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企業のブランド戦略に必須とされるキーワード「VI」とは?

2021.04.18

企業のロゴやカラーを統一することで視覚的に印象づけることは、ブランディング戦略の一つです。その中に『VI(ビジュアル・アイデンティティ)』があります。VIを正しく理解し実践するために、目的や意味、関連の深い用語について知っておきましょう。

「VI(ビジュアル・アイデンティティ)」とは?

自社のイメージを確立するために、企業はさまざまな戦略を用いています。VIを確立することも、企業戦略の一つといえるでしょう。

そもそもVIとは何のことを指すのでしょうか。企業戦略を立てるためにも、VIについて理解を深めましょう。

ブランドを象徴するデザイン

VIとは『ビジュアル・アイデンティティ』の略で、『企業のブランドを視覚的に統一させること』を指します。VIには企業のロゴデザインやブランドシンボル、ブランドカラー、書体など、企業に関連づけるビジュアル的な要素を含みます。

VIの具体例

VIは企業のイメージ戦略の一部です。そのため、外部に発信するための資料などによく使われます。例えば、Webサイトやパンフレットなどを作成するときに、VIが非常に意識されます。

自社製品も同様で、Apple社の製品には必ずシンボルであるリンゴマークが入っており、一目見ただけでユーザーはApple社の製品だと判断することができるでしょう。

ランナーが走っているグリコのマークや、青い鳥のマークであるTwitterのロゴなども、代表的なVIの例です。

VIの目的は?

自社のロゴを作成したり、フォントやデザインの統一性を図ったりすることはコストや手間がかかります。それらの労力をかけてまで、なぜ企業はVIに力を注ぐのでしょうか。その目的を解説します。

ブランドを浸透させる

購買層にブランドイメージを浸透させる活動を『ブランディング』といいます。VIは、このブランディングにおいて重要な役割を担っています。

ブランディングの目的は、競合企業との差別化や、顧客を自社のファンに取り込むことが挙げられます。そのためには、製品やパッケージを見たときに一目で「その企業だ」と分かることが重要です。

人間は情報を得る際には、視覚からの情報が7割程度を占めると言われています。ロゴやフォントを企業と関連づけることは、ブランドを浸透させる点でとても有効な方法なのです。

価値を可視化させる

VIには『価値を可視化させる』役割があります。その企業の歴史や活動内容をロゴデザインなどに込めているのです。

例えば、世界的に有名なオンラインショップのAmazonのロゴは、最初のaからzへ矢印が引かれています。これは『Amazonではあらゆるものが手に入る』ということを意味しています。他にもトヨタの有名なロゴは『トヨタとお客様の心を繋ぐこと」を表しています。

このように、VIには企業の活動内容や理念などが込められており、企業価値をユーザーに分かりやすい形で可視化させる意味もあるのです。

組織を活性化させる

VIは対外的なイメージ戦略だけでなく『内部組織を活性化させる』ためにも有効です。

同じシンボルやロゴデザインを組織の全員が共有することで、組織への所属意識が高まります。企業理念の込められたロゴを制作することで、ロゴを見るたびに社員が企業理念を思い出すきっかけにもなるでしょう。

さらに、外から見てもその人物がどの組織に所属しているかが分かりやすくなるため、自然と外部との差別化を図ることができるようになります。

VIをデザインする際のポイント

VIをデザインする際のポイントについて解説します。組織内でVIをデザイン、あるいはリニューアルする機会があれば、以下の点を踏まえた上でデザインを行ってみましょう。

理念やコンセプトの分析

VIをデザインするにあたっては、まず企業理念やコンセプトについて、経営者や幹部からヒアリングすることが求められます。VIには、企業の理念やコンセプトを連想させることが必要なためです。

例えば、世界的に有名なスポーツ用品メーカーのアディダスのロゴにある3本線は『上を目指し、チャレンジすべきゴール』という企業の理念を象徴しています。また、元々はアディダスの靴製品によく使われていた3本線がモチーフとなっています。

このように、VIを作成するにあたっては企業の理念やコンセプト、企業の象徴する商品を分析することが大切です。それをVIに反映させることで、企業イメージや商品を、よりユーザーに浸透させられる可能性につながるためです。

イメージが伝わるか確認

VIに理念やコンセプトを込めても、それが伝わりにくければ問題です。VIに込めたイメージが人に伝わるかどうか、十分に検討しましょう。

色にはイメージがあります。緑は自然や環境への配慮といったイメージを抱く人が多く、食品メーカーなどのロゴではよく使われます。青は空や自由、希望などです。

ロゴに使うフォントでも、硬めのフォントなのか丸みを帯びたフォントなのかで、親しみやすさや厳格さなどのイメージが変わってくるでしょう。

企業のイメージが正しく伝えられるロゴになっているかどうかを、確認しながら作成することが重要です。

VIと意味の違いを知っておきたい言葉

VIという言葉を用いるとき、CIやBI、MIといった言葉と併用して使われることがあります。これらの言葉の意味についても知っておきましょう。

「CI(コーポレート・アイデンティティ)」

CIとは『コーポレート・アイデンティティ』の略です。corporate(企業)とidentity(存在価値)という言葉からも分かるように、企業の理念や企業哲学、社会にどのように貢献していくかといった、企業が発信するさまざまなコンテンツを含んでいます。

VIの場合は、ロゴやシンボルといったビジュアル的なものに限定されますが、CIは従業員の行動指針や経営計画などさまざまなものを含みます。VIは、CIの一部分です。CIの目指すところはブランディングであり、内外に向けてブランドイメージを浸透させるという主旨はVIと変わりません。

「BI(ブランド・アイデンティティ)」

『ブランド』とは、自社の商品やサービスがユーザーにとってどのように認識されているかということです。これを浸透・拡大していく作業を『ブランディング』といいます。つまり、BI(ブランド・アイデンティティ)とは「自社がユーザーにどのように思われているか」ということになります。

CIやVIが『思想やイメージの統一』だとすれば、BIは『企業の価値を統一すること』です。企業が浸透させていこうとするイメージと、顧客が企業に対して持つイメージを一致させ、ブランドとしての価値をより明確にしていくことがBIの役割となります。

そのためにはCIやVIよりも、企業の理念やコンセプトについて一層深掘りすることが求められるのです。

「MI(マインド・アイデンティティ)」

MI(マインド・アイデンティティ)は、CIを要請する三つの要素のうちの一つです。CIは、MIの他にVIとBI(ビヘイビア・アイデンティティ)によって構成されています。

MIは、企業理念を統一することです。社会への貢献や在り方、社員の振るまい方など、仕事に携わる上での精神的な在り方の定義をMIといいます。

VIはビジュアル的な要素、BIは経営計画などの行動的な要素の統一となります。この二つにMIが加わることで、企業の中核であるCIが成立しているのです。

構成/編集部

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