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余人近寄り難し!の奥に潜む蒲田の龍宮城的台湾料理屋「S」

2020.10.09

そしてオヤッサンは立ち上がった

 店内には先客らしき男性が、そのテーブルのイスに座ってテレビを見ていた。

「スイマセーン」

 と厨房の方に声をかける。しかし、声はない。もう一度声を発すると……

「お客さん?」

 と先客らしき男性……まぁオヤッサンっぽい人ですよ。その人が話しかけてきた。「客なんですけど~」的なことをいうと。

「じゃあどうぞ…」

 といいつつ、オヤッサンはおもむろ立ち上がって厨房へと入っていった。先客じゃなくてご主人だった。だって料理人らしき服もエプロンもしてないんだもん。客だと思うよなぁ~と思いつつも、そのユルさにますます高まる期待感!

 テーブルのメニューを見る。台湾の紹興酒(中国政府はこの酒を“紹興酒”と名乗ることを許してないでしょうが)もあったけどボトルしかないんで、とりあえずハイボール(400円)を頼み、料理部門に目を通す。

 オ~ッ! 『もみじ(400円)』があるじゃん!! もみじってのは鶏の掌っていえばいいんですかね? 指とか一連の部分。アレを煮込んだヤツで、日本の店ではあんまり見かけたことがない。

 しかし、そのゼラチン質がヤケにうまく、小骨があるんだけど、それを口の中でネッチラネッチラと歯と舌を使って骨と肉というかゼラチン質を分けたりするの作業が、なんともダラダラ酒を呑むのにももってこいなんだよな~。

 こういう料理があるだけでも、この店「本格だな…」と簡単しつつ、もみじを注文。すると、ハイボールと一緒に、お通しにシナチクと干豆腐が登場! お~干豆腐も久しぶりだなぁ~と、揉み手しながらハイボールを呑む。正直ハイボールは若干濃いめってくらいで普通でしたけどね。

「あ~、もみじ、今日ないわ!」

 突然、御主人にそう告げられる。なんだよ~、楽しみにしてたのに~と思いつつメニューで再考しだすと、

「小袋はどう?」

 と聞いてくる。そう聞いてくるってことはオススメか? と『小袋(400円) 』をお願いして出てきた小袋がとんでもなかった。

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