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コロナ禍で「プラントベースミート」のニーズが高まっている理由

2021.06.02

プラントベースミート

プラントベースミート

 コロナ禍がフード界にもたらした思わぬ結果のひとつに、植物由来の代替肉(プラントベースミート)の需要急増があります。その傾向が最も顕著なのがアメリカです。アメリカで新型コロナ患者が初めて見つかったのは昨年の1月21日ですが、その後、食肉加工場でクラスターが発生したことや、ウイルスが動物由来と報道されたことで、5月2日までの間に食品店における代替肉の売り上げは2.64倍に増えました。

 アメリカではもともと、コロナ禍以前の2019年から代替肉開発が盛んで、2019年5月、ビヨンド・ミート社が代替肉ベンチャーとして初めて上場。8月には、全米第2位のハンバーガーチェーン、バーガーキングが、シリコンバレーの代替肉ベンチャーインポッシブル・フーズ社と組んで、『インポッシブルワッパー』を発売したりしていました。

 日本のバーガーキングも、昨年12月から、オーストラリアのv2food社製の代替肉を使った『プラントベースワッパー』を発売しています。通常のワッパーの熱量が676kcalなのに対し、このワッパーは673kcal。脂質も、通常41.1gなのに対し、38.4g。価格は、通常490円に対し、590円。

 つまり、プラントベースミートは、特別低カロリー・低脂質というわけではなく、価格も普通の肉より若干高かったりするんですね。なのに、なぜ代替肉の開発が進んだかというと、目的はSDGsなのだそうです。

 今日、世界で排出される温室効果ガスの18%は畜産が原因といわれ、その78%は牛によるものといわれています。何しろ、牛肉を生産するにはその10倍の重さの穀物と2万倍(穀物換算)の水、大量の電気エネルギーが必要なうえ、牛が出すゲップはCO²の25倍の温室効果を持つメタンを大量に含むそうです。しかも、世界の食肉消費量は1970年から昨年までの50年間で5倍に増加。それに比して、工場や自動車の排ガスは脱炭素が進んでいるので、このままいくと2050年には排出される温室効果ガスの80%が畜産によるものになる、との試算もあります。

 加えて、アメリカでは2021年1月に政権が代わり、バイデン新大統領は「パリ協定」への復帰を表明し、2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにすると公約。日本の菅総理も、昨年11月のG20で同じ目標を発表しています。

 昔は、代替肉を後押ししていたのは健康意識の高いビーガンかダイエット中の人たちでしたが、今、後押ししているのは、環境意識の高い人たちなのです。

 実は日本でも、モスバーガーが2015年3月から大豆由来の代替肉のソイパティを使ったバーガーを発売しており、3週間で30万食を売るという実績を上げています(おそらく健康目的だったのでしょう)。日本の代替肉は、基本、ソイパティのように大豆を原料としたものがほとんどですが、欧米は、アメリカのビヨンド・ミートに代表されるように、エンドウ豆由来のものが主流。原料が何であれ、食感や色を肉に似せるために様々な材料を使っているそうで、そのレシピは各社とも秘中の秘。が、たゆまぬ努力のおかげで、代替肉の風味は日々向上しており、最近は昔のものと区別するため、「プラントベースミート」という新しい呼び名で呼ぶのが通例になっています。

 日本でそうしたプラントベースミートを使ったメニューが一気に増えたのは昨年のことで、別表のとおり、ロッテリア、フレッシュネス、バーガーキング・ジャパンといったハンバーガー店をはじめ、コメダ珈琲、ドトール、ラーメンの一風堂、イケア内のイケアレストランなど、様々な外食チェーンが参入。飲食店だけでなく、コンビニのセブン –イレブン、ローソン、ファミリーマート、スーパーのイオン、食肉加工の日本ハムや伊藤ハムも、昨年からプラントベースミートの販売を始めており、2020年は日本の「代替肉元年」だったと言っても過言ではありません。

『バーガーキング』

『バーガーキング』は日本では1993年の初上陸以来、西武→JT→ロッテと経営がコロコロ代わってきましたが、2017年に香港の投資ファンドの傘下になってから安定し、2020年末までに111店、コロナ禍の今年も3月までに9店、4月に2店をオープンさせ、拡大を続けています。日本で売られている『プラントベースワッパー』は本場の『インポッシブルワッパー』よりおいしいと評判です。

代替肉を出している主な飲食店

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