2度目となるコロナ禍の夏。今年も海外旅行に行けずガッカリしている人は多いだろう。
ならばせめて、Netflixの明るいラブコメでリゾートバカンス気分を味わってみてはいかが。
Netflix映画『悩める失恋の処方箋』は、2021年7月29日より独占配信中の明るくお洒落なラブコメディ。
アメリカの人気歌手アリシア・キーズが製作。
主演のクリスティーナ・ミリアンは、数々の大ヒット曲を持つ歌手でもある。
あらすじ
4年半の交際を経て婚約した元カレから結婚式直前に突然去られた歌手のエリカ(クリスティーナ・ミリアン)。
さらに歌手としてもビッグチャンスを失ってしまう。
心配した親友アンバーの勧めで、仕事とリフレッシュを兼ねて、インド洋モーリシャスにある超高級リゾート地“サファイア・リゾート”に滞在することに。
職場となる5つ星リゾートホテルに到着後、エリカは自分の仕事の内容が結婚式での余興歌手だと初めて知らされる。
愕然とするエリカに追い討ちをかけるように、元カレのジェイソン(ジェイ・フェイロー)とその婚約者ビバリーが現れる。
ジェイソンとビバリーは結婚式を挙げるためにリゾートホテルに滞在していたのだ。
せっかく嫌なことを忘れようと楽園にやってきたのに心の傷を抉られるエリカだが、ジェイソンの兄である元特殊部隊のケイレブ(シンカ・ウォールズ)と出会い、心惹かれていく。
見どころ
幸せそうな新郎新婦たちを前に、複雑な気持ちで余興歌手を務めるエリカ。
一方的に婚約破棄されただけでも辛いはずなのに、これでもかというほど立て続けに傷口に塩を塗られ続けている。
“泣きっ面に蜂”のエリカを気の毒に思いながらも笑ってしまうのは、ハッピーな予感が満載のラブコメだから。
最低な元カレとセットで新しい出会いもちゃんとやってくるのでご安心を。
リゾートで新しく出会ったのは、溺れていたエリカともうひとりの男性をひとりで軽々担げるほどの逞しい男性ケイレブ。性格も真っ直ぐでおおらか、弟で元カレのジェイソンとは真逆のタイプだ。
エリカによると、ジェイソンは「丼ぶり料理が得意な銀行員」。
……一見堅実で家庭的な雰囲気がただよう好青年に思えるが、実はコンプレックスが強く小心者だったことが次第に明らかになる。
誕生日パーティーの場でみんなの前で跪いてプロポーズしておきながら、よくもあんなにアッサリ裏切れるなと呆れてしまうが、これにもコンプレックスが関係していたようだ。
結婚式直前のエリカを振ったくせに、ビバリーとの結婚式直前にも「やっぱり……」とエリカにすり寄ってくるジェイソン。
煮え切らないジェイソンと真っ直ぐなケイレブの間で揺れ動くエリカは、果たしてどんな決断を下すのか。
アリシア・キーズが手掛けているだけあって歌唱シーンも多く、上質で楽しい音楽も楽しめる作品。
そしてモーリシャスの宝石のように美しい風景にも癒されること間違いなし。
本作が気に入った方には、以前ご紹介したブラジルのNetflix映画『レッツ・カーニバル!』もぜひお勧めしたい。
悲惨な状況と入れ替わりで大きな幸運がやってくるのはラブコメお約束の展開だが、コロナ禍で暗い気持ちに陥りがちな今は、ラブコメならではの単純明快さと華やかさが心地よく感じられる人も多いはずだ。
Netflix映画『悩める失恋の処方箋』
独占配信中
文/吉野潤子