企業活動に関するあらゆる分野を対象とする経営学。これから起業したい人はもちろん、ビジネスパーソンとして経営的視点を身に付けておきたいという人も少なくないだろう。
そこで本記事では、経営学とはどのような学問なのか、どのような本から読み始めればいいのかを解説した上で、おさえておきたい経営学の名著を6冊紹介する。
【目次】
経営学とはどのような学問か
経営学とは、企業の仕組みを多角的に捉え、研究する学問のこと。人、資金、設備など、企業を構成するあらゆる要素を対象としている。
経営戦略、企業理念といったビジネスシーンで身近なものから、経営史、意思決定、株主・取引先との関係まで経営学の対象は広範に及ぶ。また、簿記・会計学・ファイナンス論といった資金面にフォーカスした分野も存在する。
経営学の本の選び方
「経営学をこれから学びたい」「いつか起業したい」と考えている方はまず、経営学の概論的知識を身につけられる本から読み始めよう。はじめに経営学の大枠を学び、その中から特に興味を持った分野を深掘りしていくのがいいだろう。
例えば、はじめて学ぶ方であればタイトルに「入門」とついている本、イラストがたくさん用いられている本を選ぶのがおすすめだ。大枠を捉えてから「ファイナンス論」「マネジメント論」など、自分の興味のある分野の本を読み進めると、きっとさらに理解が深まるはず。
初心者におすすめの経営学の本
はじめに、今まで経営学を学んだことのない人におすすめしたい本を紹介する。これから大学で経営学を学びたいと考えている高校生も必見だ。
経営学入門 藤田 誠
早稲田大学商学学術院(商学部)教授、藤田 誠氏の『経営学入門』は、経営学を学ぶ上で必要不可欠な要素がバランスよく解説された入門書。「第1章 経営学とはどのような学問か」から始まり、コーポレート・ガバナンス、企業戦略、組織文化、モチベーションまで幅広い内容をカバーしている。株式会社だけでなく、病院、行政組織も対象としており、応用力のきく経営学をわかりやすく学べる。
出典 公式サイト|経営学入門 藤田 誠
経営学入門[上]第2版 榊原清則
法政大学大学院ビジネススクール教授の榊原清則氏の『経営学入門[上][下]』は、組織論と戦略論がバランスよく解説された経営学の基本テキスト。今まで経営学をまったく学んでこなかった人でも理解できる”わかりやすさ”が好評で、ロングセラーとなっている。大学で学ぶ経営学の基礎を学びたい人におすすめ。
出典 公式サイト|経営学入門[上]第2版 榊原清則
これぞ経営学の教科書!入門レベルの経営学の本
ここでは、大学の授業で教科書として使われることもある経営学の本を紹介する。基本的な概念を網羅的に学習したい人におすすめだ。
経営学入門キーコンセプト
図表を多く取り入れた見開き2ページで、厳選したキーコンセプト88項目をわかりやすく解説する『経営学入門キーコンセプト』。視覚的に概要を学べ、公務員試験対策や就活用に購入する人も多い。およそ900項目にも及ぶキーワード集は、辞書としても活用できる。経営学を本格的に学びたい人は手元に置いておきたい1冊だ。
出典 公式サイト|経営学入門キーコンセプト
テキスト経営学第3版 基礎から最新の理論まで 井原久光
『テキスト経営学第3版 基礎から最新の理論まで 』は、網羅的に経営学の理論を学べる1冊。論理的かつ簡潔に要点がまとめられており、「無駄のない良書」と好評だ。中小企業診断士の試験対策として使用している人も多い。タイトルにあるよう、基礎をおさえながら最新の理論までしっかり学びたい人におすすめ。
ビジネスパーソンが読んでおきたい定番、ベストセラー
最後に、ビジネスパーソンが身に付けておきたい経営学の内容がギュッと詰まった定番、ベストセラーの本を紹介する。
小倉昌男 経営学
「クロネコヤマトの宅急便」の生みの親が著した『小倉昌男 経営学』。戦後40年で一流企業にまで押し上げた、敏腕経営者の思考、経営手法、洞察力をケーススタディで学べる1冊だ。第1部「牛丼とマンハッタン??宅急便前史」という身近な話からはじまり、興味をそそる内容ばかり。経営学を学んだことのない人でも、面白く最後まで読み切れるはず。
出典 公式サイト|小倉昌男 経営学
ビジネスモデルの教科書 経営戦略を見る目と考える力を養う 今枝昌宏
『ビジネスモデルの教科書 経営戦略を見る目と考える力を養う』は、私たちの生活に身近な成功したビジネスモデルがまとめられた本。セブンイレブンやYKKといった有名企業の例を取り上げながら、経営理論を学べる実践的ガイドブックだ。100社以上の実例を図解入りでわかりやすく解説しているため、感覚的に「儲けの仕組み」を学べるはず。
出典 公式サイト|ビジネスモデルの教科書 経営戦略を見る目と考える力を養う 今枝昌宏
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文/oki