目次
不幸自慢をしてくる人の心理
自分が不幸であることを自慢のように話す人は、どんなことを考えているのでしょうか?周りに迷惑をかけたくないと考える人には想像がつきにくいですが、主な心理状態を探っていきましょう。
周りの気を引きたい
『不幸である』とアピールすると、周りが心配してくれるケースがあります。また、他人の不幸話に興味を持つ人もいて、話題にすると周囲の気を引くこともできるでしょう。
「そんなに大変なことがあったの」と注目されると、不幸自慢をしてくる人にとってはうれしい出来事です。
驚くような不幸を自慢してくる人は、誰かに構ってほしくてやっていることも考えられます。話の内容が嘘か本当かは分かりませんが、多くの人の注目を浴びた過去が影響している可能性もあるでしょう。
他のことでは周りの注目を集められず、不幸自慢が続いているのかもしれません。
かわいそうな自分を演出したい
不幸の内容によっては、本人がその状況を心の中で楽しんでいるケースも考えられます。
「毎回悪い人にだまされる」といったような自ら不幸に飛び込んでいるタイプは、『かわいそうな自分』に酔っている可能性もあります。
あまり人には話さない暗い話を好んでしてくる場合は、『自分は他の人ができないような経験をしている』という自己主張かもしれません。
不幸を話して楽しんでいる人は、大きな反応を返すと喜んでさらに詳しい話を聞いて欲しいと考える可能性もあります。
不幸自慢をする人に共通した特徴
「すごく嫌なことがあった」「私はこんな悲しい目にあっている」と毎回言う人には、共通した特徴があります。性格面など、不幸自慢をしやすい特徴を見ていきましょう。
承認欲求が強い・目立ちたがり
不幸自慢が多い人は、自分のことを周りに分かって欲しいと考えています。悲しい出来事があった人に、強く当たる人は少ないはずです。
不幸な話をしていると否定されないため、承認欲求が強い人ほど大変だった出来事を一生懸命話そうとするでしょう。相手に受け入れられることで安心して、不幸自慢をしてしまうのです。
また、極端な不幸は多くの人の注目を集められます。他の人と違う自分を演出して目立ちたい『目立ちたがり屋』も不幸自慢をする人に多い性格です。目立つことが目的の人は、嘘をついてでも過度な不幸をアピールしてくるかもしれません。
話を盛る傾向がある
不幸なエピソードは、毎日起こるわけではありません。話しているうちにネタが尽きてしまうこともあります。
そんなとき、不幸自慢をしたい人は、話を盛る傾向にあります。
不幸が大きければ大きいほど、周囲の注目を集められるからです。荒唐無稽な話をしてくる人は、大げさに話していることも考えられます。
本当は彼氏と別れただけでも、『浮気をしていた』とか『ひどいことをされた』と話が大きくなっていくでしょう。いつも不幸に見舞われている人の言うことは、話半分で聞いておくのが良いかもしれません。
話せる不幸がないときは、作り話をする人もいるでしょう。「毎回少しずつ違う話をしている」というような人は、注目を集めたいだけで嘘を話している可能性もあります。
寂しがり屋
寂しさを感じている人は、不幸自慢をして周囲の気を引きたいと考えがちです。常に誰かに一緒にいて欲しいと考えると、相手の気持ちを引きつけやすい話題を選んでしまいます。
物珍しい不幸体験を話していると、周囲に人が集まってくるためです。
寂しがり屋の人は相手に構ってもらいたい一心で、不幸話を繰り返してしまいます。寂しいときに不幸な話をして、多くの人に構ってもらった経験があるのかもしれません。
同情心や、不幸な人を邪険にできないという気持ちで、不幸話に付き合う人もいます。
すぐマウンティングしてくる
不幸自慢をして目立ちたいという気持ちを持っている人は、『自分は特別な人間である』と考えているケースがあります。
「こんなに変わった経験をしている人は数少ない」という気持ちが、特別感を倍増させます。
不幸体験に特別感を持っていると、周囲に対する自己主張も強くなるでしょう。
目立つことが重要と考える人は、不幸自慢以外でも相手より上に立ちたがります。ことあるごとに張り合ってくるような人が不幸話をしてくる場合は、特別な体験を自慢していると考えられるでしょう。
不幸自慢にはどう対処すべき?
不幸自慢をされたとき、どのように対処すると相手が去ってくれるのでしょうか?一般的な人付き合いと同じで、あまり積極的に関わる姿勢を見せないのがポイントです。
話は適当に聞く
不幸自慢をしてくる人は、相手に話を聞いて欲しいと考えています。普通の話題では注目されないので、特殊な体験や不幸な話が多いのです。
親身になって話を聞くと、「この人は私の話を聞いてくれる」とエスカレートしてしまうこともあるでしょう。
不幸自慢をしても普段と変わらず聞き流していると、構ってもらえないことが分かって話題が変わる可能性があります。
あまり興味がない素振りで、適当に受け流す方が無難です。恋愛関係や仕事での嫌な話の場合など、誰にでもあることなら「似たような話をよく聞くよね」と終わらせてしまうのも一つの方法です。
話を切り上げて違う話にする
相手が不幸自慢をしてきたときに、さりげなく話題を変えるのも一つの手です。毎回途中で話を切り上げると、困っていることが伝わるかもしれません。
何人かで話しているときなど、「そう言えば○○のことだけど……」と、まったく別の話を提案する方法もあります。
長話が気になるときは、用事や帰宅時間の都合を持ち出して切り上げてしまうのも良いでしょう。
相手の話は「ふーん、そうなの?」と相づちだけにして自分が話したい内容を振るなど、明るい話に切り替えるのもおすすめです。
話がそらせるときは、別の話題や楽しいエピソードを引き出すように工夫してみましょう。
適度に距離を置く
どうしても毎日会って長時間話をする必要があるというケースを除いて、毎回不幸自慢をしてくる人とは距離を置くのが正解です。
不幸自慢が嫌だと思っているなら、なるべく会わないようにするのが一番の解決策になります。会わなければ、イライラする話を聞く必要はありません。
知人や職場の関係者などであれば、必要な話だけをして雑談しない雰囲気を作るのも良いでしょう。
特に仕事関係の場合は、ランチや休憩時間に会うのを避ければプライベートな話題をシャットアウトできます。個人的に会う必要がなければ、ストレスもたまりにくいでしょう。
やりがちなNG対処法
不幸自慢が多い人には、避けたい対処法があります。しつこく話をされたり機嫌を損ねたりしないように、NG対処法を知っておきましょう。状況によっては、さらにつきまとわれるきっかけになるかもしれません。
きちんと聞いて話に同調する
不幸自慢をしてくるタイプの話をじっくり聞いていると、『構ってくれる人』と認定されてしまいます。
「大変だったね」「それは悲しかったね」と同調すると、余計に話が膨らむこともあるでしょう。本当に不幸があって、支えになってあげたいと考える相手であれば問題ありませんが、延々と続く不幸自慢に付き合っていても付き合う方がストレスを感じてしまいます。
目立ちたいタイプの人に「すごい話だね」と言ってしまうのもNGです。もっと話を聞いてもらおうと、盛った話ばかりしてくるかもしれません。
「この人は単に不幸自慢をしているだけだ」と感じたら、興味を持たないのが適切な対処法となるでしょう。
自分の不幸自慢を始める
不幸自慢をしている人は、他の人が注目を集めることを嫌がります。
不幸な話をしてくる人に対して張り合うのは、避ける方が良いでしょう。自慢として話しているのにもっと不幸な話をしてくる人が現れると、危機感を持たれる可能性があります。
『自分だけが注目されたい』『人に構って欲しい』と考える人に危機感を与えると、敵のように思われることもあるでしょう。あなたが周りに注目されてしまうと、自分の不幸話を聞いてもらえなくなるためです。
不機嫌になったり態度が硬化したりする可能性があるため、同じ方向の話は避けた方が無難でしょう。
「やめたい…」。実は自分も不幸自慢をしてる?
「不幸自慢をしてしまっているかも」と考えている人は、気持ちを切り替えるのも大切です。不幸な話ばかりして相手を困らせてしまう前に、行動を見直すのもおすすめです。話し相手の様子を見て判断するのも、重要なポイントです。
不幸自慢は恥ずかしいことと自覚することが大切
不幸に巻き込まれている人の中には、自分の行動が原因になっているケースもあります。
同じような境遇でも、抜け出そうと努力すれば不幸自慢をしなくても幸せになれる可能性があるのです。
『家族が酷い』『恋人が酷い』などの不幸自慢をしてしまうなら、関係を断つことでも改善できます。毎回不幸な恋愛に身を投じてしまう人は、不幸に酔う自分がいないか改めて考えてみましょう。
毎回似たような不幸自慢をしていると、「この人はなんでずっとそんなことをしているんだろう」と相手に思わせてしまいます。あまり執拗に話を続けるのは、恥ずかしいことと考えてみるのも選択肢です。
自分が不幸自慢したときの相手の顔を観察しよう
『不幸自慢』と『信頼する相手への相談』は異なります。自分でも判断しにくいと考える人は多いのではないでしょうか?
相手の顔や態度を見ていると、不幸自慢になっているか判断できるケースがあります。態度が冷たくなったり、つまらない顔をしていたりすれば話を切り替える方向で考えましょう。
不幸な話を聞いていると、嫌な気持ちになる人もいます。気を使って話をしなければならず、疲れを感じることもあるでしょう。せっかくいい関係を築いていても、相手にストレスを感じさせてしまうと関係が壊れるきっかけになってしまいます。
まずは、自分が不幸な話を聞かされたときにどう思うかを考えてみましょう。あまり興味のない相手の不幸自慢は、聞いていて疲れるかもしれません。まずは周りを見る癖をつけるのが大切です。
構成/編集部