キッチン家電のトースターと電子レンジ。その違いをご存じでしょうか。
ざっくりと「トースターはパンを焼くための家電」、「電子レンジは食材を温めたり解凍するための家電」と説明できる方は多いでしょう。
しかし、どのように食材を温めたり焼いているのか、しっかり説明できる方は少ないのでは? そこで今回はトースターと電子レンジの違いとともに、それぞれの加熱方式について詳しくご紹介します。
トースターと電子レンジの違いは“放射熱”と“電磁波”
トースターと電子レンジの大きな違いは、食品を温める方式にあります。
トースターは伝熱線からの放射熱で食品を直接温めます。直接温めるため、食品に焦げ(焼き色)を作ることが可能。食品を平置きできるタイプなら、トーストのほかに餅なども焼けます。ただし、外側から温めるため、食品に厚みがあると、しっかりと中まで熱が通らないケースもあります。
一方で電子レンジは電磁波を使って食品を温めます。庫内でマイクロ波(電磁波)を食材に当て、水分子を振動させることで発熱させます。トースターとは異なり、食品の内側から温まっていくため、中までしっかり温めることができますが、基本的には焼き色を付けることはできません。
【参照】東京ガス
電子レンジの上にトースターを置いても大丈夫?
キッチンが狭いと電子レンジの上にトースターを置いたりして、スペースを確保している人は多いのではないでしょうか。
モデルにもよりますが、基本的に電子レンジの上には、トースターなど物を置かない方が良いかもしれません。例としてパナソニックの電子レンジ「NE-FL222」の仕様欄をチェックしてみましょう。
【参照】電子レンジ NE-FL222
「上方・左右の空間指示」という項目を見ると、以下のように記されています。
「左右どちらか一方を開放にし、反対側を3cm、後方3cm、上方10cm以上あけてください。」
以上のように上方10cm以上を開けることを推奨されているため、トースターなどは置かない方が良いでしょう。このように電子レンジの仕様書や取扱説明書には、上に物を置いても良いかどうかが記載されているため、そちらを参考にしてください。
トースターと電子レンジはオーブンとは何が違うの?
トースターは伝熱線からの放射熱で外側から食品を温め、電子レンジは電磁波で食材の水分子を振動させ、中から温めていくことがわかりました。
しかし、食品を温められるキッチン家電には、トースターと電子レンジのほか「オーブン」があります。果たしてオーブンはどのような方法で食材を温めているのでしょうか。
電気オーブンは食品を温める際に「対流熱」を利用します。庫内の温度を高めてじんわりと熱を加えていくため、大きな肉の塊など中までしっかり熱を通したい食品におすすめ。調理に時間はかかりますが、食品全体をムラなく加熱できます。
ちなみにオーブンレンジとは、オーブンと電子レンジが組み合わさったもので、食品を温めたり、焼くことができます。
【参照】パナソニック
オーブンレンジとトースターの一体型モデルはある?
中にはオーブンレンジとトースターを1つにまとめたいという方もいるでしょう。
【参照】RE-SD18A
例えばシャープのオーブンレンジ「RE-SD18A」には、トースターとしての機能も採用されています。このように各メーカーが展開しているオーブンレンジの中には、トースター一体型のモデルも発売されているため、1つにまとめたいという方は、購入を検討しても良いでしょう
電子レンジの正しい使い方&意外と知らないトースターのレシピ
@DIMEでは、電子レンジの正しい使い方や、トースターでできる意外と知らない簡単レシピをご紹介しています。
ぜひ参考にしてください。
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※データは2021年10月上旬時点での編集部調べ。
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文/髙見沢 洸