日本では毎年およそ250万人もが受験しているという、TOEIC(トーイック)。英語コミュニケーション能力を世界共通基準で評価するためのテストで、仕事で英語を使う機会の多いビジネスパーソンにとってはなじみ深いものだ。企業によっては採用や昇進の際の基準の一つとしている場合もあり、グローバル化が進む中、今後ますます重要度が高まることが予想される。
本記事では、TOEICを受験する上で大事な参考書選び方、おすすめの参考書を紹介する。
【目次】
・TOEICとはどのようなもの?受験対策には参考書選びが大切
・上級者にはこれがオススメ!800〜900点以上を狙うための参考書
TOEICとはどのようなもの?受験対策には参考書選びが大切
TOEICとは「Test Of English for International Communication」の略称で、直訳すると「国際的な意思疎通のための英語テスト」という意味になる。世界160か国で実施されており、英語能力のスタンダードとして多くのシーンで活用されている。
TOEICとは?受け方の手順
一口に「TOEIC」と言っても、大きく分けて2つ、細かく分けると5つのテストがある。最も広く普及している「TOEIC Listening & Reading(L&R)」が全体の受験者の9割以上を占めており、一般的にTOEICといえばこのテストのことを指す。
テストは「リスニング45分+リーディング75分」のマークシート方式で、10点〜990点の5点刻みのスコアで結果が出る。単純な”合否”で評価されるわけではないため、自分の実力を客観的に把握しやすいのが特徴だ。
現在、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、各会場で定員制限が行われており、受験は抽選形式での申し込みとなっている。具体的には、公式サイトから希望の日程、場所を選んで申し込みを行い、受験料(税込¥6,460)を支払う。
後日、抽選に通れば受験票が送付される流れだ。試験当日、会場で本人確認書類と受験票(2つの住所が違っていてもOK)で受付をして、本番に臨む。なお、抽選に漏れてしまった場合、支払った受験料は返還される。
参考書の選び方
TOEICを受験するにあたって、参考書の選び方はとても重要だ。自分の実力に合ったものを選び、繰り返し勉強することがスコアアップの近道になる。
TOEICの参考書は、600点が目標の初心者、700点〜800点以上の中級者、800後半〜900点以上の上級者という3つのカテゴリで分けらることが多い。自分の目標の点数に近いものを選ぼう。
リーディング、リスニングで点数にばらつきがある場合、得意な分野の参考書は目標点数が上のもの、不得意な方は下のものというようにレベルに合わせて細かく選択していくのがおすすめだ。
また、2016年にTOEICの試験内容は変更されており、新形式と呼ばれるものになっている。それ以前の参考書は新形式の問題に対応していないため、それ以降に発行された参考書を使用しよう。
まずは600点を目指す!初心者におすすめの参考書
TOEIC初心者はまず、基礎的な単語力を身に着けること、英語に耳を慣らしていくことが大切。特にリスニングはいかに英語を聞いたか、単語をどれだけ知っているかが点数に大きく影響する。この2点をしっかり補える参考書がおすすめだ。
TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ TEX加藤
TOEICの参考書の中でも特に人気の高い『TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ』。本番に頻出する熟語・表現などが網羅されており、「TOEICに出てくる単語を覚えるならこの一冊でも十分」と言われるほど。全単語、フレーズの音声を無料で聞くことができ、発音もしっかり学ぶことができる。初心者から上級者まで幅広く対応しており、TOEIC受験者必携の参考書と言える。
出典 公式サイト|TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ TEX加藤
TOEIC テスト公式問題集 新形式問題対応編
『TOEIC テスト公式問題集 新形式問題対応編』は、TOEICの開発機関が実際のテストと同じプロセスで制作した問題集。本番と同じ形式の問題が掲載されており、リスニングは公式のスピーカーの音声を体験できるのもメリットだ。誤答の解説も詳しく行われているため、繰り返し解くことで自分の苦手な所が克服でき、点数アップにつながりやすい。
出典 公式サイト|TOEIC テスト公式問題集 新形式問題対応編
八島式 TOEIC L&Rテストの英語が聞こえるようになる本 八島晶
2019年発行の『八島式 TOEIC L&Rテストの英語が聞こえるようになる本』は、リスニングに特化した参考書。自分が頭の中で認識している発音と実際にテストで流れてくる発音の違い、複雑な語順の理解などに焦点を当て、「なぜ聞き取れないか」「どこが聞き取れないか」を自覚し、克服するためのトレーニング方法を解説している。
出典 公式サイト|八島式 TOEIC L&Rテストの英語が聞こえるようになる本 八島晶
700〜800点を目標にした中級者向け参考書
中級者以上になってくると、やや高度な単語や文法を理解する力や、読解力のスピードアップを意識したい。単語や発音のインプットだけでなく、英語らしい発音やリズムを意識してシャドーイングをするなどのアウトプットも重要だ。
2ヶ月で攻略TOEIC L&R TEST 730点! 横本勝也 早川幸治
“残り日数逆算シリーズ”と銘打たれた『2ヶ月で攻略TOEIC L&R TEST 730点!』は、1日30分、8週間でバランスよく英語力と受験テクニックを身に着けられる参考書。600点前後の人が間違いやすい問題をPARTごとに詳しく解説し、弱点だった部分を得点源に変えていけるようなプログラムを採用している。リスニング・リーディングを毎日交互に学習するようになっており、飽きずに少しずつ進められるのも魅力。
出典 公式サイト|2ヶ月で攻略TOEIC L&R TEST 730点! 横本勝也 早川幸治
関正生のTOEIC L&Rテスト 文法問題 神速100問 関正生
『関正生のTOEIC L&Rテスト 文法問題 神速100問』は、2020年12月に発売されたばかりの新刊。スタディサプリの講師としても活躍する筆者が、英語の要所を掴み、即効性のある英語力の養成を目指すための102問を厳選し掲載している。4つのチャプターに分かれた問題は、1問ごとに「核心」「隠れポイント」の2点の文法が効率よく学べるようになっており、長文問題やリスニングにも応用できる内容が満載。
出典 公式サイト|関正生のTOEIC L&Rテスト 文法問題 神速100問 関正生
上級者にはこれがオススメ!800〜900点以上を狙うための参考書
800〜900点以上が目標の上級者は、複雑な長文や高度な文法を理解した上で、いかにミスを減らし完璧に近づけられるかが課題となる。単語・文法・読解・聞き取りの力を総合的に伸ばせるような参考書を選ぼう。
TOEIC L&R TEST 900点特急 パート5&6 加藤優
高難度の参考書の中でもおすすめなのが『TOEIC L&R TEST 900点特急 パート5&6』。上級者がつまづきがちなポイントを多数掲載しており、特にPART5の正答率を上げたい人はこの参考書を繰り返し解く勉強法が効果的だ。解説が詳しく、「どうしてこの選択肢は間違いなのか」という理由がしっかり理解できる点が受験者からも好評。
出典 公式サイト|TOEIC L&R TEST 900点特急 パート5&6 加藤優
TOEICテスト 新形式精選模試 リスニング 加藤優 野村知也 小林美和 Bradley Towle 中村 紳一郎 Susan Anderton
『TOEICテスト 新形式精選模試 リスニング』は、実際の試験に極めて近い形の出題形式で5回分の模試が収録されている。TOEIC講師陣による正解を導くための詳しい解説や、スコアアップのための解答方法、アドバイスも充実。問題の難易度は公式問題集よりも若干高く、「この参考書の問題に慣れておくことで本番に落ち着いて臨める」という声も多数。”公式を超えた問題集”というのも納得の一冊。
出典 公式サイト|TOEICテスト 新形式精選模試 リスニング 加藤優 野村知也 小林美和 Bradley Towle 中村 紳一郎 Susan Anderton
※当記事に掲載している価格等の商品情報は、記事公開時のものとなります。
文/oki