私たちは普段、ビールをグラスに注ぐ時、何となく〝泡〟を作っていますが、果たしてこの泡にはどんな役割があるのでしょうか? 実はビールを美味しく飲むには、この泡の役割がとても重要なのです。
ビールを美味しく飲むには〝泡〟も重要!
ビールの泡にはいくつか役割があります。
1つ目は「ふた」としての役割。ビールは空気に触れることによって成分が変化し、炭酸ガスが外に逃げてしまい、時間が経つほど味が落ちてしまいます。しかし、「泡」のふたで閉じることによって、ビールが空気に触れにくくなり、ゆっくりと楽しめるようになるのです。
2つ目は「口当たりを柔らかくする」役割。泡があることによって、ビールの口当たりは柔らかくなり、飲みやすくなるのもポイントです。
3つ目は「苦み成分が泡に移る」という役割です。ビールの苦味成分であるイソα酸は泡に多く含まれます。そのため、ビール自体(液体)はまろやかな苦みになるのです。
ほかにも泡があることによって、ビールの香り成分が長く保たれるということもあります。
このようにビールの泡には、様々な役割があるのです。
また、後ほど紹介する「三度注ぎ」を行えば、イソα酸が徐々に泡から液体へと移っていき、飲み進めるにつれて味の変化を楽しみながらビールを飲めるのです。
【参照】キリンビール 大事な泡のお話
ビールを美味しく飲むには「三度注ぎ」で泡のフタを!
先ほど「苦み成分」の項目で紹介した「三度注ぎ」とは何でしょうか?
これはキリンビールが研究開発したビールの注ぎ方です。「豪快かつ繊細」にビールを3回に分けて注ぐことにより、きめ細かく崩れにくい泡を作ることができるのです。
三度注ぎの詳細なやり方は以下の関連リンクをご参照ください。
【参照】香りと味の違いを科学で解明!「三度注ぎ」のビールはなぜおいしいのか
ビールと泡の黄金比率はどれくらい?
ビールと泡の比率は一般的に「ビール:泡=7:3」が良いとされています。7:3の比率で注ぐことによって、なめらかな口当たりと飲んだ時の爽快感を楽しむことができるでしょう。
きれいな泡を作りたいならビールサーバーを使うのもアリ!
缶ビールや瓶ビールをグラスに注ぐ際、上手に泡が作れない。または、ビールの泡を簡単に作りたいという人は、ビールサーバーの購入を検討しても良いかもしれません。
【関連記事】宅飲み派におすすめ!クリーミーな泡を作れる保冷機能付きビールサーバー5選
ビールサーバーはどんな仕組みで泡を作っているの?
ビールサーバーはどのような仕組みで泡を作っているのでしょうか。
ビールサーバーの種類などにもよりますが、例えばグリーンハウスが販売している「スタンドビールサーバー GH-BEERO-BK」の場合、超音波によって泡を作っています。
振動周波数は40kHzで、これは1秒間に約4万回振動しているということになります。この振動によってきめ細かい泡を作り出しているのです。
こんな便利グッズもある! 持ち運びも便利なビールの「泡立て器」
ビールサーバーを使えば、簡単に泡が作れ、さらに自宅でも居酒屋気分が味わえるので楽しくビールを飲むことができるでしょう。しかし、持ち運びが大変だったり、お手入れが面倒と思う方もいるかもしれません。
そこで活用したいのがグラスに注いだビールに入れて、スイッチをオンにするだけで泡が作れる「ビールフォーマー」。グリーンハウスの「超音波式ビールフォーマー GH-BEERJSシリーズ」は、箸程度の大きさなので持ち運びも簡単にできるうえ、ワンタッチ操作で使いやすいのも魅力です。
【参照】超音波式ビールフォーマー GH-BEERJSシリーズ
フタを開けると缶の中で泡が出る「アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶」
2021年4月に発売された「アサヒ スーパードライ 生ジョッキ缶」は、フタを開けると泡が発生し、グラスに注がなくても缶のままクリーミーな泡とビールを楽しめます。
【参照】アサヒ 生ジョッキ缶
2021年5月現在。大変人気の商品となっているため、中々入手しづらいのが現状ですが、コンビニやスーパーで見つけた際には、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
【関連記事】開発に4年!〝中生〟のような口当たりと泡立ちを実現したアサヒビールの「生ジョッキ缶」
※データは2021年5月上旬時点での編集部調べ。
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文/髙見沢 洸