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準備できない場合はどうする?裁判にかかる費用の実態

2021.12.18

法律トラブルを話し合いによって解決できない場合、最終的には「裁判(訴訟)」によって解決を図ることになります。

しかし裁判には、想定外に費用がかかってしまうケースもあるため注意が必要です。

今回は、裁判にかかる費用の実態についてまとめました。

1. 裁判にかかる主な費用

裁判(訴訟)には、主に「訴訟費用」と「弁護士費用」の2つがかかります。

1-1. 訴訟費用

「訴訟費用」とは、裁判所に納付する手数料のことです。

訴訟費用は、裁判における請求額に応じて、以下のとおり決定されます(民事訴訟費用等に関する法律4条1項、別表第一)。

参考:手数料額早見表|裁判所

(例)
請求額が310万円の場合
→1000円×10+1000円×11=21000円

なお、財産上の請求でない訴えの場合や、請求額の算定が不可能またはきわめて困難な場合は、請求額は160万円とみなされ、訴訟費用は13000円となります(同法4条2項、7項)。

1-2. 弁護士費用

弁護士を裁判の代理人とする場合、弁護士費用がかかります。

弁護士費用の金額は、各弁護士が自由に決定しており、千差万別なので一概には言えません。

少額の請求であれば、着手金が請求額の8%程度、報酬金が回収額の16%程度が標準的です。

請求金額が増えれば、弁護士費用の割合は下がる傾向にあります。

同じ案件でも、弁護士によって金額が全く違うことがあるので、複数の弁護士から相見積もりを取得するとよいでしょう。

2. 裁判が長期化すると費用は高くなる?

裁判は長期化することも多く、その際には費用も高くなるのでは?と心配する方もいらっしゃるかもしれません。

この点、訴訟費用は請求額によって決まっていますので、裁判が長期化したとしても、追加で発生することはありません。

これに対して弁護士費用は、裁判の長期化によってやや増える可能性があります。

着手金・報酬金は変わりませんが、裁判期日ごとに発生する「日当」が積み重なっていくからです。

日当は1回3万円~5万円程度のことが多く、裁判が半年~1年以上に及んでくると、それだけでも大きな負担となるでしょう。

また、弁護士との間で「タイムチャージ制(稼働時間に応じて弁護士費用が決まる仕組み)」の委任契約を締結している場合には、長期化によって弁護士費用が増えてしまいます。

タイムチャージ制は、訴訟のケースでは採用されることが少ないですが、念のため依頼時に費用体系を確認しておきましょう。

3. 裁判の費用を相手方に請求することはできる?

訴訟費用は、当初は原告が裁判所に納付しますが、最終的には敗訴当事者が負担することになっています(民事訴訟法61条)。

したがって、原告の請求が全部認容された場合、原告は被告に対して、訴訟費用全額を支払うよう請求することが可能です。

なお、原告の請求が一部認容されたにとどまる場合には、認容割合に応じて、原告と被告の間で訴訟費用を分担することになります。

一方、弁護士費用については、相手方に請求できるかどうかはケースバイケースです。

仮に弁護士費用の請求が認められるとしても、「認容額の1割」などと画一的に決められてしまうことが多く、全額の回収は期待できないでしょう。

4. 裁判の費用を準備できない場合はどうする?

訴訟費用を工面できない場合には、「訴訟上の救助」を利用できることがあります。

また、弁護士費用を工面できない場合には、弁護士に分割払いの相談をするか、または法テラスの利用をご検討ください。

4-1. 訴訟費用|訴訟上の救助

裁判所に納付する訴訟費用を支払う資力がない、または支払いによって生活に著しい支障を生じる場合には、裁判所に「訴訟上の救助」を申し立てることができます(民事訴訟法82条、83条)。

訴訟上の救助が認められれば、訴訟費用の納付を一時的に猶予してもらえます。

参考:訴訟上の救助を申し立てる場合について|大阪家庭裁判所

4-2. 弁護士費用|分割払い、法テラスの利用

弁護士費用のうち、着手金については分割払いを認めている弁護士も多いです。

経済的な事情を説明すれば、分割払いに応じてくれる可能性がありますので、弁護士に相談してみましょう。

また、資産および収入が一定水準以下の方は、法テラスの「民事法律扶助」を利用することも考えられます。

法テラスの審査に通れば、弁護士費用を立て替えてもらうことが可能です(原則として、後で分割返済する必要があります)。

法テラスの利用については、以下の記事でも解説しているので、併せてご参照ください。

参考:「法テラス」って何?覚えておきたいサービス内容と利用要件|@DIME

取材・文/阿部由羅(弁護士)
ゆら総合法律事務所・代表弁護士。西村あさひ法律事務所・外資系金融機関法務部を経て現職。ベンチャー企業のサポート・不動産・金融法務・相続などを得意とする。その他、一般民事から企業法務まで幅広く取り扱う。各種webメディアにおける法律関連記事の執筆にも注力している。東京大学法学部卒業・東京大学法科大学院修了。趣味はオセロ(全国大会優勝経験あり)、囲碁、将棋。
https://abeyura.com/
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