世の中、仕事は星の数ほどある。その中で、女性にとってもっとも満足度の高い仕事とは、いったい、何だろうか?
転職サービス「doda(デューダ)」はこのほど、22歳~59歳のビジネスパーソン15,000人を対象に、仕事に対する満足度調査を実施。このうち女性の回答に絞って集計した結果を紹介する。本調査は、現在就いている職種について、『総合』『仕事内容』『給与・待遇』『労働時間(残業・休日など)』『職場環境(社風・周囲の社員など)』の5つの指標別に、満足度を100点満点で回答してもらった結果をまとめたものだ。
総合満足度1位は「品質管理・品質保証・分析・評価(医療系)」。昨年のランキング圏外から大きく飛躍
女性の総合満足度1位は、「品質管理・品質保証・分析・評価(医療系)」となり、昨年のランキング圏外から飛躍的に順位を上げた。「命を救う仕事をしていると実感できる」「コロナの影響で病院内でも不可欠な仕事になった」などの声も多く、社会貢献を感じられやすい仕事であることも、大きな満足感につながっているようだ。
近年では、メーカー各社が品質問題に対応するための人員増員を進めている。特に医薬品製造においては、高い品質を保持するために役割が明確化されていることが多く、効率的に仕事を進められる点が、「労働時間」の高い満足度につながっていると考えられる。
総合満足度2位は「研究(医療系)」、3位は「経営企画・事業企画・営業企画・新規事業開発」
2位の「研究(医療系)」は、昨年の12位から大きくランキングが上昇した。「患者さまに喜んでもらえて、役に立つ仕事だと思える」「仕事は大変だが、やりがいのある内容で誇りを持てている」など、社会的意義を感じながら仕事に取り組めていることが、高い満足度につながっているようだ。
研究系の職種は、大学院修士もしくは博士課程終了後に就業するケースが多く、他職種と比較して実際の仕事内容とやりたい事の一致度合いが高いと言えるだろう。
また、コロナ禍で医療の必要性がこれまで以上に求められる中で、研究を通じて貢献したいと思う方が増えていることも考えられる。今回のランキングでは、4位「薬事」、11位「臨床開発関連」を含め、医療系専門職4つが上位20位にランクインしている。
3位の「経営企画・事業企画・営業企画・新規事業開発」は、昨年より2つ順位を落としたものの、依然として仕事満足度は高く、指標別満足度「給与・待遇」では1位になった。「自分の企画が評価された」「自分の取り組みが実績につながり、今も続いている」など、自分の裁量で仕事ができて達成感につながっていることや、給与と待遇のバランスに満足しているという声が多く寄せられた。
女性の仕事満足度の「総合」平均点は60.1点、昨年とほぼ同じ。
2021年の女性の職種別平均総合点は、60.1点。各指標の平均点も、昨年とほぼ同じ結果となった。指標別の平均点は、「仕事内容」が64.1点(昨年64.1点)、「給与・待遇」が54.2点(同54.4点)、「労働時間(残業・休日など)」が69.8点(同69.8点)、「職場環境」が63.2点(同63.2点)となった。
女性の満足度ランキング2021 総評:リモートワークを歓迎する一方で、コミュニケーション不足に「不安」と「不満」を持つ声も
新型コロナウイルスの流行から約2年、コロナ禍での個人の働き方も大きく変化した。昨年調査時(2020年8月)と比較して、仕事の満足度が上がったと回答した人からは、「通勤のストレスが減り、プライベートの時間が増えた」など、「在宅勤務・リモートワーク」が導入されたことによる満足度の向上がうかがえた。
特に子育て中の世代からは、「通勤時間を家事に充てられるようになり、時短勤務からフルタイムに戻すことができた」「気持ちの面で余裕ができ、家族と過ごす時間に重きを置くようになった」など、仕事と家庭の両立がかなうようになった人が増えているようだ。
また、コロナ禍という困難に立ち向かう中で、「業績が落ち仕事が減っても、給与は保証されていて感謝している」「改めてチームやメンバーのありがたみを再確認できた」など、今まで当たり前に感じていた会社や仕事のありがたみを再認識するようになったという声も多く上がった。
一方で、仕事の満足度が下がったと回答した人からは、「売り上げが低下し、給与が下がった」「残業がなくなり給与が減った」「賞与が減額になった」など、コロナの影響が給与に大きく及んだという声が増えた。
さらに、「テレワーク導入を検討してもらえなかった」「コロナ対策もなく、コロナ前とまったく変わっていない」など、コロナ禍でも会社の体制や働き方がまったく変わらないことに対する不満の声も多く、企業の対応に不信感を抱く人も少なくない。
リモートワークを好意的にとらえる人が増加する一方で、「同僚とのコミュニケーションが取りづらく、孤立感を感じる」「帰属意識が減りやる気が出ない」など、コミュニケーション不足への不安や不満の声も多く寄せられた。加えて、「プライベートと仕事の区別をつけにくくなり、オンオフが切り替えづらい」など、時間や場所の管理に苦心している様子もうかがえる結果となった。
<調査概要>
【対象者】 22歳~59歳の男女
【雇用形態】正社員
【調査方法】ネットリサーチ会社を利用したインターネット調査
※ネットリサーチ会社保有のデータベースを元に実施、doda会員登録の状況については不問
【実施期間】2021年8月19日~8月23日
【有効回答数】15,000件
※ウェイトバック:正社員の地域・年代・性別に合わせて実施、女性の回答をピックアップしてランキング選定
※詳細は< https://doda.jp/woman/guide/manzokudo/index.html >でご確認ください。
出典元:doda
https://doda.jp
構成/こじへい