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ワンランク上のカーライフを愉しめるミドルクラスSUV、キャデラック「XT4」の完成度

2021.08.07

使い勝手の良さで人気のSUVだが、最近のトレンドは扱いやすいコンパクトなサイズだが、一方で根強い人気を誇るのが、走りやスペースに余裕のあるミドルサイズのSUV。今回はそのカテゴリーを代表する1台をピックアップした。

 国内のSUV人気はいまだ健在だ。特にコンパクトクラスの需要が高いようだが、2020年の統計を見ると、意外にも全長4.6~4.7mのDセグメントが数台、上位に食い込んでいる。国産車でいうとトヨタ『RAV4』、日産『エクストレイ』、スバル『フォレスター』がこれに該当する。

 一方、輸入車はというと、こちらもDセグメントのSUVが好調。2020年の国内販売ランキングをみると、ジープ『ラングラー』、メルセデス・ベンツ『GLC』、ボルボ『XC60』、BMW『X3』、メルセデス・ベンツ『Gクラス』がベスト5を形成している。いずれもワンランク上のクオリティーを持つ上級車だ。
 
さらにこれらの人気モデルの存在を脅かす新型車が今年に入って続々と上陸を果たしている。今回紹介する、キャデラック初のDセグメントSUV『XT4』もそうだ。今、最も旬なミッドクラスSUVを比較試乗した。

 アメリカのSUVというと、現在日本で展開しているのは、ジープとキャデラックだけだが、キャデラック『XT4』に乗ると、アメリカの高級車の雰囲気をしっかり味わうことができる。室内は広く、内装も上質感たっぷり。

 ボーズ製のオーディオはキャデラック専用機材で最高の音質にチューニングされている。また、2Lの新しいターボエンジンは低回転からのトルクも太く、4気筒であるにもかかわらず気筒休止を採用するなど低燃費を実現。試乗時は16.7km/Lを記録した。

 今回試乗したのは、エントリーグレードだったが、しっかりした走行フィールは従来の路線を継承している。『XT4』もちょっと乗っただけでなめらかで余裕のある走りを体感することができた。それぐらい完成度は高い。

 欧米ブランドのこのクラスの最新SUVは本当に選びがいがある。

美しさと逞しさを備えたアメリカンSUV

キャデラック『XT4』

キャデラック『XT4』

Specification
■全長×全幅×全高:4605×1875×1625mm
■ホイールベース:2775mm
■車両重量:1780kg
■排気量:1997cc
■エンジン型式:直列4気筒ガソリンターボ
■最高出力:230PS/5000rpm
■最大トルク:350Nm/1500〜4000rpm
■変速機:9速AT
■燃費:非公開
■車両本体価格:670万円
※「プラチナム」

キャデラック『XT4』

若手デザイナーが指揮を執ったという外観はシンプルで彫刻的なラインが印象的。フロントのライトはLEDで、ロー/ハイビーム、デイタイムライトを装備。L字形デザインが存在感を強調している。

キャデラック『XT4』

シャープなサーフェイスラインのボディーは空力特性にも優れているという。ホイールベースや全高はアウディ『Q5』よりコンパクトだが、居住空間と荷室空間の広さはクラストップを誇る。

キャデラック『XT4』

横方向にやや狭く、全高が高く見えるが実際は、アウディ『Q5』より全幅は25mm狭く、全高は40mm低い。ボディー両側に縦に伸びたテールランプがこの印象を強めている。ゲート開口部はやや高め。

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