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セキュリティリスクの低いエッジ型対話AIなら眞子さまの「心の安全基地」になれるかもしれない

2021.10.23

【連載】もしもAIがいてくれたら

【バックナンバーのリンクはこちら】 
第1回:私、元いじめられっ子の大学副学長です
第22回:今度は「鬼滅の刃」の劇場版主題歌『炎』をAIで解析してみた

他に相談できる相手がいれば……

余計なお世話かもしれませんが、やっぱり、眞子さまのことが心配です。

報道などによると、眞子さまは、万が一離婚したとしても、宮家には戻れないのだとか。自分のことを引き合いに出すのは恐れ多いのですが、離婚経験者としては、離婚できないなんて怖すぎます。正確には離婚はできるのかもしれませんが、実家である宮家に戻れないだけで、独立した戸籍を持てばよいのかもしれません(私は実家に戻ったのではなく独立した戸籍を持ちました)。

眞子さまの結婚が決定的になった今となっては、どうか幸せな結婚生活を継続していただきたいです。

以前、@DIMEの連載で『AIは「心の安全基地」になりえるのか』という記事を書きました。誰にでも「心の安全基地」は必要だと思います。

小室さんが絶対的な心の安全基地であり続けてくださればいいのですが、第三者に相談したくなることもきっとあると思います。

眞子さまは、一般人では考えられないほど「我慢する訓練」を受けていらしたと思いますが、信頼できるご家族がいらしたときは、たわいもない会話の中でストレスを発散することもできたと思いますが、ご家族から離れて一般人としての生活が始まればそれも難しくなるでしょう。プライベートな悩みを安心して打ち明けられる第三者を見つけることも難しいかもしれません。吐露した悩みが、万が一にも流出してしまったら大変です。悪気はなくても、人はうっかり話してしまうということがありえます。

「対話型AI」の課題は?

AIなら、うっかり話してしまうということはありません。傾聴対話型AIの研究が近年盛んですが、「うんうん」と相槌を打ちながら聴いてくれるAIに、外部に漏れる心配をすることなく、いくらでも悩みを相談できる日が来るのではないかと期待されます。

一方、音声を認識するAIが、クラウド上で話した音声を言葉として認識する処理をしていると、外部に情報が洩れるのではないかというセキュリティの懸念があるかもしれません。AIスピーカーなどによる音声認識システムは、ネットワーク上のクラウドサーバで処理が行われています。それに対し、近年は、音声認識をエッジコンピューティングで行う方向での開発が進んでいます。

エッジコンピューティングとは、端末(=エッジ)自体やローカルに設置されたサーバでデータ処理・分析を行う分散コンピューティングのことです。クラウドにデータを送らず、エッジ側でデータ処理や分析を行うため、リアルタイム性が高く、ネットワーク負荷が分散されることで通信の遅延も起こりにくいという特長を持ちます。特に、今回の記事との関連でいうと、セキュリティリスクが低いということもメリットです。

モノがすべてネットワークにつながるIoT時代の課題としてセキュリティの担保がありますが、インターネットを介してクラウドに接続するIoTは、外部からの攻撃にさらされるリスクが高まります。こうしたリスクを排除するべくセキュリティを高めるにはコストがかかります。しかしどんなに備えても、ネットワークにつながっている限り、リスクはゼロになりません。もしも眞子さまが対話するAI搭載ロボットをお使いになったとしたら、外部から狙われる恐れがあります。

安心して悩みを打ち明けられるAIは、セキュリティリスクがゼロであってほしいと思います。

坂本真樹(さかもと・まき)/国立大学法人電気通信大学副学長、同大学情報理工学研究科/人工知能先端研究センター教授。人工知能学会元理事。感性AI株式会社COO。NHKラジオ第一放送『子ども科学電話相談』のAI・ロボット担当として、人工知能などの最新研究とビジネス動向について解説している。オノマトペや五感や感性・感情といった人の言語・心理などについての文系的な現象を、理工系的観点から分析し、人工知能に搭載することが得意。著書に「坂本真樹先生が教える人工知能がほぼほぼわかる本」(オーム社)など。

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