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ビジネス、プライベートで使える1月の時候の挨拶と文例集

2020.12.15

四季のある日本では、きちんとした手紙やメールを出す際、文章の最初に「時候の挨拶」をつける習慣がある。企業DMや学校で配布されるおたよりなどにも使われているため目にする機会は多いが、いざ自分が使うとなると、戸惑ってしまうという人も多いのではないだろうか。

そこで本記事では、ビジネス、プライベートそれぞれで使える1月の時候の挨拶を紹介する。

ビジネスで使えるフォーマルな1月の時候の挨拶

結婚式の招待状やお礼状といったフォーマルシーン、あるいはビジネスシーンでは「○○の候」「○○のみぎり」といった漢語調の挨拶を使うことが多い。初旬、中旬、下旬と時期別に適した挨拶を覚えておこう。

初旬

1月の初旬は、二十四節気の冬至(12月22日頃~1月4日頃)にあたる。また、1年の始まりでもあり、新しい年を迎えた清々しさに包まれる時期。

<適した挨拶>

「初春」や「新春」といったお正月を表す言葉は、この時期ならではの挨拶としておすすめ。ビジネスの場合、原則として「時候の挨拶→相手の安否を気遣う挨拶→日頃の感謝」の順に続けていくのが一般的だが、初旬はここに新年の挨拶を交えても良いだろう。

例)

「初春の候、新年のお慶びを申し上げます。旧年中はひとかたならぬご高配に預かり、心より感謝申し上げます」

「新春の折、貴社ますますご繁栄のことと存じます。昨年は格別のご厚情を賜り、厚く御礼申し上げます」

なお、「去る」という言葉は”忌み言葉”とされているため、挨拶では使うのを避けよう。「去年」ではなく、「昨年」「旧年」といった表現を使うと良い。

中旬

二十四節気の小寒(1月5日頃~1月19日頃)にあたるのが1月中旬。小寒から節分までの間を「寒の内」とも言い、1年の中でも寒さが身に染みる時期。

<適した挨拶>

この時期は、冬の厳しい寒さを表す「厳寒」「寒冷」などを用いることが多い。また、新年の挨拶を送る場合、一般的には仕事始めの週末くらいまでに送るのがマナーとされているが、地域によっては「小正月の15日まで」というルールがあるケースも。いずれにせよ、遅くなりすぎるのは失礼にあたるため、新年の挨拶は早めに済ませるようにしよう。

例)「厳寒の候、貴社ますますご盛栄の程お慶び申し上げます」

下旬

1年で最も寒いとされている大寒(1月20日頃~2月3日頃)の時期と重なるのが1月下旬。ますます寒さは厳しくなるが、その反面少しずつ春に近づく季節でもある。

<適した挨拶>

「酷寒」「大寒」と寒さの厳しさを表す言葉を多く用いる。また、雪が降り積もる時期という「降雪」もこの時期に使う。ただし、雪の降らない地域や暖冬の年にはそぐわない場合もあるため、その年や地域の季節感を重視して使用することが大切。

例)「酷寒のみぎり、○○様にはいよいよご壮健のことと存じます」

プライベートで使えるカジュアルな1月の時候の挨拶

親戚や親しい友人など、気の置けない相手に送るカジュアルな手紙には、ソフトで親しみのある印象を与える口語調を用いる。バリエーションも豊富で、より身近な季節感を伝えやすい。

初旬

プライベートにおける手紙でも、やはり1月初旬の大きなイベントとしてお正月は欠かせない。新年を迎えた喜びや、華やかな雰囲気が伝わるような表現を用いるのがおすすめだ。

ただし、喪中の相手に送る場合は、「おめでとうございます」といったお祝いの言葉は避ける。

例)

「皆様お揃いで華やかな新年をお迎えのことと存じます」

「新たな年を迎え、冬もいよいよ本番となりましたがお変わりありませんか」

中旬

年末年始の休みも終わり、日常の生活が戻ってくる中旬。寒さがより一層厳しくなり、地域によっては雪が降り積もることも。この時期は冬の寒さが時候の挨拶の中心となるので、それに加えて相手の体調を気遣うような表現を添えると良い。

例)

「寒の入りも過ぎ、ますます寒さが厳しくなってまいりました。お風邪などひかれていませんか」

「今年は寒さがことのほか厳しいですが、お達者にお過ごしでしょうか」

下旬

1月下旬は1年の中で最も寒いとされる時期。受験シーズンの始まりや、インフルエンザの流行もこの時期だ。今年は新型コロナウイルスの流行という特殊な状況もあり、そのことに触れつつ相手の健康を気遣う一文を入れるのもよいだろう。

例)

「大寒とはいえ、今年はいつも以上に寒いですね。体調を崩されてはいませんか」

「いよいよ寒気がつのり、インフルエンザやコロナも心配ですが、皆様お元気でいらっしゃいますか」

1月の結び

時候の挨拶から始まる文章の最後には、主文の後に文章全体を締めくくる「結びの言葉」を用いるのが一般的。1月は寒さに関する表現が主流となるが、新年に近い初旬の場合は冒頭にどのような表現を用いたかによって使い分けをすると良いだろう。

ビジネス、フォーマル(新年)

「本年も倍旧のご支援ご厚情を賜りますようお願い申し上げます」
「本年も変わらぬお付き合いの程をお願い申し上げます」

プライベート、カジュアル(新年)

「○○様にとって、今年が幸多き一年になりますようお祈り申し上げます」
「また新しい年も、お互いに頑張っていきましょう」

ビジネス、フォーマル(新年以外)

「時節柄、風邪など召されませぬようご自愛ください」
「厳寒の折ではございますが、皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます」

プライベート、カジュアル(新年以外)

「寒さ厳しい折、くれぐれもお体を大切になさってください」
「いよいよ冬も本番です。お互い体には気をつけましょうね」

文/oki

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