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「コンセプト」と「テーマ」の違いとは?シーンによって異なる意味と適切な使い方

2020.12.28

「コンセプトカフェ」「コンセプトアート」など、日常生活の中でもよく耳にする「コンセプト」という言葉。普段何気なく使っているが、意外と「ちゃんとした意味」を知らないという人は多いのでは。

そこで本記事では、ビジネスの場面でもよく使われる「コンセプト」という言葉について、正しい意味や適切な使い方を解説する。最後に間違いやすい類語も紹介するので、何気なく使って恥をかかないようその違いを理解しておこう。

コンセプトとは何か?どういう時に使う?

そもそも、コンセプトとはいったい何のことだろうか。元の語源から、日本で主に使われるカタカナ語としてのコンセプトの使い方や実例について見てみよう。

コンセプトの意味は「概念」

コンセプトという言葉は、「概念」という意味の英語「concept」が元になっている。この「概念」という言葉は日本語でも少し意味が曖昧で捉えづらい部分もあるが、わかりやすく言い換えると「基本となる考え方」のことだ。

特に、建築やデザイン、マーケティングなどのビジネスの現場では、新しい作品や商品の企画を立ち上げる際、「どういった目的で立案したのか」を説明するために、企画書などでコンセプトという言葉を用いることが多い。

例を挙げると、「落ち着ける古民家をコンセプトにしたカフェ」を作ろうとした場合、「落ち着ける古民家」という基本の考え方を実現するために、内装やメニューなどに古民家風の演出をする、という具合だ。

コンセプトは使われる場面によって意味が異なることも

コンセプトは、主に広告や制作の分野で多く使われる。特に使用頻度の高い例を中心に、使い方と意味を解説したい。

・コンセプトを考える、具体化する

新しい企画、商品の基本的な方向を決定する意味。どういった客層に向けてアプローチをするのか、そのための演出をどのように行うのか、それらの軸となる部分を考えること。

・◯◯をコンセプトにする

その企画の中心となる考え方を据えること。先述した「古民家をコンセプトにしたカフェ」もこの使い方の一例だ。他にも、「書きやすいことをコンセプトにしたボールペン」「ロボットによる全自動のおもてなしがコンセプトのホテル」など、その企画の主題となる一貫した枠組みを決めることを表す。

・◯◯コンセプト

◯◯の部分には「開発」「広告」「デザイン」などが入ることが多く、何に対する基本的な考え方か?ということを表す。開発コンセプトなら、どういった目的、考え方で開発されたものなのか、デザインコンセプトなら、全体のデザインがどのような考え方に基づいて設計されたものなのかを指している。

・コンセプトカフェ、コンセプトアートなどのコンセプト◯◯

特定の思想、目的を持って作られ、それが全面に押し出されているもの。例えば、メイド喫茶は「メイドが接客をしてくれる」というのがコンセプトのカフェ。

・コンセプトモデル、コンセプトショップ、コンセプトカーなど

一見他の「コンセプト◯◯」と同じカテゴリーに思われるが、こちらは「企業の今後の姿勢や実験的、先進的な新しい取り組みを試作したもの」に分類される。例えばコンセプトショップは、その企業が打ち出す考え方や顧客に向けたメッセージを込めた商品を一つのコンセプトとしてまとめ、通常とは違う品ぞろえや展開をする店舗のこと。今後の店舗展開の指針としても利用される。

コンセプトと間違えやすい類語

コンセプトには、よく似た意味を持つ言葉(類語)がいくつかある。特に「テーマ」はよく混同されがちなので、この機会にしっかりとそれらの意味の違いを理解しておこう。

テーマ

英語で「主題」という意味を持つテーマ。「概念」「基本的な考え方」という意味のコンセプトとよく似ているが、元々テーマという言葉は映画や絵画といった芸術作品において、「作者がその作品で伝えたいこと」を表している。

例えば、有名な絵画「最後の晩餐」のテーマは「キリストの受難」、映画「タイタニック」のテーマは「身分違いの悲恋」というように、作品の前提となるもののことを指す。

ビジネスシーンにおけるテーマは、「企画の前提」とも言い換えることができる。そして、コンセプトはそのテーマをどのように達成するかの手段、枠組みのこと。例えば、テーマが「ダイエット」だとしたら、コンセプトは「毎日続けられる、手軽なダイエット器具を作る」というように、テーマを実現するための手段としてコンセプトを組み立てていく、という流れだ。テーマが山、コンセプトが登山ルートと考えると分かりやすい。

方針

「方位を示す磁石」という意味の方針は、物事や計画を実行する上でのおおよその方向性を表している。コンセプトと非常に近い意味で使われ、明確な使い分けはあまりなされていない。一般的には、コンセプトが商品や企画などに対して使われるのに対し、方針は企業や組織といった大きなくくりで使われることが多い。

理念

理念とは、事業や計画などの根底にある考え方のこと。例えば「企業理念」は、会社を運営していく上での基本となる考えであり、不変のものである。理念という言葉自体は、企業や組織全体に対して使われることが多いが、「基本理念」という言葉になるとコンセプトとほぼ同じ意味を持つ。

文/oki

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