日常生活からビジネスまで、人のあらゆる社会活動と密接に関係している「規範」を学ぶ法律学。資格取得や仕事の関係上、「法律の知識を身につけておきたい」という人も少なくないだろう。
そこで本記事では、法学とはそもそもどのような学問なのか、学習する上でどの本から読み始めればいいのかを解説した上で、おすすめの入門書を9冊紹介する。
【目次】
法律学とはどのような学問か
「法学」とは、法解釈学・比較法学・法哲学・法史学などの学問の総称。「法律学」と言う場合は一般的に、法学の中でも法の解釈を通して問題解決を図る学問「法解釈学」を指すことが多い。民法や刑法などの具体的な法律の学習は、この法解釈学に分類される。
法律学の本の選び方
初めて法律学を学ぶという方はまず、法律学独特の表現や考え方に慣れることが重要だ。法律学の’’雰囲気’’が掴めたら、次に「基礎法学」で概論的知識を身につけていくのが良いだろう。
まずはカラー印刷で見やすい本、イラストが多く用いられている本を選ぶのがおすすめ。入門書で体系を理解したら、「憲法」や「民法」など、具体的な分野の本に挑戦してみよう。
初心者におすすめの本
はじめに、初めて法律学を学ぶ方におすすめの本を紹介する。難しい学問と思われがちだが、ここで紹介する本を読み進めていけば、法律の面白い部分を発見できるはず。大学で法律を学びたいとい考えている高校生も必見だ。
キヨミズ准教授の法学入門
東京都立大学(法学部)教授、木村草太氏の『キヨミズ准教授の法学入門』は、ライトノベル形式で法学の考え方を解説した入門書。難解な専門用語も、物語の中でわかりやすく説明している。楽しみながら法学の概念を習得できる初学者に最適な一冊。
こども六法
教育研究家、山崎聡一郎氏の『こども六法』は、”社会のルール”としての法律を、イラスト付きの事例でわかりやすく解説した子供用の法律書。いじめや虐待、日常生活上のトラブルに悩む子供に、解決策を与えることが本書の目的だ。法律の存在意義を考えさせる本書は、社会人が読んでも面白い内容。
出典 公式サイト|こども六法
条文の読み方[第2版]
法律の種類や構造など、法律学における大前提の知識を丁寧に解説する『条文の読み方』。本書を読めば、条文の「本文」「但書」、「及び」「並びに」の違いなど、六法を読み解く上で必須の知識を習得できる。法律系資格の取得を目指し、その第一歩として購入する人も多い。
出典 公式サイト|条文の読み方[第2版]
元法制局キャリアが教える 法律を読む技術・学ぶ技術[改訂第4版]
『元法制局キャリアが教える 法律を読む技術・学ぶ技術』は、元衆議院法制局参事の吉田利宏氏が、法律を読み解くセンスとコツを解説した入門書。初学者の視点に立った読みやすい構成でありながら、資格試験の入門テキストとしても活用可能な網羅性がある。幅広い読者層に支持され、シリーズ累計17万部を突破したベストセラー。
出典 公式サイト|元法制局キャリアが教える 法律を読む技術・学ぶ技術[改定第4版]
入門レベル
次に、法学部生や資格試験受験生が入門テキストとして使うことの多い法律学の本を紹介する。具体的な各法律科目の勉強を始めたい人におすすめだ。
はじめての民法(第4版) 3日でわかる法律入門シリーズ
『はじめての民法(第4版)3日でわかる法律入門シリーズ』は、語りかける講義形式で民法の体系をわかりやすく解説した入門書。各パートの要点が黒板メモや図解でまとめられ、開いてすぐにポイントを発見できる。コンパクトで持ち運びがしやすいのも魅力。
出典 公式サイト|はじめての民法(第4版) 3日でわかる法律入門シリーズ
伊藤真の法学入門 補訂版 講義再現版 (伊藤真の入門シリーズ)
『伊藤真の法学入門 補訂版 講義再現版 (伊藤真の入門シリーズ)』は、資格試験予備校「伊藤塾」が出版する、法律の勉強を始めるにあたって必要な基礎知識を解説した入門書。法を学ぶことの意義から法律文書の書き方まで、初学者がスムーズに学習を始められるようわかりやすく解説している。
出典 公式サイト|伊藤真の法学入門 補訂版 講義再現版 (伊藤真の入門シリーズ)
法学部、ロースクール、司法研修所で学ぶ法律知識[第2版]
『法学部、ロースクール、司法研修所で学ぶ法律知識』は、法学部生・ロースクール・司法研修所の各段階で学ぶ法的知識を詰め込んだ一冊。法学部で学ぶ法理論の基礎から主要10法の概略、司法研修所で学ぶ実務的内容まで幅広い内容をカバーしている。理論と実務の架け橋としておすすめの入門書。
出典 公式サイト|法学部、ロースクール、司法研修所で学ぶ法律知識[第2版]
企業法務の入門書
ここでは、法律事務に携わる人向けの入門書を紹介する。事例形式で解説している入門書は、企業法務のイメージが掴みやすく初心者にもおすすめだ。
企業法務入門テキスト——ありのままの法務
『企業法務入門テキスト——ありのままの法務』は、企業法務初心者から、企業の法務部への就職を目指す学生にもおすすめの入門書。架空のメーカーに在籍する法務部員が、実務課題を解決していくストーリー仕立てで構成されている。具体的な事例を通して法律知識を習得したい人におすすめ。
出典 公式サイト|企業法務入門テキスト——ありのままの法務
企業法務のための初動対応の実務
図表が豊富で、社内研修の教材としても最適なのが『企業法務のための初動対応の実務』。企業において想定される法的なトラブルを、7つの分野に分けて解説している。分野ごとの特徴・相談事例・対応ポイントが掲載されており、企業法務の初動対応を習得できる内容。
出典 公式サイト|企業法務のための初動対応の実務
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文/oki