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愚問が武器になる!?ニッポン放送アナウンサー吉田尚記さんに聞いた月曜の憂鬱を減らす会話術

2020.10.05

◆高橋晋平の憂鬱な月曜日を楽しくする研究会

日本には、休日明けの月曜が嫌いな人が多すぎる……。その現状を改善するため、月曜日を楽しくしたい人のコミュニティ「月曜クラブ(通称:月ク)」が立ち上がりました。この連載では、月曜日の憂鬱を減らし、一週間を楽しく過ごす方法を研究、紹介していきます。

※「月曜クラブ(月ク)」にご興味のある方は、Facebookをフォローしてみてください。
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今回は、元コミュ障アナウンサーが考案した 会話がしんどい人のための話し方・聞き方の教科書がヒット中の、ニッポン放送アナウンサー、吉田尚記さんにお話をお伺いしました。人間関係が月曜日のツラさの原因になっている人も多いはず。話し方や聞き方のテクニックで、月曜の憂鬱を緩和することはできるのでしょうか。

吉田尚記(よしだ ひさのり) ※本文中では敬称略
1975年、東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。ニッポン放送アナウンサー。ラジオ番組でのパーソナリティのほか、テレビ番組やイベントでの司会進行など幅広く活躍。また漫画、アニメ、アイドル、デジタル関係に精通し、「マンガ大賞」発起人となるなど、アナウンサーの枠にとらわれず活動を続けている。2012年に第49回ギャラクシー賞DJパーソナリティ賞受賞。著書に『なぜ、この人と話をすると楽になるのか』(太田出版)、『元コミュ障アナウンサーが考案した会話がしんどい人のための話し方・聞き方の教科書』(アスコム)など。

苦手な人に会うときは、質問を用意しておく

高橋:よっぴーさん(吉田氏の愛称)は話し方・聞き方のプロですが、そうじゃない様々な業種の方々にも汎用性のある、会話術による月曜憂鬱解消テクニックって、何か思いつきますか?

吉田:誰でも使える具体的なテクニックがあります。僕の体験談ですが、僕らが入社した頃は、ニッポン放送がお台場にあったんです。そのとき23階に制作部があって、そこに厳しい上司がたくさんいたので、行くのがめちゃくちゃ嫌だったんです。実はそういう人たちは、しゃべってみると想像しているよりは嫌な人ではないんですけど、自分にとってすごく上の人、しかも正直言って怖めの人と対面するときに、何をしゃべればいいかわからないという人は多いと思います。そういうときは、この人に会ったときには、○○のことを質問しよう、と決めておく。それだけで大丈夫です。

高橋:今回のご著書にも、質問に関する話が書かれていましたね。

吉田:新人時代にすごく厳しいディレクターの方がいたんですが、例えばこの方と一緒に仕事をする日も、何か具体的な質問をすると決めて行くわけです。会ったら質問をすると決めると、誰に会うのも、少しラクになります。

高橋:なるほどですね! でもここ、もう少し深堀りしたいんですが、僕が会社員時代の10年間の中で、最も苦しめられた、めちゃくちゃ怖い取引先の方がいて、当時その人に会うときにも、この質問テクニックって果たして通用したのかなあ、と想像していたんです。おそらく、聞く質問を間違えると、さらに怒らせたりして、悪い空気になったような気がするんですよね。やっぱり、質問内容って大事なんですかね。

吉田:質問内容は大事ですが、的確なことを聞くのがいいわけではありません。以前、谷川俊太郎さんが何かのインタビューで、「愚問が好きだ」って言っていたんです。

高橋:愚問。

吉田:想像もしていなかった質問をされるのが面白い、と。おそらく谷川さんぐらいになると、詩の話なんかはもうずっと聞かれ続けてきているので、例えば、カップラーメンは何味が好きですか? とか聞かれた方が面白いんだと思います。的確な質問をすることに捉われるより、愚問が世の中を切り開くと思います。

高橋:なるほど! すごく納得できます。新人が怖い上司に対して、仕事に関する質問を格好つけて考えて聞いたとしても、ちょっと間が違うと、むしろバカに思われてしまう場合もありますよね。

吉田:質問の的確さなんて重要じゃありません。バカだからこそ大正解っていうこともあるんですよね。昔、アーティストとファンを直接会わせる企画っていうのがあって、あるイケメンのグループのファンの女の子に、「何か質問ありますか?」って聞いたら、「彼女いますか!?」って聞いてたんです。これ、超絶な愚問なんですけど、そうしたら「ちょうど一週間前に別れたばっかりなんですよ。」って言いだして、「えぇ!?」みたいな。結果的には大正解なんですよね。

高橋:答えが予測不能な質問が、その場をいい方向へ導く可能性が高い。

吉田:そうですね。質問を持っておくことが大事だけど、質問したらどんな答えがきて、どうなるかが予想できない方がいいんですよね。そして、なんでそんなことを聞くの?って聞かれた時に、自分がそれを聞いた理由を話せたら、必ずいい会話が成立します。ただ理由もなくカップラーメンの好みを聞いても意味はなく、自分が相手のカップラーメンの好みに興味がある理由が存在することが大切です。

高橋:ご著書には、「コミュニケーションは、勇気だ」というような話が書かれていましたが、そこにつながってくるような気がします。

例えばおもちゃ開発者には、最強の武器がある

吉田:憂鬱な仕事って言ったら、例えば「戦場カメラマン」の仕事は命の危険もあり、究極のストレスですよね。だけど、もし戦場がどうなっているのか気になってしょうがないのなら、究極のストレスでもなんとかなるわけです。「好奇心」が勇気に直結するんです。

高橋:会話をするときに、相手に興味を持つのが大事なんですね。

吉田:インタビューをするときは、相手に興味を持て、というのは、よく言われることです。それが一番いいインタビューだと。

高橋:とはいえ、相手に興味を持てと言われても、急に怖い上司とかに、ピュアに興味を持てるわけじゃないと思うんです。だから、自分の興味とリンクさせるのがポイントなのかなと思いました。例えば自分が、マンガが好きなのだとしたら、怖い上司にまず、「好きなマンガ、何ですか?」って聞くと、その人が何て答えるか、急に興味が出てくる気がしました。

吉田:そういう意味では、高橋さんは鉄板の武器を持っていると思います。誰にでも、「昔、何のおもちゃが好きでしたか?」って聞けばいいんですよね。おもちゃって、子供の頃に誰もが通って来ていて、懐かしい思い出がある領域ですよね。その話をして、もし「なんでそんなこと聞くの?」って言われたら、「実は僕、おもちゃ開発者でして、仕事柄いろいろな人に聞いてるんです。」って言うと、明確な理由になりますよね。おもちゃの話ってすごくいい。僕も明日誰かと話すときに、「昔、何のおもちゃが好きでしたか?」って聞いてみたいくらいです。それで、「なんで?」って聞かれたら、「実は昨日、おもちゃ開発者の人と会ってまして。」って言えばいいわけです。そんな感じに、人から人へ興味の連鎖を作っていけば、会話を楽しくしていくことができて、憂鬱な時間や人間関係を、徐々にいいものに変えていくことができるんじゃないでしょうか。

高橋:自分が興味のある分野を活かした愚問を使って、苦手な人に興味を持って行く、というのはすごく具体的でわかりやすいテクニックでした。ありがとうございました! …ちなみに、よっぴーさんの、昔一番好きだったおもちゃって何ですか?

吉田:デンジマンの補助輪つきの自転車です。ずっと欲しくて、買ってもらいました。右手でボタンを押すと、前のカウルの部分が光るんですよ。

高橋:今、それを聞いて思い出したんですけど! 僕も、何かの補助輪つきの自転車で、ボタン押してヘッドライト光らせてました。今この話しなかったら、一生思い出してなかったかも。

吉田:それで、どこを走ってたんだとか、話し出すと、会話は無限に広がっていきますよね。

高橋:僕は一番好きだったのがチェンジマンな世代ですが、デンジマンのロボットがなぜか秋田のおじいちゃんの家に転がっていて、胸のところに「D」って書いてるなって思ってたんです。社会人になっておもちゃの仕事し始めてからこれを見返したら、ここ、「IC」みたいにも見えるんですよね。それでやっと、電子戦隊だから、ICなのかな、みたいに思いました。

吉田:僕、ICって見えてました! 逆に、Dとは思わずに。

高橋:確かに、最後の愚問が、今日一番盛り上がりましたね。愚問という武器が、月曜の憂鬱を打破するかもしれませんね。

吉田尚記さんの新刊、『元コミュ障アナウンサーが考案した会話がしんどい人のための話し方・聞き方の教科書』(アスコム)、好評発売中です。 

【聞き手】
高橋晋平(たかはし しんぺい)
株式会社ウサギ代表取締役、おもちゃクリエーター。人間の欲求や悩みを「遊び化」することを考え、月曜日を楽しくする方法の研究もしている。次にやりたい企画を作るオンラインセミナー「IDEA of LIFE」主宰。近著に『企画のメモ技』(あさ出版)。Twitter : https://twitter.com/simpeiidea

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