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マーケティングの世界でよく使われる「4C」とはどんな意味?

2021.03.24

マーケティングの代表的手法、「4C分析」。これは、他社との差別化戦略を立てる上で欠かせない分析方法だが、具体的な内容までを理解し、使いこなしている人は少ないかもしれない。

そこで本記事では、4C分析の基本や目的、他のフレームワークとの違いをわかりやすく解説する。この機会に基礎的な概念を理解しておこう。

4C分析とは

4C分析とは’’顧客目線’’に重点を置いたフレームワークの一つ。さまざまなマーケティング要素を組み合わせ、製品やサービスの販促戦略を検討する「マーケティングミックス」の代表的な理論だ。

4つの要素に着目して販売戦略を立案

4C分析は、1993年にアメリカの経済学者ロバート・ラウターボーンが提唱したフレームワーク。消費者のニーズに重点を置いたマーケティングミックスで、「Customer Value:価値」「Cost:コスト」「Convenience:利便性」「Communication:コミュニケーション」の’’4つのC’’で構成される。

大量生産・大量消費の時代においては、作り手の理論を優先させた「プロダクトアウト型」の販売戦略が主流となっていた。しかし、技術革新や情報源の多様化に伴い類似の商品やサービスが流通するようになり、差別化の必要性が次第に高まっていく。そこで、従来のプロダクトアウトを転換し4Cの「顧客重視」概念が生み出された。4Cの要素は以下の通り。

・価値(Customer Value)

まず、対象となる商品から「顧客がどのような利益を享受できるか」を具体的に考察する。4Cでは、商品そのものの価値だけでなく、入手することで得られる’’楽しさ’’や’’優越感’’などの情緒的な利益も考慮することが必要だ。

・コスト(Cost)

4Cでは、経済面だけでなく時間的・心理的側面も含め、顧客が商品を入手するまでに要するあらゆるコストを検討対象とする。「どのような条件であれば商品を利用しやすいか」をユーザー目線で分析し、戦略の妥当性を判断することが重要。

・利便性(Convenience)

商品の流通チャネルを検討する。どのような経路で販売すれば顧客が商品を入手しやすいかを念頭に、場所・時間・範囲などの各条件の整合性を図る。利便性の検討を戦略的に行うことで、商品の価値を多くの人に周知させることが可能。

・コミュニケーション(Communication)

4C では、企業が一方的に情報発信などを行う従来型のコミュニケーションではなく、顧客側からのアクションを広く受け入れる考えが前提にある。双方向型のコミュニケーションの仕組みを構築することで、顧客との信頼関係が生まれやすい。最近ではSNSを活用した販促活動を取り入れる企業が多い。

4C分析を行うメリット

4C最大のメリットは、消費者目線で「付加価値」の検討ができること。買い手側から企業活動を分析することで、顧客ニーズへの直接的なアプローチが可能となるため、競争力の向上に大きく貢献する。また、綿密な分析に基づいた無理のない販売戦略は、経営資源の浪費を抑えることにもつながる。

4C分析を行うデメリット

ただし、消費者目線の偏重は、財源や人員の活用方法に無理が生じ、経営上の問題に発展してしまうことがある。そのため、戦略の立案段階ではマーケティングと経営資源の活用をリンクさせていくことが重要。

また、分析に時間をかけすぎると市場の変化に対応することが困難となる。適切なタイミングで施策を実行するため、市場調査を外部へ委託する企業も少なくない。

他のフレームワークとの違い

マーケティング手法には、4Cの他にもいくつかのフレームワークが存在する。数種の分析を複合的に行う事例も少なくないため、4Cと比較しつつそれぞれの特徴を比較してほしい。

4P分析

4Pは、1960年代にアメリカの経済学者ジェローム・マッカーシーが提唱したフレームワーク。マーケティングの構成要素を「Product:製品」「Price:価格」「Place:流通」「Promotion:プロモーション」の4つに分類し、売り手側の事情に着目して販促活動を検討する。企業の内部的な事情を軸に販売戦略を立てるため、’’経営の安定’’を重視した施策を打ち出しやすい。4Pと4Cは排他的な概念ではなく、両者を組み合わせた調和的なアプローチを行うケースもある。

3C分析

3Cとは、「Customer:顧客・市場」「Competitor:競合他社」「Company:自社」の3要素から、自社商品と市場との適合性を分析するフレームワーク。顧客視点で販売戦略を立案する4C分析とは異なり、自社の現状把握と課題の発見に重点を置く。企業の’’自己分析’’を通して、競争力の向上を図るのが3Cの特徴。

7P分析

7P分析は、いわば4Pの進化版フレームワーク。4Pにおける4つの要素に「Physical Evidence:物的証拠」「Process:サービスプロセス」「People:人」を加えたマーケティングミックスで、サービスなどの「無形商品」の戦略を検討するために生み出された。4Pと同様、7Pも売り手側の視点で分析を行う点で4Cと異なる。

文/oki

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