手のひらサイズに収まる「UMPC」だが、一昔前まではスペックは決して高くなく、使いづらい印象だった。それがこの数年で一変、一気に使い勝手がよくなったという。ビジネスシーンに用途を絞りさえすれば、高い携帯性と利便性を生かせるだろう。
出先で文書作成なら快適に使えます!
ITライター ジャイアン鈴木さん
週刊アスキー、週アスPLUSなどPC系メディアで編集兼ライターとして勤務したのちフリーとして活動を開始。〝仕事がはかどる系ガジェット〟のレビューに定評がある。
UMPC
手のひらサイズでWindows搭載。周辺機器につなげば十分使える!
圧倒的コンパクトさが魅力!選ぶならスタンダードモデル
UMPCはウルトラモバイルPCの略。8インチ以下のディスプレイを搭載しているWindowsノートPCのことを指している。
2016〜17年に発売されたUMPCには処理性能の低いCPU「Atom」、読み書き速度の遅いストレージ「eMMC」が使われていたが、最新モデルには10インチ以上のモバイルノートPCにも搭載されているCPU「Core i5/i7」、転送速度の速いストレージ「SSD」が採用されており、処理性能、体感速度は大幅に向上している。
現在、UMPCは、ノートPCをそのまま小さくしたスタンダードタイプのほかに、スティックとボタンを装備したゲーム向け、外部機器制御用のシリアルインターフェイスを装備したエンジニア向けの3種類に分類される。処理性能はゲーミングUMPCのほうが優れているが、ゲームコントローラー搭載のためキーボード、ポインティングデバイスの使い勝手が犠牲になっている。ビジネス用途ならスタンダードタイプがおすすめだ。CPUはインテルのCoreプロセッサー、メモリーは8GB以上を搭載のものなら、オフィスアプリを快適に使えるだろう。
この3〜4年で使い勝手が劇的に進化!
気軽に持ち運べるサブマシンが欲しい人向き!
最新UMPCの処理性能は高い。外部ディスプレイや、キーボード、マウスを「USBハブ」で接続すれば、デスクトップPCと遜色ない環境を構築できる。UMPCを持ち出せば、オフィスや自宅の作業を移動中にすぐに再開できるというメリットもあるのだ。
2000円程度で市販されている「HDMIビデオキャプチャーボード」を使用してビデオカメラと接続すれば、ビデオ会議も可能だ。