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忙しい上司に伝えたいことを1分で伝える方法

2020.11.25

昨今、ビジネス書でもよく見かける「短く伝えるワザ」。多くのビジネスパーソンの関心の的だ。短く伝えるためのメンタルと技術を詳しく有識者に聞いた。

1分で伝えるためのメンタルとは?

今回は、次のシチュエーションにおけるメンタルと話し方の技術を探る。

「忙しい上司に対して、1分の隙間時間に仕事の進捗報告をして、次の指示を仰ぎたいとき」

アドバイスしてくれたのは、「きむにぃ」の愛称で親しまれている話し方教室の講師、木村圭さん。果たして、このシチュエーションではどんなメンタルを持てばいいか。

【取材協力】

木村圭(きむにぃ)さん
話し方教室の講師で人間関係クリエイター。約15年間コールセンター業界に従事し、お客様対応、クレーム対応、マネジメント、人材育成などのスキルを磨き独立。2020年にマンツーマンの話し方教室「教え方と伝え方の相談所」を設立。また話し方講師の他に経営者やリーダー層の想いを言葉にするスピーチライターとしても活躍中。
https://kojintoshite.com/

「上司が忙しそうにしていると話しかけづらいですよね。しかし、そのまま待っていても、いつ上司の手が空くかわからない。あなたの仕事も進まないままです。そこで、次の2つのことを意識してみてください」

1.「自分の仕事をまっとうする」

「あなたの仕事は上司に気を遣うことでも待つことでもありません。いち早くその仕事を終わらせることです。そう考えれば『自分の仕事のため』に話しかけやすくなります。また、今の仕事が終われば、次の仕事ができるので、結果として上司や会社の役に立つことにつながります」

2.「上司の反応を推測して悩まない」

「上司に話しかけると『今、忙しいんだ』『後にしてくれ』と言われてしまうかもしれません。不快な気持ちにさせたら、どうしようと考え悩む人もいると思います。しかし、実際は『うん、どうした?』と普通に話を聞いてくれるケースもありますよね。つまり、上司がどう反応するかは話しかけてみないとわからない。わからないことを勝手に推測して悩むのは意味がありません。意味がないことで悩み、仕事が進まないのは本末転倒です。このように考えれば話しかけやすくなるのではないでしょうか」

1分で伝えるための話し方の技術

メンタルが整ったら、次は技術だ。上司に伝えたいことを伝え、さらに次の指示を仰ぐには、どうすればいいか。

「1分という限られた時間で話すためには、ズバリ『結論から話すこと』です…と、そんなことは今どき、インターネットで検索すればすぐにわかることでしょう。しかし『結論から話せと言われても上手くできない』という方は多くいます。なぜ結論から話そうとしているのに上手くできないのか。その原因は、“そもそも結論が何かをわかっていない”からです。

例えば、今回のように『仕事の進捗報告をして、次の指示を仰ぎたい』という場合、多くの人は『進捗報告』を先にしてしまいがちです。『今月の売上ですが、先月より○○%減少しています。なので△△について指示を仰ぎたいのですが……』という順番で話していないでしょうか。

進捗の結果を先に伝えた、ということから結論から話したつもりになっているかもしれません。しかし上司からすれば進捗を聞いたところで『それでどうしてほしいの?』と思うだけです。上司は進捗よりも『自分は何をすればいいのか』を先に知りたいと考えているわけですね。

ですので、今回の例では進捗ではなく、『指示を仰ぎたい』のほうを先に伝える必要があります。『△△について指示をいただきたいのですが、よろしいですか?』と言えば、上司は『どうした?』と何か問題があったのか、と反応するでしょう。その上で『実は今月の売上が先月より……』と進捗を話せば、『指示をする』というゴールがわかっているので、上司もストレスなく話を聞くことができます。

1分など短い時間で話すときは、結論、つまり、『相手が知りたいと思っていること』から先に話し始めるようにしましょう」

メンタルと技術を高めるために日頃からできること

その1分で伝えるためのメンタルや技術を高めるために、日頃からの準備や練習方法にはどんなことがあるのか。

●メンタルについて

「今回、紹介したメンタルはいずれも他人がどうするか、ということではなく『自分がどう捉えるか』ということだけです。つまり主観が変われば、すぐにでもできるようになります。とはいえ、いきなり『意味がないことで悩まない!』と考え方をガラリと変えるのはむずかしいですよね。そこで、まずはそういう考えがあるということだけでも、普段から意識してみてください。意識に上がらないことは行動ができないので、まずは意識に上げることだけでもやってみるといいと思います」

●技術について

「結論は相手が知りたいこと、聞きたいことを伝えることですが、これには日頃から想像力を働かせたり、相手の立場で物事を考えたりする必要があるので、最初はむずかしいかもしれません。そこでまずは、結論を種類分けしてみましょう。結論は大きく次の4つに分けることができます」

1.主張

○○すべき、○○したほうがいい、という個人的な意見

2.要望

○○してほしい、手伝ってほしい、という他者へのお願い

3.結果

何がどうなった、あれがそうなった、という変化を知らせる

4.概要

○○について、のようにどんな話をするか宣言する

「あなたが最初に述べるべき結論が、どの種類に当てはまるかを考え、どの結論がふさわしいのか日頃から試してみてください。上手くいかなかったとしても、『今回の結論は結果ではなく要望だったな』というように振り返ることができるので、次から失敗する確率を大幅に減らすことができます」

1分など、短い時間で端的に物事を伝えなければならないシーンは、意外と多い。何より短い時間で伝えられれば相手も喜ぶ。ぜひ今回紹介されたメンタルと技術をモノにしていこう。

取材・文/石原亜香利

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