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コロナ禍で変わったファッションのトレンド、ファストファッションからスローファッションの時代へ

2020.10.05

安価で短いサイクルで買い替えられ、質もそこそこ……そんな手軽さがウケて世に広まったファストファッション。

しかし、この度のコロナ禍でやや風向きが変わった。長く愛用できる良質な「スローファッション」を求める傾向が強まっていることがこのほど、エステー株式会社が、20歳~59歳の男女603名(男性242名、女性361名)に対して実施した「衣類への価値観に関する意識調査」によって明らかになった。

調査の詳細は以下の通り。

新型コロナ感染拡大におけるおうち時間で、2人に1人が衣類を処分

「新型コロナウイルス感染拡大後に、おうち時間が増えたことで、ご自身や家族の衣類を処分しましたか?」と質問したところ、「いつも以上にたくさん処分した」が17.1%、「いつもと同じ程度処分した」が23.0%、「いつもより少ないが処分した」が13.8%で、 合わせて53.9%の人が「衣類を処分した」と回答した。

前問で「処分した」と回答した人に、どのような衣類を処分したかを質問したところ、「しまいこんだまま数年着ていない」が66.8%と最も多い結果となった。次いで「生地の傷み・シミの汚れ、虫食いなどにより着られなくなった」が45.5%、「デザイン等の好みが変わった」が43.1%で、衣類を処分する際の理由が明らかになった。

数年間着ていないのに捨てられない理由、1位「まだ着られるから」

「数年間着ていないのに処分しなかった衣類があれば、それはどのような理由ですか?」と質問したところ、「状態がよく、まだ着られるから」が47.7%で最も多い結果となった。

また、「お気に入りの服だから」は32.3%、「思い入れや思い出があるから」は28.6%で、お気に入りの衣類や思い出の衣類を大切に持っておきたい方が多いことが判明した。

上記設問にて「思い入れや思い出があるから」と回答をした方にその衣類のエピソードや思い出を質問したところ、以下の様な回答があった。回答には母親や夫との思い出が詰まっている方が特に多く、家族との思い出の強さが明らかになった。

また、昔交際していた方との思い出や、自身のターニングポイントを共にした衣類を大切にしている方もおり、様々な想いが衣類に込められていることが判明した。

新型コロナウイルス感染拡大後、「スローファッション」志向が向上

「衣類に対する価値観で最も強く当てはまるものをお選びください」という質問をコロナ前とコロナ後それぞれについて回答してもらったところ、コロナ後は「長く着られるようなお気に入りの服を少しだけもちたい」と考える人が増えていることが判明した。

また、従来のファストファッション志向の「安くても服をたくさんもちたい」や「流行の服をそろえたい」といった価値観は減少していることが明らかになった。

服を長く楽しむという意味で使われる「スローファッション」を取り入れたいと思うか質問をしたところ、20.6%が「既に取り入れている」と回答し、36.7%が「今後取り入れていきたい」と回答した。ファストファッションと対をなすスローファッションだが、コロナ禍で関心が高まっていることがうかがえる結果となった。

衣替えの保管方法に約7割が「自信がない」と回答

「衣替えの際に適した保管方法が出来ていると自信がありますか」と質問したところ、66.7%の人が「自信が無い」と回答し、正しい衣替えの方法を多くの人が知らないことが判明した。

さらに、「長期収納している間に、あなたのお気に入りの衣類に、『シミ・黄ばみ』『虫食い』『色あせ』『カビ』が発生して着られなくなった経験はありますか?」と質問したところ、経験したことが無い方はわずか22.6%にとどまり、77.4%の人が何らかの経験によって着られなくなった経験があることが分かった。

また、個別の選択肢を見ると「シミ・黄ばみ」(54.6%)が最も多く、「虫食い」(31.7%)、「色あせ」(25.7%)と続いた。

約8割が誤った方法で衣類を保管していることが判明

「保管している衣類や保管方法について当てはまるものすべてお答えください。」と6つの誤った選択肢を提示し、質問したところ、「ひとつもあてはまらない」と回答したひとはわずか23.7%にとどまり、全体の76.3%の人は何らかの誤った衣類の保管方法をおこなっていることが判明した。

中でも、「衣類をぎゅうぎゅう詰めて保管」は最も多い32.8%がおこなっており、次いで「クリーニングカバーをつけたまま保管」、「洗濯やクリーニングをせずに半年以上保管」が多い結果となった。

※エステー調べ

出典元:エステー株式会社

構成/こじへい

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