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アース製薬、エステー、小林製薬、ユニ・チャーム、日用品メーカー各社に「30年後の常識」を聞いてみた

2021.04.22PR

『DIME』は創刊35周年を迎えます。DIMEが歩んできたこの35年で我々消費者を取り巻く環境、生活、製品、サービスは想像を超える変化を遂げました。そこで、発売中のDIME6月号では、この先の30年はどうなるのか、企業はどんなビジョンを描きビジネスを進めているかという質問を各業界をリードする企業の広報部に直撃取材! 

誌面ではスペースの都合ですべてご紹介できませんでしたが、@DIMEではすべての回答をご紹介します。

取材にご協力いただいた各社の広報担当の皆様、誠にありがとうございました!

TOPIC5 日用品の未来

この30年で便利になった生活を支えてくれているのが日用品メーカーだ。すでに十分便利な生活が実現している中で、今後どんなビジョンをもって開発を進めていくのか。

今回は大手日用品、消費財メーカー6社に取材を依頼し、回答をいただいた4社を紹介する。

アース製薬
エステー
小林製薬
ユニ・チャーム

Q1:御社の商品の中でこの30年で一番ヒットした商品もしくは新しいトレンドや市場を作った商品は何だと思いますか? それは将来、どのような進化を遂げていると思われますか?

アース製薬

2020年末にローンチした、革新的な酸化制御技術「MA-T(マッチングトランスフォーメーション)システム」を用いた業務用製品「EARTH WELLNESS」ブランドの化粧水「Aqua create」、及び除菌・消臭剤「Aqua create Deo」です。(当社は2021年3月、MA-Tシステムへの取組みが評価され、第7回ジャパン・レジリエンス・アワード(強靭化大賞)にて「第1回STOP感染症大賞グランプリ」を受賞) 将来的には、オープンイノベーションで推進するMA-Tシステムを用いた商品群が、これまでにない強い除菌力と高い安全性を両立した除菌剤として、グローバルスタンダードになっていくものと期待しています。

エステー

2000年に発売を開始した「消臭力」です。強力で持続力がある消臭剤として、名前には力(リキ)を採用し、スタイリッシュなデザインにすべく研究を重ね、細い棒が内部の液を吸い上げてろ紙に浸透する画期的な商品を開発しました。そこから「消臭力」は昨年で20周年を迎え、時代に合わせた用途とデザインもとより機能性を高め、消臭芳香剤でありながらも、インテリアとしての一面も備えた商品として多くのご家庭で親しまれてきました。これから先も時代に合わせて進化を重ねて、より幅広い価値を提供していくと思います。

ユニ・チャーム

赤ちゃんからお年寄り、 ペットまで幅広い層をターゲットとした商品を提供しています。多数商品を提供する中で多くの商品がご指示をいただいておりますが、一例をあげますと、2005年に発売した生理ケア用品「ソフィシンクロフィット」があげられます。この生理ケア用品は、ナプキンの様にショーツに敷くタイプではなく、股の間に挟んでご使用いただくユニークな商品特長を持っています。こうした商品特長は、体験するまで価値が伝わりにくく、店頭でもほとんど陳列されない商品となりWeb(EC)中心で販売されてきました。ところが、2018年の夏頃でした。Twitterであるユーザー様が「ソフィシンクロフィット」の驚きの使用感を発信したことが話題を呼び、Web(EC)で品薄状態になる程ご指示いただきました。広告費は殆ど使用せず、当時前年比売り上げは2倍近くになりました。(当時の影響から、現在でも多くのお客様からご指示いただく商品となっております。)改めて、SNSを通じた個(KOL=Key Opinion Leader)による影響あることを実感致しました。

今後さらに生理ケアは多様化する中、選択肢の一つとして消費者の手に届くと考えます。

小林製薬

「熱さまシート」「命の母A」「サカムケア」「ニノキュア」「アンメルツヨコヨコ」は12の神薬と言われ、05年ごろから訪日客で人気が高まり、その後さらに弊社の日用品を中心としたニッチ製品に人気が広がりインバウンド需要が拡大しました。

将来、こうした日本人のニッチニーズを捉えた製品一つひとつが、世界中に広がり、お困りごと解決に役立つこと、それが進化だと考えています。

Q2:将来のビジネスを考えた時、御社として最近気になるニュース、世の中の動きは何ですか?

アース製薬

デジタルトランスフォーメーションです。EC市場拡大への対応はもちろんですが、デジタル技術・通信ネットワーク技術の進化によって事業そのものの在り方や、業務の在り方自体が大きくカタチを変える可能性があるというか、その動きが急激に進んでいると捉えています。

エステー

まず一点目は、気候変動です。近年の目まぐるしい気候の変化は、サーモケア事業(カイロ)をもつ当社としても非常に関連深く、多様化する気候に対しての当社のアプローチ方も多様化すべきだと考えています。また、二点目はPM2.5や花粉、黄砂などの大気汚染問題についてです。当社もトドマツからの抽出成分で、空気の浄化や花粉のアレル物質の働きを低減させる「クリアフォレスト事業」にて、同問題に対して取り組みを進めております。

ユニ・チャーム

循環型社会の構築がますます必要になってくることです。消費財メーカーである当社は、使い捨て商品を取り扱う責任の大きさを認識し、地球環境に配慮したモノづくりを行うことは欠かせないと考えています。また持続可能な取り組みを加速し実践しなければ、今後企業として存続できないという使命感(責任)から使用済み紙おむつRecycleを推進しています。

当社は環境問題や社会課題の解決に取り組むため『2030年のありたい姿』を明示し、具体的な重要取り組みテーマや目標を設定しました。

私たちは、ユニ・チャームグループ中長期ESG目標『Kyo-sei Life Vision 2030 ~ For a Diverse, Inclusive, and Sustainable World ~ 』を策定し、着実に実行することによって、環境問題や社会課題の解決、消費者や地域社会への貢献と、継続的な事業成長を同時実現することを目指します。

小林製薬

・SDGsに関するニュース。日本国内での動きに加え、グローバル視点でのニュース

・自然環境に関する世の中の動きや生活者の関心度の高まり、企業の対応、消費動向に関するニュース。

・グローバル視点で新型コロナウイルスの動向や影響、また、オンライン化などコロナ渦中で脚光をあびている新たなサービス等のニュース。

Q3:貴社が強みを発揮できる技術や製品カテゴリーは何でしょうか? それは30年後、どのような進化を遂げていると思われますか?

アース製薬

感染症ケアの領域です。当社はこれまでも虫媒介感染症ケアや、口腔衛生ケアに関連する商品を多数開発し、高い市場シェアを保持していますが、MA-Tシステムの活用により、これまで以上に感染症ケアの領域で強みを発揮できると考えています。ウイルス・微生物・多剤耐性菌等の感染拡大を抑制するための新たなソリューションを生み出す上で、MA-Tシステム自体が大きな可能性を秘めていると思いますし、処方開発を進める上で、例えばAIの活用によってそのスピードが劇的に向上する可能性があると考えています。

エステー

当社の商品は、全て「空気」を軸にしています。防虫剤は虫のいない空間をつくり、芳香消臭剤はニオイを解決するもの、除湿剤は空気の湿度を取り除くもの、カイロは空気の温度を上げるものなどがあります。私たちがこれまでもこれからも目指しているのは、「空気」に関連した市場で独自のポジションを構築していくことです。30年後はどのような「空気」になっているか予想は難しいですが、その時代の「空気」に最適なものを、培ってきた技術で体現化していく所存です。

小林製薬

強みは、大手企業が着手しないような「小さな池の大きな魚」を狙うニッチ戦略と、アイデア創出をもとにした「あったらいいな開発」からなるビジネスモデル。

ニッチ製品は大部分の人にはなくても良いもの見えますが、特定のお困りごとをもつ人にはなくてはならない存在です。

このモデルをグローバルに広げ、「あったらいいな開発」により各地域の“あったらいいな”に応えたニッチ新製品を生み出す進化を遂げていたいと思います。

Q4:この30年ですでに生活は十分便利になったと思いますが、今後どのようなところにビジネスチャンスを感じていますか?また、その分野に対しどのように関わることができればとお考えでしょうか?

アース製薬

感染症予防・対策領域のソリューションに加えて、地球環境の悪化・人口増・貧困問題などを背景とした安全な水不足や食料不足などのグローバルな社会問題解決のビジネス領域に着手できればと考えています。既存事業として展開している園芸用品やオーガニックペットフード事業の枠を超えて、新たな農業のカタチ・循環型農業の分野などにオープンイノベーションでチャレンジしてければと考えています。

エステー

現在、当社として、一般家庭用の商品の他に、業務用の商品に注力しています。

例えば、フードデリバリー専用温熱シート。業務用の商品は、プロフェッショナルな方に使っていただく商品ですので、より高い品質や特長を備えて、そのような商品は必ず一般の生活者にも喜ばれるものだと思っています。業務用の商品でより新規性のある商品を出すことによって、結果としてそれが一般の方の手にも届けられる大きなチャンスがあると捉えております。

小林製薬

サステナブルな視点で消費行動が変化してきており、それにあわせて企業への期待も「サステナブル」視点の製品開発により寄せられるようになると考えています。

今後はグローバルを舞台に、こうした変化によって生まれる新たなニーズをキャッチし、新製品をスピーディーに開発していくことでチャンスを広げたいと考えています。

Q5:今はないが30年後は登場しているかもしれない商品があるとしたら、それは何だと思われますか?

アース製薬

技術の進化によって、例えばモニターやスクリーンの類は、透明で目に見えないけど存在しているって感じになっていたり、コンピュータがコンタクトに入っていたりすることでMixed Realityがすごく身近な社会になっている気がしています。そんな中で、目に見えないモノだけどすごく感情に訴えるモノ、声や音といった波動や香り、例えば過去の体験データやその時のパーソナルな感情を分析して自動的に好みの香りを生成してくれて気分を良くするようなアイテムというかサービスとかありそうな気がします。

エステー

仮想現実(VR)に香りやアロマを生かした商品やAIを組み込んだ香りのアプリや、最新技術を活用し、オンラインでも視覚と嗅覚で楽しめる商品など。

小林製薬

変化は、必ず新しいニーズを生むと考えます。特に、今意識が高まっているヘルスケア領域は、より一層多様化したニーズに対応した製品やサービスが生まれてくるのではと期待しています。

Q6:逆に、30年後に無くなっている商品ジャンルがあるとしたら、それは何だとお考えでしょうか?

アース製薬

「地球を、キモチいい家に。」をコーポレートスローガンに掲げる当社としては、こうあって欲しい!という想いも込めて、使い捨ててゴミになってしまうものや、循環できない物質や、地球環境への負荷が高い商品は、素材の代替をはじめ、ドンドン淘汰されていくのではないかと思います。

エステー

世界中のだれもが求めなくなれば、その商品ジャンルの役目は終えると思います。

小林製薬

変化できなかった、しなかったジャンルが淘汰されていくと考えています。

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文/DIME編集部

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