少し前まで、一般家庭用のカメラといえば撮影できる方向に限りがありました。ですが、現在では360度カメラの存在は広く知られるようになり、個人でも気軽に手に入れられます。旅行や趣味のイベントなどを360度カメラで撮影し、SNSでシェアするといった楽しみ方も可能です。今回は360度カメラの基礎知識やおすすめの製品をご紹介します。
カメラは360度の時代!? 選びたい撮影シーンもいろいろ
360度カメラは特徴の異なるモデルが多数あり、ユーザーも増加傾向にあります。想定する撮影シーンや楽しみ方にマッチする一品を選ぶためにも、360度カメラの基礎的な知識をチェックしておきましょう。
撮れる範囲は前だけじゃない! 360度カメラは自分の周囲も記録に残す
360度カメラはその名のとおり、全周を撮影できるカメラです。画角の端を気にすることなく、簡単に自分の周囲に見える風景を記録に残せるのが、360度カメラの大きなメリットといえます。
360度カメラなら、撮影者の後ろにいる人の姿や、輪になってカメラを囲んでいる仲間の様子をバッチリ画像に残せます。セルフタイマーやリモコンなしで、撮影者である自分も被写体になれることも利点です。
使い方で選ぶ! 360度カメラの“全天球型”と“半天球型”とは
360度カメラを大きく分けると、“全天球型”と“半天球型”の2種類があります。
全天球型とは、2枚以上のレンズを使って水平方向に加えて上下方向も撮影可能な360度カメラです。カメラの周囲、全てを記録に残したいなら全天球型を選択しましょう。
半天球型では水平方向と上方向の撮影が可能です。従来型のパノラマ写真よりも広い範囲を写したい場合や、天井に設置する防犯カメラなどの用途に適しています。また、下方向が画角の外になるため、自分を写さずに撮影したい場合にも便利です。
360度回転する360度カメラは、本体を動かさずにぐるりと撮れる
広範囲の画角をもつ特殊レンズを搭載する360度カメラを使う際には、基本的にカメラ本体を前後左右に動かす必要はありません。カメラが回転するので、1回の撮影で周囲まで写せます。一度に広範囲を撮影することで、従来型のカメラにはない立体感のある画像になります。
【参考】最大6080×3040ピクセルの静止画と最大5.7Kの360度動画を撮れる360度カメラ「Insta360 ONE X2」のスゴい実力
記録にも記憶にも残したい360°カメラおすすめ4選
360度カメラには様々な製品がありますが、まずはおすすめのカメラを4製品ご紹介します。
360度カメラの定番! RICOH(リコー)のフラッグシップモデル「THETA Z1 51GB」
カメラメーカーとして高い人気を誇っているリコーの360度カメラのフラッグシップモデルが、「THETA Z1」です。全天球型で4K動画を撮影できます。
「THETA Z1 51GB」は4つのマイクを搭載しており、臨場感あふれる音声付き動画の撮影も可能です。また、高画質ライブストリーミングも360度で楽しめます。
撮像素子、レンズの大型化で高精細撮影が可能になったリコーの360度カメラ最上位モデル「THETA Z1」
180°3D VR映像も撮れる360°カメラ「Vuze XR」
2Dの360度カメラと3DのVR180度カメラを一体化したハイブリッドモデルの「Vuze XR」は、5.7Kと画質の高さでも評価されています。
2Dの360度と3DのVR180度のモード切り替えはボタンを指先でプッシュするだけの簡単操作。揺れを抑えるスタビライゼーション機能により、スポーツをしながらなど、動きながらの撮影でも使いやすいです。
防犯カメラも360°が便利! 動体検知アラームが付いたK&Mのセキュリティカメラ「C61S」
K&M「C61S」は、360度撮影できるセキュリティカメラです。防犯目的や、お留守番中のペットの様子を確認したい時にピッタリ。
動くものを感知して知らせる動体検知アラーム機能を備え、異常を検知すると外出先のスマホなどに通知されます。画素数は300万で、セキュリティカメラとしては十分なレベルです。
三脚固定のビジネスユースならコレ! RICOH(リコー)「THETA SC2 for Business」
リコー「THETA SC2 for Business」は、THETAシリーズのスタンダードモデルであるSC2の仕様をよりビジネス向けに特化させたモデルです。
360度カメラによる画像が活用されている不動産関係や、自動車の内装を撮影したい方に見逃せないモデルです。三脚固定での撮影を得意としています。
360度カメラをスマホで活用! USB接続カメラとスマホ用アプリ
スマホでの撮影が当たり前になっている現代では、360度カメラにもスマホに挿すだけで使える機種が登場しています。単体で動く360度カメラに比べて小型で軽く作られており、スマホと一緒に持ち運びしやすいです。また、お金をかけずにスマホのカメラだけで360度撮影をしてみたいというニーズを満たすスマホアプリも豊富です。
スマホに挿すだけ! SNS映えも狙えるCuldoorのiPhone専用360度カメラ「Sasu Toru i(サストルアイ)」
Culdoor「Sasu Toru i(サストルアイ)」はiPhone専用の360度カメラで52gという軽さを実現。4K動画の撮影が可能です。
専用アプリをインストールすれば、まるでiPhoneの一部であるかのようにスムーズな操作が可能です。画像はiPhone本体に保存可能で、SNS映えするデコレーションもできます。
スマホを360度カメラに! 無料アプリならAria Glassworks,Inc.の「bubbli」
スマホのカメラで360度撮影ができるアプリは無料・有料含めて多数リリースされています。その中で、評判のよいアプリのひとつが「bubbli」です。
「bubbli」はiPhone専用のアプリ。スマホを回しながら撮ることで、全天球型360度カメラのように水平も上下も含めた全方向を写した画像を楽しめます。また、周囲の音声も収録可能です。無料でありながら高品質な360度画像を作れます。
【参考】App Store bubbli(App Store)
360度カメラは機種も増えており、価格も幅広いです。最初は低価格のカメラで試してみるのもよいでしょう。また、初めてだからこそ高性能な機種で360度カメラの魅力を存分に味わうという考えもあります。用途や好みも含めて、自分に合った360度カメラを選んでください。
※データは2021年7月上旬時点での編集部調べ。
※情報は万全を期していますが、その内容の完全性・正確性を保証するものではありません。
※製品のご利用、操作はあくまで自己責任にてお願いします。
文/ねこリセット