日本の外食店の中で最もチャレンジャーなのは、一人焼き肉チェーン『焼肉ライク』でしょう。この店が出しているのは、代替肉ベンチャーのネクストミーツが開発した『NEXTカルビ』と『NEXTハラミ』。ハンバーガーの代替肉ならほかの食材に挟んで、まだしも味のごまかしようもありますが、焼き肉では一切ごまかしが利きません。実際に食べてみると、正直、味は油揚げをつぶしたような感じで、完成度はもうひとつ。ネット調査会社のマイボイスコムが昨年、一般消費者を対象に行なった調査では、消費者が代替肉に感じる「不安なこと・気になること」の第1位は、「おいしいかどうか」(52%)だったそうで、やはり、最大の課題は味です。
ただ、他社が肉の食感を出すために添加物を多く使っている中で、この会社は添加物ゼロにこだわっており、代替肉のあるべき姿に最も沿ったものといえます。
今、『焼肉ライク』で食べられるのは「カルビ1.1」「ハラミ1.1」。日々、改良が進んでいるので、「カルビ2.0」が出てくるのは時間の問題。そうなると、味はさらに本物に近づくに違いありません(何しろ日本人は、カニ肉よりカニらしいカニカマを開発した国民ですから)。このカルビとハラミはイトーヨーカドーでも発売されるので、味の進化をご自宅で確かめることも可能です。
『焼肉ライク』は、『牛角』の創業者・西山知義が起こした外食チェーンのダイニングイノベーションが展開している一人焼き肉チェーン。1号店は2018年開業の新橋店で、現在、首都圏を中心に全国に57店を展開。『NEXTハラミ』『NEXTカルビ』は、生肉というわけではないので加熱しなくても食べられます。
【秘訣】環境意識の高い人向けのメニューを充実させる
取材・文/ホイチョイ・プロダクションズ