小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

覚えておきたい卸業者や小売業者がよく使う言葉「下代」の意味

2021.09.26

下代は、商品の売買取引をする際に使用される流通業界の専門用語。主に卸業者や小売業者の間で使われる言葉だ。最近では個人事業主や副業としてネットショップ開業をするのも珍しくなくなったため、今後、国内外問わず個人が卸業者と取引を行うケースも増えていくかもしれない。そこで、本記事では下代の意味や計算方法、そして海外取引の際に覚えておきたい英語表現も解説する。ぜひこの機会に理解を深めておこう。

 流通業界で使われる下代の意味とは?

はじめに、流通業界で使われる下代の意味から解説しよう。日常生活では使わない言葉だが、別の言い方に置き換えればすぐに意味を理解できるはずだ。

下代は小売店の仕入れ価格のこと

下代とは、小売店が卸業者から商品を購入する際の仕入れ価格を意味する。読み方は「げだい」。下代は、取引先との契約条件や商品の発注数量によって変動する。ちなみに、小売店が消費者へ商品を販売する際の小売価格は「上代(じょうだい)」と呼ばれる。上代も下代も、価格に消費税を含まないのが一般的だ。

下代には他の呼び方も

流通業界での取引では、上代・下代という言葉を用いながら取引を進めることが多い。しかし、場合によっては「卸価格」や「仕切り価格」、「NET(ネット)価格」のように、別の呼び方を使うこともある。

下代の計算には掛け率を使う

次に、下代の計算に使われる「掛け率」について見ていこう。掛け率の意味や計算方法を覚えておけば、価格交渉の場面や原価計算にも役立つため、ぜひチェックしてほしい。

取引の場面では掛け率で下代を表すことが多い

「掛け率」とは上代(小売価格)に対する下代(卸価格)の割合を表したもの。つまり、小売店の立場から見れば仕入れ原価率を意味する重要な数字だ。また、実際に取引先と価格交渉をする際には、この掛け率を使って下代の価格を表すことも多い。例えば、商品の上代が1,000円、下代が700円の設定であれば「掛け率70%」や「7掛け」、「掛け率3割」などの言い方で取引相手に金額を提示することがある。

 掛け率の計算方法

次に、掛け率の計算方法を見ていこう。ここでは、下代(卸価格)を求める方法、掛け率を求める方法の2つの計算式を紹介する。

・下代(卸価格)を求める場合

下代を求める場合、「上代(小売価格)×掛け率」の計算式を使う。例えば、先ほど紹介した例のように上代1,000円、掛け率70%の2つの情報が分かっていれば、1,000円×0.7=700円が下代となる。

・掛け率を求める場合

上代・下代の両方の金額は判明しており、仕入れ原価率である掛け率のパーセンテージが知りたい時は、「下代÷上代×100」の計算で求められる。下代700円、上代1,000円の場合は700円÷1,000円×100=70(%)となる。

このように、掛け率に関する計算式はとてもシンプル。計算方法さえ理解できれば、エクセルに数式を入力し、自動で仕入れ原価率を求められる。

上代、下代の英語表現

最後に、海外での買い物や貿易取引を行う際に便利な「上代・下代」の英語表現を紹介する。例文も参考にしながら、ぜひ使いこなせるようにしておこう。

 上代の英語表現

上代(小売価格)を表すのに使われる英語表現にはいくつかあるが、最も一般的な表現が「list price」。「list price」は流通業界に限らず、一般消費者が使用しても違和感のない言葉だ。

また、ビジネス英語では「recommended retail price(RRP)」や「suggested retail price(SRP)」といった単語もよく使われる。また、メーカー希望小売価格と言いたい場合、recommended retail priceだけでもニュアンスは伝わるが「manufacturer’s suggested retail price(MSRP)」という表現もあるので、併せて覚えておこう。

【例文】

・We will offer you a 1,000 yen discount from the list price on the tag.(タグに記載の定価から1,000円値下げいたします)
・Please kindly let me know the MSRP for these products on this leaflet.(こちらのカタログに掲載している商品のメーカー希望小売価格をご教示ください)

下代の英語表現

下代(卸価格)を表す英語表現で一番使われることが多いのは「wholesale price」という単語だ。しかし、中には「net price」や「trade price」など別の言い方をする場合もあるため、この2つも覚えておこう。

【例文】

・We can sell this product at a whole sale price. (こちらの商品は卸価格でお売りできます)
・The whole sale price for wheat is increasing due to the shortage of rain this year.(今年の雨不足により、小麦の卸価格は上昇しています)
・Sorry, but could you send us your commercial invoice with the net price again?(恐れ入りますが、卸価格を記載した請求書を再送いただけますか?)

文/oki

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2024年4月16日(火) 発売

DIME最新号は「名探偵コナン」特集!進化を続ける人気作品の魅力、制作の舞台裏まで徹底取材!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。