コロナ禍では多くのビジネスパーソンが、企業の危機に直面したり、リモートワークなどの新たな働き方を経験した。
「このまま会社にいてよいのか?」
「会社ではなく個人としての実力、実績が必要だ」
キャリアへの意識が変化している今、課題解決を提示するのが、アドリブワークスの共創コミュニティ「triven(トリブン)」だ。
ビジネスパーソンとして経験を積むと、自分の分野にかかわる様々な課題がみえてくる。培ったスキルを活かして事業を興し、自分で解決したいと考える人は少なくない。
総務省の「就業構造基本調査」によれば、日本では150万人の起業・副業を志す人がいるとされる。しかし、実現されるのはおよそ1割の15万人にとどまる。
副業可の企業の増加、クラウドファンディングなどの仕組みなど、挑戦できる環境は以前と比べて整った。しかし多くの場合、資金や仲間集め、顧客の確保など、いちから起業するには依然高いハードルがある。
アイデアはあっても、現実に前進するにはそれなりの覚悟が必要。しかし、ごく踏み出しやすい最初のステップがあったらどうだろう。
共創コミュニティ「triven(トリブン)」は、起業を志す「チャレンジャー」が、オンライン上でアイデアを公開できるサービス。スキルを活かしてプロジェクトに参加したい「チームメンバー」や、資金提供してその商品やサービスを利用したい「サポーター」を集めることができる。
不特定多数から資金調達できるのはクラウドファンディングと同様。しかし、目的は必ずしも資金だけでなく、目標金額を0円にしてチームメンバーのみを募るプロジェクトも可能だ。
利用は無料、非常にシンプルなインターフェースで、とにかく簡単にアイデアを世に問うことが可能。「5分で起業できる!」と同社は訴求している。
社会に求められるアイデアなら、人やお金が集まり、事業を次のステージへ進めらる。仮に失敗しても、ほとんどリスクをかけていないので、気にする必要はない。お金と時間をかけて準備するより前に、素早くアイデアを見極め、何度もトライアンドエラーできる設計だ。
ビジネスが成立するかは二の次で、実際に形にならないものがほとんどだが、とにかく新しいアイデアが集まりやすい仕組み。これまでは、個人の中だけにあったアイデアがアウトプットされ、他人の評価にさらされることが重要だ。
多くの中からキラリと光るアイデアが見いだされ、さらに大勢の中でブラッシュアップされ、社会にある大小の課題を解決していくーーそんな未来を期待させるストーリー。2020年7月のサービススタートから、着々と活動の幅を広げている。2021年7月には渋谷区、神戸市と提携し、「“新しい働き方”と“ライトな起業文化”を育てる全国初の官民連携プロジェクト NOROSI Startup HUB(ノロシ・スタートアップ・ハブ)」がスタートしている。
triven
https://www.triven.app/
取材・文/ソルバ!
人や企業の課題解決ストーリーを図解、インフォグラフィックで、わかりやすく伝えるプロジェクト。ビジネスの大小に関わらず、仕事脳を刺激するビジネスアイデアをお届けします。
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