ボードゲームの企画・制作を手がけるバンソウは、ボードゲームと運用型WEB広告を用いた「体験型メディアプラン」の提供を開始した。Web広告を通じて、プリントアウトしてボードゲームがつくれるPDFデータなどを広く配布し、企業のマーケティングに活用する。
コロナ禍による巣ごもり需要などの影響で、ボードゲームの人気が高まっている。コンシューマー向けに数々のヒット作を手掛けてきた同社は、そのノウハウを活かし、企業のメッセージを組み込んだボードゲーム制作を提供する。
例えば、ある大手IT企業は、中高生向けにITリテラシー教育の講座を実施していた。若者に同社のブランドを浸透させるとともに、正しい知識でITを活用するユーザーを増やし、事業の将来に資することが目的だ。
しかし、講座を実施できる数には限りがあり、座学で興味を深めることが難しい、などの課題があった。そこで、ITに関する正しい知識を学べるボードゲームを制作。リアリティをともない、楽しみながらできるITリテラシー教育を提供した。
ボードゲームの利点は、アナログならではのコミュニケーションがうまれること。目の前にいる人と協力したり、競い合ったりしながらゲームを進めるため、勝手な都合で中断したり、気きまぐれで離脱することはできない。時間と空間を共有し、雑談をしたり、思わぬ展開に盛り上がったりと、リアルで遊ぶ体験は濃い。その分、ボードゲームにこめられたメッセージは、プレイヤーに理解されやすく、深く記憶に残ると考えられる。
同社の「体験型メディアプラン」では、ボードゲームが自分でつくれるPDFデータをWeb上で配布し、ユーザー自身にダウンロード/プリントアウトして遊んでもらう。
ボードゲームによる「伝える力」と、Web広告の「届ける力」をかけ合わせたアイデア。難しさを増すWebマーケティングのなかで有効な施策になるか、今後の展開に注目したい。
●バンソウ
https://banso.tokyo/
取材・文/ソルバ!
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