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家族の認知症が気になる人必読!家族信託や成年後見を利用した財産に関するリスク対策

2021.10.05

ご家族が認知症の傾向を示し始めた場合や、そうでなくとも高齢に差し掛かってきた場合には、早い段階で認知症対策を行うことをお勧めいたします。

認知症になってしまうと、ご本人の財産が危険に晒されるリスクが高まります。

そのため、何かよくない事態が発生する前に、適切な対策を行っておきましょう。

今回は、ご家族について認知症のリスクが生じた場合に、対策として考えられる法律上の手法を解説します。

1. 認知症になった場合の財産に関するリスク

認知症に罹った場合、判断能力が低下するため、以下のような財産上のデメリットが発生します。

1-1. 詐欺被害に遭いやすくなる

訪問販売や投資勧誘などによる詐欺行為は、認知症などによって判断能力が低下した高齢者を主なターゲットとしています。

認知症になってしまうと、メリットとデメリット、リターンとリスクの合理的な比較が難しくなるため、こうした詐欺の被害に遭いやすくなってしまいます。

参考:もしも投資詐欺に遭ったら?弁護士に聞く被害賠償の請求方法と相談先

1-2. 浪費をしてしまう

不必要な物を過剰に購入してしまうことも、認知症になった方によく見られる行動の一つです。

自分にとって何がどのくらい必要かわからなくなったり、既に持っていることを忘れてしまい、同じ物を再度購入したりするなど、認知能力・判断能力の低下が浪費に繋がるケースがあります。

1-3. 大きな債務を背負ってしまう

詐欺被害や浪費などによって、高額の商品を購入するために大きな借り入れを行ってしまうと、債務を完済することは非常に困難です。

認知症の方の場合、すでに満足に働ける状態ではない可能性が高く、すぐに生活上の収支が破綻してしまうでしょう。

そうなると、自己破産などに追い込まれ、持ち家などを失ってしまう事態にもなりかねません。

2. 認知症対策の主な手法

認知症対策として、法律上利用できる主な手法としては、「成年後見制度」と「家族信託」の2つがあります。

2-1. 成年後見制度を利用する

「成年後見制度」は、判断能力の低下した方が法律行為(契約など)をするに当たって、サポート役を選任する制度です。

本人の判断能力の低下度合いが深刻な順に、「成年後見」「保佐」「補助」の3段階が設けられてます。

成年後見 事理を弁識する能力を欠く常況にある場合
(支援を受けても、契約等の意味内容を理解・判断できない)

保佐 事理を弁識する能力が著しく不十分な場合
(支援を受けなければ、契約等の意味内容を理解・判断できない)

補助 事理を弁識する能力が不十分な場合
(支援を受けなければ、契約等の意味内容を理解・判断できない場合がある)

成年後見の場合、サポート役の成年後見人に代理権を与え、原則として法律行為全般を一任します。

これに対して保佐・補助の場合、本人が法律行為をすることを原則としつつ、保佐人・補助人に必要な範囲で権限が与えられ、本人の意思決定をサポートします。

成年後見制度は、家庭裁判所に申し立てることで利用できますので、弁護士などに相談ながら、本人の状態に合わせた手続きを選択してください。

参考:成年後見制度について|裁判所

2-2. 家族信託を設定する

「家族信託」は、信頼できる人(受託者)と契約を結び、財産の管理を任せる仕組みです。

認知症に罹った方や、将来認知症のリスクが高い方が、判断能力の残っているうちに家族信託を設定することで、信頼できる人を選んで財産の管理を任せることができます。

また、家族信託契約の中で、財産管理に関するルールを詳しく定めることで、本人の意思を反映できるメリットもあります。

家族信託は非常に柔軟性の高い制度であるため、認知症対策に加えて、生前の相続対策としても注目を集めています。

ただし、家族信託は「財産を管理すること」に特化した仕組みであり、「身上監護」(身の回りの世話)に関する法律行為をカバーできないことが難点です。

<身上監護に関する法律行為の例>
・住居の確保に関する契約(賃貸借契約など)
・医療に関する契約(治療、入院など)
・介護福祉施設への入居契約
など

こうした身上監護に関する法律行為については、成年後見制度を利用するとサポート役を選任できるため、家族信託とうまく併用しましょう。

3. 認知症対策で本人の財産を保護・親族の負担を軽減しましょう

適切に認知症対策を実施すれば、本人の財産が他人に搾取されてしまうリスクを減らすことができます。

また、周囲の親族としても、本人の財産について心配事が減り、労力や精神的負担が軽減されるでしょう。

認知症対策は、実際に認知症が進行してからでは選択肢が減ってしまいます。

そのため、判断能力が残っている段階で、早めに認知症対策を実施することが大切です。

どのような方法が適しているかは、本人の状態・意向や家庭の状況などによって異なりますので、適宜弁護士などにアドバイスを求めるとよいでしょう。

取材・文/阿部由羅(弁護士)
ゆら総合法律事務所・代表弁護士。西村あさひ法律事務所・外資系金融機関法務部を経て現職。ベンチャー企業のサポート・不動産・金融法務・相続などを得意とする。その他、一般民事から企業法務まで幅広く取り扱う。各種webメディアにおける法律関連記事の執筆にも注力している。東京大学法学部卒業・東京大学法科大学院修了。趣味はオセロ(全国大会優勝経験あり)、囲碁、将棋。
https://abeyura.com/
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