Z世代は「広告ではない、リアルな情報」を重視する世代だと言われている。モノを購入する際は、ECサイトや口コミサイトで、実際に購入した人のレビューを確認し、出かける際にはSNSの投稿を探し、どんな体験ができるかを事前に調べる人も多いという。
学情は「口コミ」を重視するZ世代が、就職活動における情報収集を、どのように捉えているのか探った。
就職活動の相談をしたい人は「OB・OG」が最多
(1)就職活動の相談をしたい人は「OB・OG(若手社会人)」が最多。次いで「人事担当者」「キャリアセンターの職員」
就職活動の相談をしたい人は「OB・OG(若手社会人)」が68.3%で最多。次いで、「企業の人事担当者」53.4%、「キャリアセンターの職員」51.1%と続く。
「企業の良い面はセミナーやインターンシップを通して知ることができる。リアルな声を聞いてみたい」「ホームページには載っていない情報を得たい」「実際に働く人の話を聞くことで、自分が働くイメージを具体的に描きたい」「入社して数年の先輩の話を聞くことで、働くイメージを持ちたい」といった声が寄せられた。「OB・OG(若手社会人)」への相談を通して、企業のリアルを知り、自身が働くイメージを具体化したいと考えていることが分かる。
(2)OB・OG訪問で相談したい社会人トップは「志望している業界の人」、次いで「志望している職種の人」
OB・OG訪問で相談したい社会人トップは「志望している業界の人」80.4%となった。次いで、「志望している職種の人」67.9%、「同じ学部・学科・コース出身の人」46.8%、「同じ学校出身の人」44.8%と続きます。「面接官の経験がある人」や、「リクルーターをしている人」は3割以下に留まった。
OB・OG訪問においては、採用活動に携わっている人ではなく、採用活動に携わっていない人から話を聞くことを重視していると推察できる。
分析
就職活動を有利に進めることを考えると、OB・OG訪問においても、「面接官の経験がある人」や「リクルーターをしている人」に話を聞いたほうが、「面接で見ているポイント」や「採用したい人材像」など、選考で有利になる情報を得られる。
しかし実際には、「志望している業界の人」や「志望している職種の人」が、「面接官の経験がある人」や「リクルーターをしている人」を上回る結果となった。
OB・OG訪問においては、採用に携わっている人ではなく、採用に携わっていない人から話を聞くことを重視しており、広告や宣伝などの情報ではなく、リアルな当事者の声を聞きたいと考えていることが分かった。
(3)OB・OG訪問で相談したいことは「就職活動に関するアドバイス」が最多
OB・OG訪問で相談したいことは「就職活動に関するアドバイス」が86.1%で最多。次いで、「仕事内容・1日の業務スケジュール」68.9%、「社風・人間関係」65.4%と続いた。
(4)9割超が、「オンラインでOB・OG訪問をしてみたい」と回答
オンラインでのOB・OG訪問について「ぜひやってみたい」「どちらかと言えばやってみたい」と回答した学生が90.6%に上った。
「オンラインだと、時間や場所を選ばないので、対応いただく社会人の負担も少ないと思う」「コロナ禍で直接会える機会が減っているのでオンラインも積極的に活用したい」などの声が上がった。
■調査概要
調査対象:「あさがくナビ2023(ダイレクトリクルーティングサイト会員数No.1)」へのサイト来訪者
調査方法:Web上でのアンケート
調査期間:2021年9月30日~2021年10月15日
有効回答数:511名
構成/ino.