ギターを持ち運ぶ時に衝撃から守ってくれたり、自宅での保管に役立つ「ギターケース」。強度や持ち運びやすさなど、ケース選びにはあらゆるポイントがあります。この記事では、主なギターケースの種類とおすすめ製品をご紹介します。
ギターケースの主な種類と選び方
一般的に、ギターケースは「ソフトケース」「ギグバッグ」「セミハードケース」「ハードケース」の4種類に分類されます。場合によっては、ギグバッグとセミハードケースをソフトケースの一種として扱うことも。明確な定義はありませんが、ソフトケース→ギグバッグ→セミハード→ハードの順に強度が増します。
ギターケースの種類:軽さと値段の安さで選ぶなら「ソフトケース」
この記事では、4種類の中で最も強度が低く薄いものを「ソフトケース」と呼びます。シンプルな構造のため安価で、緩衝材が薄いぶんとても軽く、使わない時は折りたたむことも可能。ただし、耐衝撃性は期待できないため、強くぶつけるとギターが傷ついてしまうリスクがあります。また、長く使うと破けることもあるので、簡易的な運搬ケースとして考えると良いでしょう。エントリーモデルのギターを中心に、購入時に付属することも多いです。
ギターケースの種類:クッション性と持ち運びやすさのバランスが良い「ギグバッグ」
ギグバッグ(ギグケース)は、持ち運びやすさがありながら緩衝材もほどよく厚く、セミハードやハードケースほどではないものの、耐衝撃性があります。体への負担を軽減するよう設計された製品もあり、歩いて移動する距離が長いギタリストにおすすめ。人気のタイプなため、デザインのバリエーションも豊富です。
ギターケースの種類:安心してギターを持ち運びたい人におすすめの「セミハードケース」
ギグバッグよりもハードケースに近い構造を持つタイプが、セミハードケースです。ギグバッグよりも頑丈で、ハードケースほど重量がないため、安心してギターを持ち運びたい方におすすめ。ギグバッグ同様、持ち運びやすさにこだわった製品も多くあります。
ギターケースの種類:とにかく頑丈なケースが欲しいなら「ハードケース」
保護力を最も重視するなら、堅い素材で作られたハードケースがおすすめです。その耐衝撃性の高さから、高価なギターに付属することも多いです。4種類の中で最も頑丈ですが、そのぶん重さがあってかさばります。また、その多くが手で持つタイプなため、ギターの運搬に使いたい場合は注意が必要です。
ギターを運搬する時はクルマで移動することが多いという方や、自宅で長期保管する時に使いたい方におすすめのタイプです。
ギターケースを選ぶ時は形状・サイズの確認が必須
ギターケースは「アコースティックギター用」と「エレキギター用」に分かれていることが多く、さらにアコースティックギター用の中でも「クラッシックギター用」は別となっている場合もあります。
それぞれ形状やサイズが異なるため、自分のギターに合うものを選びましょう。合わないものを選んでしまうとギターが入らなかったり、適切に保護できないこともあります。
エレキギターケースは背負うタイプが便利? 持ち運びやすさや重量もチェック
ギターケースは、重量と強度のバランスを考慮して選ぶと良いでしょう。ギターをしっかり保護しつつ持ち運びたいのならセミハード、移動距離が長く軽さを重視するならギグバッグやソフトケース、クルマ移動が多いのならハードケースなど、自分の運搬スタイルに合わせて検討できるとベストです。
エレキギターはアコギよりも本体重量があるため、ケースの重量は特によく検討したいところ。また、歩く距離が長い方は、手持ちタイプよりもリュックタイプのほうが体への負担が少なくなります。
防水性・撥水性のあるギターケースなら雨の日も安心
ギターを屋外に持ち運ぶことが多い方は、防水性や撥水性に優れたケースがおすすめ。ギターは湿気に弱いデリケートな楽器ですが、ウォータープルーフタイプにすれば、雨の日のスタジオ練習も安心です。
実は重要!? 収納ポケットの数と大きさ
ギターケースの多くは、チューナーやシールドケーブル、ピックといった小物を収納できるスペースが設けられています。セミハード/ギグバッグ/ソフトケースの場合は、ポケットがついている場合も多いです。例えば楽譜も一緒に持っていくなら、大きめのポケットを備えたケースを選んだり、小物の収納スペースが充実しているとより便利です。
ギターケースのおすすめ5選
続いて、ギターケースのおすすめ製品を5つピックアップしました。
カラーバリエーション豊富! エレキギターにおすすめのギターケース
Ibanez(アイバニーズ)「IGB541」は、エレキギター向けのギグバッグです。
15mm厚のハードクッション(POWERPAD)を底面・側面に使用し、底面はさらに10mm厚のPOWERPADを追加したダブルクッション構造を採用。全7色とカラーバリエーションが豊富です。
アコギユーザーの方は、同タイプのアコギ向けケース「IAB541」シリーズをチェックしましょう。
使いやすさにもこだわった、セミハードタイプのギターケースのおすすめ
iGiG(アイギグ)「G310B」は、使いやすいと評判のギターケースです。
運搬中にギターがずれないよう、ネックを固定するマジックテープがついている点など、ギターの保護に配慮された作りになっています。大きめの収納スペースも魅力で、雨の日に便利なレインカバーつきです。
防水仕様で雨の日も安心! セミハードタイプの人気ギターケース
MONO「M-80-EG-BLK」は、ウォータープルーフ仕様のギターケース。ABS樹脂によるラミネート構造のハイブリッドケースで、軽さ・薄さ・丈夫さを兼ね備えています。
チューニングの狂いを最小限にするため、ペグがケースの側面に接触しない構造となっていたり、底部にくぼみを付けることでストラップピンに衝撃が集中するのを防ぐなど、こだわりの構造を採用。小物の収納スペースも充実しています。
アコギをしっかり保護できるハードタイプのギターケース
大切なアコギをしっかり保護したい方におすすめなのが、アコースティックギター用ハードケースのKC「W120」です。
ブラックレザーとクローム金具による高級感のあるルックスも魅力。ネック下部分には、カポやチューナー、予備弦などを収納できるスペースがあります。ギターのタイプ別に形状が異なるため、自分のアコギに合う製品を選びましょう。
クラシックギターの持ち運びにピッタリなおすすめギターケース
Aria(アリア)「ABC-300CF -Classic & Folk Guitar-」は、クラシックギターに適したギターケースです。
ケース外部には、防水性に優れた生地とファスナーを採用。取り外し可能なネックピローも付属し、楽器をしっかりと保護します。
ポケットを2つ備え、大型ポケットにはA4サイズの楽譜も入ります。キャリーハンドル、リュックスタイルストラップに加え、縦持ちに便利なグラブハンドルも装備。カラーは全3色です。
【参考】アリア公式サイト製品詳細ページ
自宅でギターをケースに入れて収納・保管する時は「湿度調整剤」の併用がおすすめ
ギターをケースに入れて長期保管する場合は、「湿度調整剤」も一緒に入れると良いでしょう。湿度調整剤とは、湿度が高い時には湿気を吸い取り、低い時には水分を吐き出すことで、ケース内部の湿度を一定にしてくれます。
フェルナンデス「DR DRY」は、最高級シリカゲルを使用した楽器用の調整剤。高吸着作用で嫌なニオイを除去したり、湿気や結露による弦や金属パーツの錆を防ぐ効果もあります。
【参考】初心者必読!ギターを長く使い続けるために必要なメンテナンスと便利グッズ5選
※データは2021年4月上旬時点での編集部調べ。
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文/bommiy