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場所を選ばず、さまざまな端末をスマホを介してインターネットに繋げられるテザリング機能。リモートワークやオンライン会議が一般的となり、パソコンやタブレットを使う機会が増えた人にとっては特に使い勝手のよい機能だ。
スマホを買い替える際、「テザリング機能の有無」を決め手の一つにしている人もいるのではないだろうか。そこで本記事では、auの新プラン「povo(ポヴォ)」でのテザリングの利用方法や注意点、利用するための具体的な手順を詳しく解説する。
povoでは追加料金無料でテザリングを利用できる
auが提供している通常プランの場合、テザリングの利用に別途料金がかかるものもある。
しかし、povoでは特に追加料金は必要なく、無料でテザリングが利用可能だ。テザリング時のデータ量制限もないため、1か月の上限20GB以内なら自由にテザリングを使える。
そもそもテザリングとは?Wi-Fi、USB、Bluetoothを使った接続方法の違い
テザリングとは、通信機能を持つスマートフォンなどの端末をモデム(機器とネット回線を繋ぐ装置)として使用し、タブレットやパソコン、ゲームのような機器をインターネットに繋ぐ仕組みのこと。テザリングはWi-Fiテザリング、USBテザリング、Bluetoothテザリングの3つに分けられる。それぞれ少しずつ違いがあり、目的によって使い分けるのが一般的だ。
Wi-FiテザリングとBluetoothテザリングはケーブルが不要で、複数台を同時に接続できるのがメリット。ただし、Wi-Fiテザリングは通信速度が速い反面スマートフォンの電池消費が激しく、Bluetoothテザリングは電池消費を抑えられるものの通信速度が遅い。USBテザリングはケーブルを用意しなければならない煩わしさがあるが、通信速度も速く、充電しながら利用できるのが強みだ。
パソコンやスマホでテザリングを利用するメリットとデメリット
スマートフォンさえあれば、モバイルルーターなどの回線を契約する必要がなくどこでも好きなデバイスをインターネットに接続できるのが最大のメリット。外出先でパソコンを使ったり、オンラインゲームをしたい時に便利だ。ただし、スマートフォンが圏外の場合はテザリングも使用できない点は覚えておこう。
デメリットの一つは、使い方によってはデータ量が大きくなってしまうこと。povoの1か月のデータ上限は20GBだが、パソコンやタブレットで動画を頻繁に視聴したり、バックグラウンドでクラウドサービスの同期やOSのアップデートを行うと上限を超えてしまう可能性がある。また、特にWi-Fiテザリングの場合はスマートフォンの電池消費が激しくなり、長時間の使用には向かない。通話中はテザリングを利用できなくなるため、頻繁に電話がかかってくる環境下では使いにくい点も注意が必要だ。
povoでテザリングを使うにはどうしたらいい?
*povo公式サイトより
では、実際にpovoでテザリングを使う際はどのような手順が必要なのかを具体的に紹介していこう。テザリングを利用する際に便利なトッピング「データ使い放題24時間」についても併せて解説する。
povoでテザリングを使う場合の設定方法
povoでテザリングを行う際、申し込みなどは特に必要なくスマートフォン本体の設定を操作して使用する。iPhoneの場合、設定アプリを開いて「インターネット共有」をタップ。「Wi-Fiのパスワード」を選択して自由にパスワードを設定する。
その後、「ほかの人の接続を許可」をオンにしてスマートフォン側の設定は終了。あとは、インターネットに接続したい機器の通信設定からiPhoneを選び、設定したパスワードを入力するだけ。
Androidは機種によって表記や手順が多少異なる。例えばAQUOSなら、設定アプリの「ネットワークとインターネット」の項目から「テザリング」を選択。3種類のテザリングの中から使用したいものを選び、Wi-Fiテザリングの場合はパスワードを設定してからONにする。その後はiPhoneの場合と同様に、接続したい機器の通信設定からスマートフォンの通信名を選べば接続できる。
povoでテザリングを使う際の注意点
povoを契約していれば基本的にテザリングが利用できるものの、対応機種であるかに注意したい。テザリングが利用できるのは、auVoLTE(エーユーボルテ)に対応しているAndroidと、iPhone 6s以降のiPhone。Androidのスマートフォンを利用している人は、auVoLTEの公式ページで自分の機種が対象かどうか確認しておくと安心だ。
テザリングを利用する場合はデータ容量が無制限になる「データ使い放題24時間」がおすすめ
テザリングを利用して長時間動画の視聴をする時、仕事で大量のファイルをやり取りする時、複数の機器を同時にインターネットに繋げたい場合に便利なのが「データ使い放題24時間」。povoの基本料金にプラスして使える「トッピング」の一つだ。
330円/1回の追加料金を支払えば、申し込みから24時間データの使用量がカウントされなくなり、テザリングも実質無制限に利用できる。アプリで申し込みをし、決済が完了したらすぐに利用開始となる点も便利だ。
ただし、一定期間に大量のデータ使用があった場合、混雑する時間帯は通信速度に制限がかかることがある。「高画質で映画を1日中観る」「長時間複数人でデータの大きいオンラインゲームをプレイする」といったテザリングの使い方は難しいかもしれない。
povoでテザリングできない場合の対処法(iPhone、Android)
iPhoneやAndroidの対応機種で接続してもpovoのテザリング機能が利用できない場合は、まずiPhoneの場合は「モバイルデータ通信」がオンになっているかを確認しよう。Androidの場合は、「クイック設定」の「アクセスポイント」が設定されているか確認し、「アクセスポイント」の項目がない場合は、「クイック設定」左下の編集マークからアクセスポイントをドラックすれば追加できる。
上記の設定に問題がない場合は、スマートフォンと接続したい機器を再起動してみるとよいだろう。
なお、KDDIでは、auとpovoの他にUQモバイルでもテザリング機能を提供している。3プランドのテザリングサービスの料金・データ容量を比較した記事も合わせてチェックしてみては。
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文/oki