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ここ数年、耳にする機会が増えた“ブラックフライデー”という言葉。毎年11月になると、さまざまな小売店や通販サイトがブラックフライデーの宣伝を始める。このセール期間を利用して買い物をしたことがある人も少なくないはずだ。
しかし、ブラックフライデーに買い物をしたことはあるものの、その言葉の意味について詳しく知らない人が多いのでは。そこで本記事では、ブラックフライデーの名前の由来や具体的な実施期間、各小売店で開催されるセールの特徴を紹介する。
「ブラックフライデー」とは何か?
ブラックフライデーとは、「毎年11月の第4金曜日に行われるセールイベント」のこと。“ブラックフライデー”という言葉が使われたのは1961年頃のフィラデルフィアで、その後1975年頃にアメリカ全土に広まったと言われている。
ブラックフライデーは、年末商戦の初日にあたる日。そもそもアメリカでは、11月の第4木曜日は「サンクスギビングデー」という国民の祝日になっている。この祝日と土日の間に挟まれた中日がブラックフライデーにあたり、アメリカのほとんどの企業がこの日を休みにする傾向にある。
それに伴い、サンクスギビングデーから日曜日までが最大4連休となるため、小売業界では「ホリデーシーズンの買い物をスタートさせる日」とも言われており、中心市街地では最高潮の盛り上がりを見せる。
日本で本格的にブラックフライデーが広まったのは2016年あたりから。クリスマス商戦を盛り上げるために、小売業最大手のイオンリテールが取り入れたのがきっかけだと言われている。その後、数年で全国に広がり2019年にはAmazonが参入したことで話題になった。
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名前の由来は?どんな意味がある?
では、なぜ”ブラック”フライデーと言われるのか。その由来には2つ説がある。
1つ目は、フィラデルフィアの警察官が「道路や店舗が混みあい、人だかりになること」を言い表すために使ったという説。ブラックフライデーはクリスマスショッピングをスタートさせる日に当たるため、開店から閉店まで小売店は大混雑となる。それに伴い、周囲で多くの交通渋滞が起きたり、歩道が混雑したりする。その警備にあたらなくてはならない警察官たちは、1年で一番忙しくなるこの日を嫌ってこの呼び名を付けた。愛称にもとれる“ブラックフライデー”という言葉は、もともとネガティブな意味で使われていたようだ。
2つ目の由来は、「売り上げ増によってお店が”黒”字になる」という意味合い。小売業界では「ブラックフライデーの期間だけで年間売り上げの2割ほどを見込める」とも言われており、この説もあながち否定できない。
期間はいつからいつまで?
ブラックフライデー発祥の地アメリカでは、「11月の第4金曜日だけ」をブラックフライデーとしている。一方で、日本では「毎年11月の第4金曜日の前後」をその期間に設定。4~10日間ほどの期間で“ブラックフライデーセール”と題した年末セールが行われる。“フライデー“という名の通り、金曜日からセールをスタートさせる店舗が多い。
ブラックフライデー情報
最後に、各小売店のブラックフライデーに関する情報を紹介する。11月から年末にかけては、1年間頑張った自分にご褒美を買いたくなる時期。今年から、各店舗で実施されるブラックフライデーセールを狙って買い物を計画してみては。
イオン
小売業最大手のイオンリテールは、ここ数年「日本でもブラックフライデーを根付かせよう」と力を入れてきた。2020年に“ブラックフライデー”という言葉の認知度が75%まで上がったのは、同社の宣伝活動のおかげとも言われている。
イオンでは、全国約400店舗で“ブラックフライデーセール“を開催。期間は10日間。温かい冬物衣料や冬物スーツ、4Kチューナー搭載テレビ、グースダウン90%の掛布団など、暮らしを快適にするアイテムをお手頃価格で提供する。また、最高ランクの黒毛和牛や新鮮なお刺身などの生鮮食品、全国各地の新酒など、少し贅沢なアイテムを割引価格で購入できる。
Amazon
Amazonは、2019年からブラックフライデーに参入。ブラックフライデーということで“黒”に関連した商品を驚きの価格で用意する。名前に“黒”が入っている黒ビールや黒毛和牛をはじめ、黒色の家電やAV機器、Fire TV StickやFireタブレット、Kindleデバイスなどが割引の対象になっているのが特徴的。
事前にチャージタイプのAmazonギフト券を購入し、それを使って買い物をすることで、2~2.5パーセントのポイント還元を受けられることでも話題になった。
楽天市場
国内最大の電子商店街と言われる楽天市場でも、2017年から“ブラックフライデー”を取り入れた。楽天市場のブラックフライデーは、期間中に買い物をした合計金額に応じてポイントアップする仕組み。商品の価格を割引するのではなく、ポイントによって消費者に還元するのが特徴だ。
その他、楽天モバイルや楽天カードなどの楽天対象サービスの申し込みでポイント数がアップする企画や、楽天スーパーポイントが当たるダーツくじ、割引クーポンの配信など、豊富な企画が用意されている。
楽天市場では、“楽天ふるさと納税”もブラックフライデーの対象。そのため、年末に駆け込みでふるさと納税をしたい人にとって、ブラックフライデーは絶好の機会。
文/oki