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有名なことわざ「桃栗三年柿八年」には続きがあるって知ってた?

2024.01.22

日本には数々のことわざがありますが、知っているつもりでも、実は全体の一部でしかないこともあります。『桃栗三年柿八年』も、実はさまざまな続きがあります。改めて意味を理解するとともに、続きについての諸説も紹介しましょう。

「桃栗三年柿八年」とは?

『桃栗三年柿八年』ということわざを耳にしたことがあるでしょう。日本のことわざの中でもよく使われるものなので、なじみのある人も多いのではないでしょうか。しかし、改めて意味を問われると、自信を持って答えられないかもしれません。まずはことわざの意味を再確認することから始めましょう。

「桃栗三年柿八年」意味と由来

言葉の意味

『桃栗三年柿八年』は単に実を付ける年月を表すものではなく、『人が技術や知恵を身に付けようとしても一朝一夕に実現できるものではなく、長い年月をかけることが必要だ』という意味を持っています。

そのため目標に対して努力しているとき、すぐに目に見える結果が出ないからと諦めそうになった人を励ます意味合いで使われることもあります。

「桃栗三年柿八年」の由来

このことわざが広まったのは江戸時代の『尾張(大阪)いろはかるた』の『も』に登場したのがきっかけといわれています。

『桃栗三年柿八年』は、『桃や栗は植えてから3年たたないと実を結ばず、柿にいたっては8年もの歳月が必要になるのだ』ということを表しており、これが転じて『簡単には一人前になれず、ひとかどの人物になるには努力が必要だ』という意味合いで使われるようになりました。

「桃栗三年柿八年」には続きがあった?

(出典) pexels.com

『桃栗三年柿八年』が、このことわざの全文だと思っている人はたくさんいるのではないでしょうか。しかし、実は続きが存在するのです。語り継がれている代表的なものを紹介しましょう。

地域などによって続きはいろいろ

『桃栗三年柿八年』の続きは、時代によって変化してきており、地域によっても違う形で語り継がれてきたようです。そのため、『桃栗三年柿八年』という出だしは有名であり、かつ共通していますが、続きにはさまざまな文言があります。

代表的なものをいくつか紹介しましょう。

  • 桃栗三年柿八年 柚子の大馬鹿十八年
  • 桃栗三年柿八年 梨の馬鹿目が十八年
  • 桃栗三年柿八年 梅は酸い酸い十三年 梨はゆるゆる十五年 柚子の大馬鹿十八年 みかんのマヌケは二十年

これらを見ると、後に続く植物ほど果実の収穫に時間がかかるものとなっています。そして、なかなか実を付けないことに厳しい表現が用いられているのです。

そのほかに、次のようなものもあります。

  • 桃栗三年柿八年 枇杷(びわ)は早くて十三年
  • 桃栗三年柿八年 梅は酸いとて十三年 柚子は九年花盛り 枇杷は九年でなりかねる

    これらには辛辣な表現は見られません。植えてから収穫までの期間について、誰にでも分かりやすく伝えるために作られています。

    果物の収穫時期は正しくないものも

    『桃栗三年柿八年』は、収穫までの時期がある程度正しく描写されています。しかし、数ある続きの中には、時期が正しいとはいえないものも盛り込まれているようです。

    柚子や梅に関しては、地域によってはことわざで伝えられるよりも早く収穫できる場合もあります。地域差があったり、言い伝えであったりという性質のことわざなので、このような差異が生じたと考えられています。

    続きには果物以外も出てくる

    続きには果物の登場が多かったのですが、食べ物以外のものも登場します。例えば、夫婦について語るユニークなものもあります。

    • 桃栗三年柿八年 女房の不作は六十年 亭主の不作はこれまた一生

    あるいは、『亭主を亡くした女性が悲しみに暮れているのはほんのわずかな期間で、すぐにまた新しい亭主を見つけるものだ』ということを揶揄する、次のような言葉もあります。

    • 桃栗三年後家一年

    「桃栗三年柿八年」はどう使う?

    (出典) pexels.com

    ことわざとしては有名でも、実際の暮らしでどのように使うかイメージが湧かない人もいるでしょう。そこで、実生活における活用法を紹介します。

    「桃栗三年柿八年」の使い方と会話例をチェック!

    主な使い方

    例えば、合格率が低く難易度の高い資格試験は、何年もかけて勉強するものです。『根気がなにより大事だ』ということを伝えて励ます場合などに、『桃栗三年柿八年』は有効なことわざだといえます。

    仕事がなかなか身に付かず、技術の向上が見られずに焦っている部下や後輩を勇気づける言葉としても打ってつけです。

    職人や技術者を目指して、厳しい世界に飛び込む人もいるでしょう。じっくりと頑張れと激励する際にも、適していることわざです。

    具体的な会話例

    Aさん 「また今年の資格試験も不合格だったよ。能力不足なのかな?」
    Bさん 「弱気になる必要はないよ。桃栗三年柿八年っていうし、また次に向かって頑張りなよ」

    Cさん 「まだあの工程がうまくできないんです。みんなはもっと早くマスターしているのでしょうね」
    Dさん 「焦ってはダメだよ。技術はすぐ身に付かないし、桃栗三年柿八年と肝に銘じて辛抱すれば大丈夫」

    Eさん 「卒業したら、伝統工芸の職人を目指して弟子入りすることにしました」
    Fさん 「それは素晴らしい。桃栗三年柿八年というくらい、よい成果を上げるにはそれなりの時間が必要だから、根気よく頑張ってね」

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