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ビジネスシーンでよく聞く「スキーム」とはどんな意味?業界によって異なる意味と使い方

2021.01.05

ビジネス用語として使われる「スキーム」という言葉。日常生活ではあまり馴染みのない言葉のため、「仕事で初めて意味を知った」という人は多いかもしれない。この「スキーム」という言葉、使用する場面によって意味が異なるのをご存知だろうか。

本記事では、「スキーム」の元々の意味やシーン別の使われ方を解説する。間違いやすい類語と比較しながら、適切なシーンで用いるようにしよう。

スキームとはどういう意味?その語源と間違いやすい言葉

まず、スキームという言葉の元々の意味やよく似た意味を持つビジネス語との使い分けについて解説していこう。

スキームは計画や案を意味する英語「scheme」が由来

スキームの由来となっているのは、ギリシア語で「枠組みを持った計画」という意味を持つ英単語「scheme」。英語では、「悪だくみ」「陰謀」といった、あまり良くない計画の意味で使用されることが多い。

しかし、日本のビジネスシーンでは単に「計画」「構想」「枠組み」というニュアンスで用いられ、英語のようなネガティブな意味は持たない。また、計画を立てるだけでなく、「どのように運用していくかの手段」の意味も含まれている。

似ている言葉「フロー」「プラン」との違いは?

スキームと似た意味を持つビジネス語に、「フロー」「プラン」がある。それぞれの違いを見てみよう。

・フロー

フローは、英語で「流れ」を表す「flow」が語源。その名の通り、「始まりから終わりまでの一連の流れ」を意味する。スキームが全体の枠組みを指すのに対して、フローは「全体の中の一つひとつの事柄の流れ」という意味を持つ。例を挙げると「業務フロー」は、業務の手順の流れを順番にわかりやすく図や表にまとめたもの。「キャッシュフロー」は、ある期間の中の収入と支出の流れを指す。

・プラン

スキームが「それを達成するための手段や仕組みが伴った計画」であるのに対し、プランは「まだ具体的な内容が決まっていない構想段階の計画」というニュアンスで使われる。また、スキームにはある程度継続して長期的に運用されることが前提であることが多いが、プランは「旅行プラン」「ウエディングプラン」のように一度きりのもの、短期的なものに対して用いられる傾向にある。

スキーム図とはどういったものを指す?

新しい事業や計画の提案をする際の資料としてよく使われる、スキーム図。全体の枠組みを図として提示することで、自分の意図を伝えやすくする。

わかりやすいスキーム図を作るために、スキーム構築の段階で経営資源(ヒト・カネ・モノ)の動きや相関関係をきちんと整理しておこう。スキーム図には、企業の組織図などでよく見られる「樹形型」、矢印を用いてお互いの関係性を表す「相関図型」、全体の流れや構造をまとめた「フローチャート型」などがある。

業界や分野によって異なるスキームの意味

ここまで、スキームの大まかな意味について紹介してきたが、実際にビジネスの現場ではどのような使われ方をしているのだろうか。業界によっては、他とはまったく違う意味になるため要注意。

ビジネスシーンでの主な使い方「事業スキーム」とは?

ビジネスシーンでよく耳にする「事業スキーム」は、実行性を伴った事業計画のこと。また、資金調達の場面では「事業計画書」のことを指すこともある。事業スキームの作り方はさまざまだが、以下の5つのポイントをおさえることが重要だ。

1.実現性の高いコンセプトや、いつまでに達成するかといった目標
2.市場の将来性や自社の強みを考慮した事業領域
3.商品やサービスの内容を把握した収益化の方法
4.技術力や人材・ノウハウなど、どこに自社の強みがあるのかを知り、活用する
5.自社の経営面や営業面でのリスクを把握し、安定した利益を得るための財務計画を立てる

金融業界で使われる「集団投資スキーム」とは?

いわゆる「ファンド」とも呼ばれる集団投資スキームは、資金提供者から出資された資金を用いて事業運営や投資を行い、それによって得られた収益を資金提供者に分配する。集団投資スキームには投資信託のような「資産運用型」と、不動産を流用化して資金調達を行う不動産証券化商品への投資などの「資産流動化型」の2種類があり、金融商品取引法によりさまざまな規制が敷かれている。

IT業界ではプログラミング言語として使われるスキーム

IT業界では、プログラミング言語の一つを指す。「scheme(スキーム)」というプログラミング言語は、人工知能プログラムとして幅広く使われている「Lisp」の派生、いわゆる方言として生まれた。派生元であるLispと比べると言語仕様が簡潔で学習しやすく、Lipsを継承しているため人工知能のプログラミングに向いている。

知っておくと便利?!アプリを直接起動できる「カスタムURLスキーム」とは?

スマホにたくさんのアプリをインストールしていると、画面がアイコンで埋まってしまい使いづらいもの。そんな時に便利なのが「ランチャーアプリ」と呼ばれるカスタマイズアプリ。Android対応のものが多いが、中にはiPhone(iOS)用のものも存在する。

少しマニアックな内容だが、このランチャーアプリを利用する上で覚えておきたいのが「カスタムURLスキーム」。例えば、一般的なURLであれば「https://」の「:」より前、「https」の部分は、どんなプロトコルで通信をしているかを表しているが、 「appname://」などカスタムURLスキームをランチャーアプリに入力すると、特定のアプリを直接起動させることができる。

メールや電話、リマインダーといったアプリもアイコンをタップすることなく起動できるので、スマホの画面が煩雑化せず、とても便利。カスタムURLスキームの調べ方は複数あり、ネットで探したりURLスキーム検索のためのアプリを使ったりすることで確認可能だ。スマホ画面を自由にデザインしたい人は挑戦してみてほしい。

文/oki

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