小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

覚えておきたい「収入印紙」の意味と貼付が必要な文書

2021.11.22

一部の契約書や領収書などには、収入印紙を貼ることが義務付けられています。

しかし、

「なぜ収入印紙を貼る必要があるの?」
「貼らなくてもバレないのでは?」

といった疑問が湧いてくるかもしれません。

そこで今回は、収入印紙(印紙税)に関する法律上のルールを解説したいと思います。

1. 印紙税とは?なぜ印紙税が課されるのか?

収入印紙は、国に対して税金や手数料等を納付したことを示す証票です。

契約書や領収書などに貼る収入印紙は、「印紙税」という税金を納付したことを示しています。

印紙税は、印紙税法に基づき、一定の文書に対して課される税金です。

印紙税が課されているのは、課税文書に関する取引の当事者には、一定の担税力(税金を負担できる資力)が認められるためです。

「払う能力がある人から徴収する」というのが税金の基本的な考え方になります。

そして、収入印紙を貼らなければならない文書を作成する人は、売買や消費貸借などの資力を必要とする取引に関与しているため、税金を支払う能力があるだろう、ということです。

こうした理由から、一定の文書については、作成者は収入印紙を購入・貼付することで、印紙税を納付しなければなりません。

2. 印紙税が課される主な文書

印紙税の課税文書は、印紙税法の別表第一に定められています。

詳細は以下の国税庁ホームページをご参照いただければと思いますが、いくつか代表的な課税文書を取り上げてみましょう。

参考:No.7140 印紙税額の一覧表(その1)第1号文書から第4号文書まで|国税庁
参考:No.7141 印紙税額の一覧表(その2)第5号文書から第20号文書まで|国税庁

2-1. 各種契約書

印紙税が課される契約書の代表例としては、以下のものが挙げられます。

特にマイホームを購入した方は、住宅ローンや物件購入の契約を締結する際、収入印紙の持参を求められたことがあるのではないでしょうか。

たとえば、1000万円超5000万円以下の住宅ローンを借り入れる際には、契約書に2万円の収入印紙を貼る必要があります。

住宅ローンの借り入れ額が5000万円超1億円以下に増えると、印紙税も6万円に増額されます。

なお、収入印紙を貼る必要があるのは、契約書の原本のみです。

したがって、契約書を2通作成して双方が保管する場合には、2通とも収入印紙を貼る必要があります。

これに対して、原本1通のみを当事者の一方が保管し、他方の当事者は写しを保管する場合には、原本1通のみに収入印紙を貼れば足ります。

2-2. 5万円以上の領収書

実は領収書にも、収入印紙を貼らなければならない場合があります。

領収書に収入印紙の貼付が必要となるのは、受取金額が5万円以上の場合です。

受取金額が5万円以上100万円以下であれば、印紙税は200円です。

受取金額が増えるに連れて印紙税も増えていき、最高で20万円の印紙税が課されます(受取金額10億円超の場合)。

特に店舗を経営している方や、店舗スタッフとして働いている方は、お客さんの購入金額によっては、収入印紙を貼る必要があることを認識しておきましょう。

3. 電子契約・電子領収書の場合、印紙税は課されない

最近では、電子契約が締結されたり、領収書がPDFファイルなどで電子交付されたりするケースも多くなっています。

電子契約や電子領収書については、印紙税は課されません。

印紙税の課税対象は、印紙税法により課税物件とされている「文書」です。

電子契約や電子領収書は「文書」ではないと解されているため、印紙税の課税対象からは除外されています。

したがって、印紙税を節約したいと考える場合には、電子契約や電子領収書の導入を検討することも有力でしょう。

電子契約については、以下の記事でも紹介しているので、併せてご参照ください。

参考:電子契約は本当に有効か?紙の契約書と比べた時のメリットとデメリット|@DIME

4. 収入印紙を貼らないとどうなる?

印紙税の課税文書に印紙税を貼らなかった場合、本来の印紙税額の3倍に当たる「過怠税」が徴収されます(印紙税法20条1項)。

また、貼付した収入印紙は署名または押印によって消す必要があり、消されていない印紙については、額面金額と同額の過怠税が徴収されるので要注意です(同条3項)。

私的に締結する契約書の場合、

「収入印紙を貼っていなくてもバレないだろう」

と考える方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、所得税や法人税などに関する税務調査が行われた際、収入印紙が貼られていない課税文書が発見されて、追徴課税を受けるケースが存在します

特に、個人事業主や法人経営者の方は、いずれどこかで税務調査が実施される可能性が高いので、課税文書には収入印紙を忘れずに貼っておきましょう。

取材・文/阿部由羅(弁護士)
ゆら総合法律事務所・代表弁護士。西村あさひ法律事務所・外資系金融機関法務部を経て現職。ベンチャー企業のサポート・不動産・金融法務・相続などを得意とする。その他、一般民事から企業法務まで幅広く取り扱う。各種webメディアにおける法律関連記事の執筆にも注力している。東京大学法学部卒業・東京大学法科大学院修了。趣味はオセロ(全国大会優勝経験あり)、囲碁、将棋。
https://abeyura.com/
https://twitter.com/abeyuralaw

興味のあるジャンルを登録して@DIMEをもっと便利に!話題のコーヒーメーカー「BALMUDA The Brew」やAmazonギフト券が当たるキャンペーン実施中

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2021年11月16日(火) 発売

DIME最新号の特別付録は「自撮り棒一体型スマホ三脚」! 特集は「今聴くべき、ラジオと音声コンテンツ」、「家電進化論2022」

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 10401024号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。