当日欠勤する際のNG行為
当人は正当な理由だと考えていても、周囲の目にはそのように映らない場合もあるものです。当日欠勤の事由としてはあまり適さないものについて紹介します。
当日欠勤が多い
やむを得ず当日欠勤をしてしまうのは仕方がないことです。
しかし、何度も当日欠勤をしているとサボりやずる休みだと思われてしまうリスクもあります。
欠勤をする場合は、事前に連絡しておくことが望ましいでしょう。
同じ理由で何度も休む
急な欠勤の理由が毎回同じだと、それが本当だとしても周囲は本当なのか気になってしまうものです。同様のトラブルが続くようであれば、そのトラブルを未然に防ぐ努力も必要だといえるでしょう。
『また車のエンジンがかからないので出勤できません』という事態が続けて起こったら、それならば休日にしっかりと点検しておくべきだと判断されてしまうでしょう。
また、計画的に有給を取得して家族のケアをすることは問題ありませんが、頻繁に身内の付き添いで急な欠勤をすることは、適切だとはいえません。
仮病(インフルエンザや食中毒など)
欠勤の説得力を高めようと、発熱や腹痛をほかの重い症状として伝えてしまう場合があります。しかし、真実でない理由をもって休むことは適切ではありません。
この場合、医療機関からの診断書や治癒証明書を求められたときに、対応できずに困ってしまいます。
書類が用意できないと、体調不良自体は本当だったとしても、結果的にはうそをついたという評価になるリスクもあるのです。
架空の事故や身内の不幸
『事故にあった』『身内に不幸があった』という理由で欠勤することもあるでしょう。誰もが納得せざるを得ない理由であり、真実ならば問題はありません。ただし『休むための理由』として真実でないのに利用するのはNGです。
事故であれば、どのような事故か、相手はどうだったのかなどについて、詳しく聞かれる可能性もあります。また、通院証明の提出も必要になるかもしれません。
身内の不幸を理由にしてしまうと、弔電やお悔みの送り先を訪ねられたときに対処できなくなります。事実ではない大げさな理由は、取ってつけないことが妥当です。
当日欠勤をする際のNGマナー
仕方のない急な欠勤だとしても、社会人としてのマナーに則って行動したいものです。振る舞いがあまりにずさんだと、周囲は快く思いません。急遽休むことになった場合の適切な行動を確認しましょう。
メールやLINEを使う
デバイスの進歩によって、テキストで意思を伝える機会が大幅に増えました。電話でのやりとりで必要以上の時間をかけるよりも、短い文章で端的に用件を伝えることに、多く人が慣れています。
近年、重要な要件もメールやLINEで伝える人が増えています。普段からメールやLINEで業務連絡を行なっている企業ならメールやLINEでの欠勤連絡自体はそこまで問題ないでしょう。
しかし、使い方を誤るとその人自身の評価や信頼度を落としてしまうことにもつながることは、よく理解しておくべきです。
当日欠勤は本来、避けるべき行動です。そのような日に文字だけで連絡することは、非常識と思われる可能性があります。基本的には電話で欠勤の意思を伝えましょう。
上司以外に連絡する
電話口に出た人に、欠勤することを伝えてしまう人もいます。しかし、上司への連絡がマストです。
その人が急に休むことによって、部署の仕事の仕方を変えなければならないかもしれません。そのときに、人の配置や業務の仕方を変更する権限のある人でなければ、迅速な対応ができないのです。
マネジメント権のない人に欠勤を伝え、後になって管理者がそのことを知ったときには、事後対応が手遅れになる可能性があります。そのため、早めに上司に連絡するようにしましょう。
漠然とした理由で休む
体調が悪い、家族の看病をする、住まいにトラブルが生じた、など漠然とした理由で当日休むことを伝えるのは避けましょう。その理由にうそはなくても、大雑把な理由を聞かされた側は、どこか釈然としない気持ちにならないとも限らないのです。
理由を細かく説明し、できればそこに自分以外の原因があると、相手にも納得してもらえます。
『水漏れがしたので休みます』というよりも、『上の階の住人が漏水させてしまい、自分の部屋まで水浸しになったため対応が必要になった』とする方が、理解を得やすいでしょう。
『子どもの具合が悪い』というだけよりも、『昨日の炎天下での体育の授業が、熱中症につながったようだ』と詳細を説明すると、対応の必要性が伝わりやすくなります。
当日欠勤‶後〟の行動にも注意
自分でも望ましくないこととは分かっていても、どうしても当日欠勤せざるを得ない場合は誰にでもあるものです。そのときでも、注意や配慮を怠ることなく、周囲の心象を損なわない振る舞いを大事にしましょう。
お休み当日のSNS投稿に気を付ける
『朝は具合が悪かったけれど、しばらくゆっくりしていたら気分もよくなってきた』ということもあります。改善して健やかに過ごせることは、喜ばしいことです。
そして、ペットや子どもといつも通り一緒に過ごせるようになったとして、それをSNSで投稿することは控えるべきです。
その投稿を見た同僚たちが、どう感じるかを考えなければなりません。欠勤を申し出たときは本当に体調が悪かったとしても、会社側には理由をこじつけたと解釈されてしまうリスクがあります。
休み明けは御礼を忘れずに
急な休みから明けて出社した際には、上司をはじめ周囲への御礼を忘れないようにしましょう。『ご迷惑とご心配をおかけして申し訳ありませんでした』『また、寛大なご対応に感謝いたします』というように、丁寧なあいさつが肝心です。
当日欠勤が、有給休暇への振り替え可能な職場だとしても、事後の御礼は必要です。『昨日の休みは時期指定権にもとづく労働者の権利だ』という意識で振る舞ってしまうと、周囲に不要な悪感情を生む原因にもなりかねません。
構成/編集部