

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B5判/132ページ
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