ひと口にワーケーションといっても会社によって制度も違えば捉え方も様々。それでも仕事にプラスの影響が出ているのは共通している。今回は実際にワーケーションを実施している方にご登場いただき、1日のタイムスケジュールやメリット、課題などを聞いた。
【長期滞在】その土地の住民になった気分で街を歩き、仕事をしています
地方自治体のインバウンド業を推進するIGLOOO(イグルー)では、コロナ以前からワーケーションを採用。松尾さんは1か月間、三重県の尾鷲市に滞在しながら仕事をした。
「尾鷲は地域移住のマッチングアプリで見つけました。私は過疎化が進む地域で活動する『地域おこし』にとても興味があり、尾鷲もそういった問題を抱えています。滞在中は移住希望者が宿泊体験できる古民家を拠点にして過ごしていました」
IGLOOOはコアタイムが11時から15時まで。それ以外は、基本、自由に過ごすことができる。
「当社の仕事はパソコンとネット環境さえあればどこでもできます。ただその分、家にこもりがちになるので、環境を変えてリフレッシュすることも必要。業務もあるのでがっつりレジャーはできませんが、仕事の合間に散歩したり、昼休憩で地元の食堂に行って息抜きをするだけで、いい気分転換になります。私は地域の人がよく集まる場所に足を運ぶなど、そこの住民になった気分で土地を感じることを大切にしました」
大げさなことはせず、仕事の合間に地域に触れる。そのゆるさもワーケーションでは重要なのだ。
IGLOOO VOYAPON事業部 Editorial Staff
松尾知子さん
全国に5か所拠点があるIGLOOOの京都オフィスに所属。旅行好きで前職はホテル勤務だったが、旅をしながら仕事ができる現職にやりがいを見いだしている。趣味は自然と温泉めぐり。
尾鷲漁港を有する尾鷲市は海鮮料理も絶品。日帰りで登山も楽しめるなど、海と山が揃った自然の宝庫なのだ。この時は途中、同僚が合流。
松尾さんが長期滞在した尾鷲市では、暮らすように旅をし、仕事をする地元密着型ワーケーションを提案。『土井見世』のような古民家を改築したコワークスペースのほか、一棟貸しの宿などの紹介も行なっている。
ほかにも全国をワーケーション
松尾さんがワーケーションで訪れるのは、自分が行ってみたい場所が基本。これまで6か所で体験。最近は地方にもWi-Fi完備のコワークスペースが増え、ワーケーションライフがさらに充実!
松尾さんおすすめのワーケーションスポット
シェアスペース『土井見世』
昭和6年建造の和風モダニズム建築『見世土井家住宅』は尾鷲市の登録有形文化財。現在はシェアオフィス兼コワーキングスペースとして活用。利用の場合は事前問い合わせを。
[住]三重県尾鷲市朝日町14-2 [電]0597・49・0011 http://npoowasegurashi.com/doimise/
主なサービス
●Wi-Fi ●iMac ●レーザープリンター(フルカラー) ●電源 ●プロジェクター
●スクリーン ●ホワイトボード
※ワーケーション利用希望の場合は「NPOおわせ暮らしサポートセンター」([電]0597・49・0011)へ要相談
取材・文/編集部
DIME8月号では「ワーケーション」を大特集!特別付録は超便利な「スマホシアタースタンド」
雑誌「DIME」8月号では「理想のワーケーション」と題し、コワーキングスペースからサブスクホテル、2拠点生活、移住など、最新の〝働く場所改革〟を大特集。実践するビジネスパーソンに密着し、それぞれの魅力やメリット、デメリットを徹底紹介。また、特別付録に、スマホの動画を3倍に拡大表示して視聴できる「スマホシアタースタンド」がもれなく付いてきます。お早めにお買い求めください!