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日本の工業製品とも関わりの深い「EN規格」とはどんな規格?

2021.04.22

自動車やカメラ、消火器からネジ1本に至るまで、あらゆる工業製品には「規格」が定められている。規格とは、製品の寸法や形状、材質や性能を細かく取り決めたルールのことで、この規格に沿うことで一定の品質が保たれ、相互性や利便性の向上に繋がる。

世界にはさまざまな規格が定められているが、本記事ではそうした規格の一つである「EN規格」について、概要と他の規格との違いについて解説する。

EN規格とは?

はじめに、EN規格とはどのような規格なのか、策定している組織やその目的について詳しく見ていこう。また、同じくよく耳にする規格「ISO」や「JIS」との違いについても併せてチェックしてほしい。

EU内における統一規格のこと

EN規格の「EN」は、英語の「European Norm」の略。「norm」とは規範・標準を表す単語で、つまりEU(ヨーロッパ連合)の中における統一規格のことで、「European Standards」と呼ばれることもある。

加盟国間での技術統一を行い、貿易を円滑化する目的で定められたおり、EN規格はEU加盟国の国家規格とするように義務づけられている。例えば、ドイツのDIN規格やイギリスのBS規格のような国家規格は、EN規格がそのまま採用されている。新しいEN規格が制定された場合、通常は6ヶ月以内に対応する自国の規格を差し替えなければならない。

EN規格を策定している組織は

EN規格を策定しているのは、欧州標準化委員会(CEN)、欧州電気標準化委員会(CENELEC)、欧州電気通信標準化委員会(ETSI)の3つの組織。CENELECは主に電気工学分野、ETSIは電気通信全般、CENはそれ以外の分野について制定や廃止を行っている。規格には自発的なものとEUの法律によって制定される義務的なものがあるが、どちらの場合も加盟国には遵守が求められる。CENとCENELECには「Keymark」と呼ばれる認証マークがあり、このマークがついた製品はEN規格への適合を意味している。

ISO規格やJIS規格との違い

EN規格のように、製品の標準化を目的として定められている規格は他にも数多く存在する。例えば、「国際標準化機構(International Organization for Standardization)」が定めたISO規格は製品に関する「モノ規格」の他、組織の品質管理や環境管理の仕組みを体系化した「マネジメントシステム規格」があり、日本の企業も多く取得している。

欧州各国においても、多くのISO規格は可能な限り変更せずにEN規格として採用されるが、EN規格のようにただちに国内規格を変更する義務はなく、その点で欧州ではISO規格よりもEN規格の方が優先されると言える。

一方、JIS規格は「日本産業規格(Japanese Industrial Standards)」の略で、日本全国を対象とする国家規格。主に工業製品の開発や生産、流通に関するものが対象となっており、基本的にはISOなどの国際規格に準ずることが求められている。ただし、地域性や商習慣による変更は認められており、同様にISO規格を採用しているEN規格とまったく同一のものであるとは限らない。また大きな違いとして、JIS規格は日本産業規格のサイトで無料閲覧できるが、EN規格は有料で入手しなくてはならないケースがほとんどだ。

EN規格は日本においてどんな時に必要になる?

ヨーロッパ経済圏内で製品を流通させるためには、「EU指令」と呼ばれる法令によって定められた安全性能基準を満たさなければならない。その判定として用いられるのがEN規格であり、基準をクリアした製品には「CEマーク」が表示される。

EN規格と関わりの深いCEマークとは

CEマークは、欧州諸国内での自由な流通と販売を行うために作られた仕組みで、「CE」という単語自体に特に意味はない。ちなみに、中国製品の中にもよく似たCEマークが表示されていることがあるが、この場合は「China Export」つまり「中国から出荷した」ことを表すマークであり、こちらのCEマークとは別物だ。欧州で流通する製品すべてに表示が義務付けられており、製品本体が小さく表示が難しい場合は包装や説明書などに表示を行う。

CEマークを製品に表示させる「CEマーキング」を行うためには、設計段階からEN規格の要求を盛り込むことが重要。ただし、CEマーキングにおいて何らかの機関や組織の認証を受ける必要はなく、製品の製造を行った企業自らが適合性の評価を行った後に貼り付けを行う。たとえ第三者機関が適合性の評価手続きを行ったとしても、CEマーキングへの適合証明は製品メーカーが全責任を負うかたちだ。一種の検査マークだと誤解されやすいが、安全認証や品質証明の役割は持たない。

EN規格の対象となる主な製品

CEマーキングが義務付けられている製品は、化学、繊維製品や精密機器などの部門ごとに分かれ、車のバッテリーや作業現場で使用する化学防護服など多岐に渡る。EU指令では、製品の適合性を「いつ、誰が、どこで、何を、どのように立証したか」の明確化が求められており、複雑な手順に対する手間やトラブルによるリスクも想定される。そのため、CEマーキングを行う際は、自社の製品の中でどの分野を欧州諸国に進出させるかを明確にすることが重要だ。

文/oki

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