バーや居酒屋で「IPA」というビールを見たことはありますか?
意外と知られていないかもしれませんが、IPAビールとは、ホップを大量に使ったビアスタイルの1つ。強い苦みがクセになる味わいで、ホップの香りも楽しめます。
今回はそんなIPAビールについてご紹介するとともに、おすすめの銘柄もラインアップしていきます。
IPAビールを知れば、あなたも明日から“ちょっとビール通”になれるかもしれませんね。
IPAビールとは?
IPA(India Pale Ale)とは、大航海時代にイギリスで生まれたビアスタイルの1つです。
当時、イギリスからインドまで航海する際、長旅の最中に運んでいるビールが腐らないよう、防腐作用のあるホップを大量に投入したことがIPAの始まりといわれています。
ホップがふんだんに使われているため、普段私たちが口にする機会が多いラガービールよりも苦みが強く、その苦みがクセになるという人も! 華やかな香りも特長の1つです。
【参照】よなよなの里
ダブルIPAビールとは?
「ダブルIPA」というビアスタイルもあります。
ダブルIPAとは、通常のIPAよりもさらにアルコール度数が強いビールです。銘柄にもよりますが、IPAのアルコール度数がだいたい5~7%前後なのに対し、ダブルIPAはだいたい7~9%前後のアルコール度数が一般的です。
また、ダブルIPAよりもさらにアルコール度数の高い「トリプルIPA」もあります。
IPAビールが美味しく飲めるグラスは?
IPAを存分に楽しみたいなら、普段のストレートな形のグラスではなく、「IPAグラス」を使ってみてはいかがでしょうか。
IPAグラスは上の写真のとおり、中間部がくびれている面白い形をしたグラスです。
グラスを傾けるたびにビールが揺すられ、対流が生まれて華やかな香りを醸し出します。また、泡立ちが保たれるのも特長の1つ。ワイングラスを回して香りを高めるのと似た働きをしています。
【参照】キリンビール IPA
IPAとアメリカンIPAの違いは?
IPAには先ほどご紹介した「ダブルIPA」のほか、様々な派生スタイルがあります。「アメリカンIPA」もその内の1つ。柑橘類を思わせる香りが特長のアメリカンホップが大量に使われています。
【参照】よなよなの里
おすすめのIPAビール5選!
ここからは国内ビールメーカーが発売している、人気のIPAを5つご紹介していきます。ここまで読んでIPAに興味を持たれた方は、ぜひ試してみてください。
ブルックリン・ブルワリー「ディフェンダーIPA」
ニューヨーク生まれのクラフトビールメーカー「ブルックリン・ブルワリー」より発売されている「ディフェンダーIPA」。トロピカルフルーツのような香りと、しっかりした苦味、爽快な後味の絶妙なバランスが楽しめます。アメリカ生まれのビールですが、国内でもキリンの公式オンラインショップ「DRINX」で購入できます。
玉村本店「志賀高原IPA」
長野県北部で醸造される「志賀高原IPA」は、しっかりとしたクセのある苦み、そして焙煎した麦芽が生み出す「旨み」が特長のIPA。玉村本店のブランド「志賀高原ビール」の看板商品で、多くのビールファンに指示されています。
機会があれば仕込当日に採れた生ホップを贅沢に使う、年に1度の特別版「志賀高原IPA Harvest Brew」も楽しんでみてはいかがでしょうか。
【参照】志賀高原IPA
ヤッホーブルーイング「インドの青鬼」
国内クラフトビールメーカーの代表格「ヤッホーブルーイング」の「インドの青鬼」は、パワフルなホップの苦みと、グループフルーツのような華やかな香りが同時に楽しめるIPA。
おいしく飲むコツは温度を少しぬるめの“9度”にすること。香りとコクが引き立ちます。
あまりにも強烈な苦みを1度知ったら最後。「インドの青鬼」の虜になってしまうかもしれませんよ?
【参照】インドの青鬼
コエドブルワリー「毬花 -Marihana-」
「毬花 -Marihana-」は埼玉県にある協同商事のビールブランド「コエドブルワリー」自慢のIPA。
グラスを口に近づけるとシトラスのようなアロマホップの香りが鼻腔をくすぐり、苦みのあるフレーバーを存分に楽しめます。ほかのIPAと比べるとアルコール度数が4.5%と低く、クリアな飲み口が特長です。
【参照】毬花 -Marihana-
Far Yeast Brewing「Far Yeast東京IPA」
焙煎した麦芽のフレーバーと柑橘類の爽やかなホップの香りが楽しめる「Far Yeast東京IPA」は、原料に「ベルギー酵母」を使った贅沢なベルジャンIPA。
フルーティな甘みと苦みを同時に楽しめるうえ、泡立ち・泡持ちが優れているため、飲み終わるその時までじっくりと香りも堪能できます。
【参照】Far Yeast東京IPA
ほかにも色々! ビールの種類
今回紹介したIPAのほかにも、100種類以上ものビールが世界にはあります。詳しくは以下の関連記事にて。ラガーとエールの違いをはじめ、代表的なビアスタイルを紹介しています。
【関連記事】実は100種類以上ある!知れば知るほどおいしくなるビールの醸造方法と基礎知識
※データは2021年10月上旬時点での編集部調べ。
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文/髙見沢 洸