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「GMS」とは何の略称?IT、マーケティング、流通業界における意味と正しい使い方

2024.04.06

「GMS」という略語をご存知だろうか。専門用語として使われることが多いため、あまり耳馴染みのない方も少なくないかもしれない。しかしこの言葉、実は私たちにとって身近な”スマホ・タブレット”や”日々の買い物”と大きく関わっている。

そこで本記事では、身近でありながら意外と知らないGMSの意味や定義について詳しく解説する。

IT用語のGMSとは

IT用語のGMSとは

まず、スマホやタブレットに関連する「GMS」と、関わりの深い「AOSP」について理解を深めておこう。

Googleが提供するサービスのこと

「GMS(Google Mobile Services)」は、Androidデバイス向けにGoogle社が提供する一連のアプリケーションとAPIのこと。これには「Google Playストア」「Google検索」「Googleマップ」などの基本的なサービスが含まれている。

GMSは、デバイスの機能を豊かにし、ユーザー体験を向上させることが目的だ。しかし、GMSの利用にはGoogleとの契約が必要で、特定の基準を満たしたデバイスにのみサービスが提供される。

GMSに関わりの深いAOSPとは?

GMSについて理解するためには、前提としてスマホやパソコンの仕組みについて理解しておく必要がある。ここではスマホを例に挙げてみよう。

スマホの文字入力や通話のような基本動作をするためには、スマホにOS(オペレーションシステム)がインストールされていなければならない。OSがインストールされていないと、電源を入れてもスマホの画面は真っ暗で、何も操作できない状態になってしまう。

主要なOSはAppleの「iOS」とGoogleの「Android」の2つ。iOSはApple社の端末にしか提供されていないため、それ以外のメーカーの端末はAndroidを採用している。世界的に見ると、Androidは6~8割と高いシェアを誇るが、これはAndroidの基礎部分である「AOSP(Android Open Source Project)」が無償で利用できる点が大きい。

ただし、AOSPに含まれているのは「メール」「通話」のような最低限の機能のみ。ここがGMSに関係する重要なポイントだ。

GMSを搭載するメリットは?

GMSは、AOSPとは違いGoogleが有料で提供するシステム。他のアプリをダウンロードするために必要な「Google Play」やインターネットブラウザ「Google chrome」、YouTubeやGoogle Mapなどのアプリやインターフェイスが含まれている。

つまり、AOSPに加えて有償のGMSを搭載することで初めて、一般的なスマホとしての機能を備える。そのため、多くのメーカーはGoogleとライセンス契約を行い、自社のスマホをGMS対応にして、Googleのアプリを搭載した状態でユーザーに販売する。

HMSとはどう違う?

一方で、中には無料のAOSPだけを利用し、GMSの代わりとなるシステムを搭載する形を取っているメーカーもある。中国のファーウェイ社が提供しているスマホが代表的だ。AOSPをベースとしながら、その他は「HMS(Huawei Mobile Services)」という独自のシステムを採用している。

基本的な使い方はAndroid端末と同じだが、YouTubeやGmailがブラウザ経由でしか利用できないなど異なる点もいくつかあるため、購入時には注意が必要だ。

マーケティング、流通業界で使われるGMSの意味は?

マーケティング、流通業界で使われるGMSの意味

マーケティングやビジネス用語で使われるGMSは、「ゼネラル・マーチャンダイズ・ストア(General merchandise store)」の略だ。意味を詳しく見ていこう。

日本では、イオンなどの「総合スーパー」ビジネスモデルのこと

マーケティングや流通業界におけるGMSとは、「General Merchandise Store」の略で、英語では「日用品を幅広く取り扱う雑貨店」を指す。しかし、日本では「総合スーパーマーケット」の意味合いで用いられている。

GMSは食品から衣料品、日用品まで幅広い商品を一つの大型店舗で取り扱う点が特徴。顧客に対し、さまざまなニーズを一度に満たすことができる、便利なショッピング環境を提供する。

また、店舗側は多様な商品展開により、異なるターゲット層を呼び込むことが可能だ。このようにGMSは、一つのロケーションで複数の消費者需要をカバーすることで、効率的な販売戦略と顧客満足度の向上を実現しています。

GMSの特徴やメリット

GMSは、複数の階層から成る大型の建物の中に、食料品や日用雑貨、アパレル用品、家具などの衣食住に関するものすべてが揃った小売店のこと。イオンやイトーヨーカドー、百貨店がこれにあたる。

その他の特徴として、全体の売上に占める食料品の割合が高いことやテレビや雑誌の広告、つまりメディアへの露出が多いこと、消費者視点を重要視した商品展開を行っている点などが挙げられる。

一つの場所で生活必需品がすべて揃う点や、大型の駐車場を備えていることは大きなメリットだが、近年では消費者がネットショッピングに移行しつつあり、業界全体で厳しい局面を迎えている。

その他の業態とGMSの違いとは?

最後に、GMSと似た意味で使われる略語について、それぞれの違いを解説する。

・SC(ショッピングセンター)

ショッピングセンターとは、不動産開発業者によって企画された商業・サービスの複合施設を指す。店舗面積が1,500平米以上あり、メインとなるテナント以外に10店舗以上のテナントがあることなどが定義として挙げられる。ららぽーとや三井アウトレットパークが代表的なSCの例だ。

・SM(スーパーマーケット)

生鮮食料品が中心の大型小売店は「SM(スーパーマーケット)」と定義される。売り場面積が250平米以上あり、消費者が商品を自分で選んでカゴに入れ、最後にまとめてレジで精算するセルフサービス方式を取っている業態のことを指す。周辺地域との密着度が高く、チラシを中心とした広告やキャンペーンを行っているのも特徴。ライフや西友、OKストアなどがここに含まれる。

・HC(ホームセンター)

DIY用品や園芸用品、家具など、商品の70%以上が「住」に関係する小売業態が「HC(ホームセンター)」。日本では、IKEAやニトリがこの業態のチェーンとして有名だ。市街地店舗と郊外の大型店舗があり、プロ仕様の専門的な商品も多数取り扱っている。生鮮食品のように回転率の高い商品は少ないが、その分粗利率が高い品目が多い。

文/oki

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IT用語のGMSとはGoogleが提供するサービスのこと

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