プリンターには様々な機種があり、写真印刷を得意とするプリンターもあれば、文書の印刷に向いている製品、オールラウンドな製品もある。せっかく写真をプリントするならば、きれいに印刷できるプリンターを使いたいところだ。この記事では選び方や写真印刷におすすめのプリンターも紹介する。
写真印刷に適したプリンターは? 比較のポイントを解説
まずは、写真印刷に適したプリンターを選ぶ際の比較ポイントを解説しよう。プリンターにはインクジェットプリンターとレーザープリンターがあるが、色の再現性が高く写真印刷に向いているといわれているのはインクジェットプリンターだ。
プリンターそのものの違いに加えて、使用する用紙による違いも併せて解説する。
写真用に適したプリンターインクの種類は?
インクジェットプリンターのインクは、染料インクと顔料インクの2種類がある。染料インクは用紙の内部に染み込む。光沢感・発色に優れている。なお、家庭用プリンターは染料インク対応の機種が多く、手軽に扱えるものや多機能な製品など、ラインアップが幅広い。写真印刷以外でもプリンターを使う機会が多いという人にも染料インク対応プリンターはおすすめだ。
一方、顔料インクは用紙の表面に留まることで着色するので、色の定着が良く階調などの再現性に優れている。定着力が高いためあらゆる用紙での印刷に適していて、高精細な印刷が可能なので、プロも使用するような高級なプリンターは顔料インクを使用したものが多い。こういった特徴を踏まえて、好みで選ぶと良いだろう。
【参考】今さら聞けない染料インク顔料インクの違い(エプソン)
プリンターで写真をきれいに印刷するにはインクの色数がポイント
カラー印刷には最低でもシアン、マゼンタ、イエローの3色が必要。これにブラックを加えた4色がプリンターの基本の色数だ。プロ仕様のプリンターなら8色以上を採用しているものが多い。基本的には、インクの色数が多いほどきれいに写真を印刷できると考えていい。
写真印刷のコストを重視してプリンターを選ぶなら、大容量タンク搭載モデルを
印刷コストを抑えたいなら、大容量のインクタンクを搭載するプリンターがおすすめだ。
ただし、このタイプのプリンターは、インクの色数が少ないタイプが多い。写真のきれいさよりコストを重視する人に向いている。
【参考】インクの残量が一目で確認できるエプソンの大容量エコタンク搭載インクジェットプリンター新モデル「EW-M752T/M552T」
用紙のサイズも写真用プリンター選びのポイント
一般的な家庭用プリンターは、A4サイズまでの印刷が可能な製品が多い。しかし、大きく印刷してポスターのようにしたい場合や、コンテストへの応募、展覧会などで使う場合は、A3サイズ以上に対応したプリンターも検討しよう。
プリンターで写真印刷する際の用紙の選び方
用紙には、まず光沢の有無の違いがある。光沢紙なら色鮮やかに印刷でき、光沢がないマット紙なら落ち着いた印象になる。光沢紙の表面はツルツルしているが、紙の表面にサラサラとした半光沢加工がなされている絹目調の用紙もある。映り込みが少ないので、展示用などに向いている。
きれいに写真が印刷できる! おすすめプリンター紹介
ここからは、きれいに写真が印刷できるプリンターの機種を具体的に紹介していこう。
6色ハイブリッドインク搭載、キヤノンの高画質写真プリンター
Canonの「PIXUS XK70」は、プレミアム6色ハイブリッドインクを採用し、高い発色性が魅力だ。フォトブルーインクによって粒状感が少なくなり、繊細な写真印刷を実現。
また、「FINE」という高密度プリントヘッド技術を採用。インクの粒を極小化して用紙に正確に安定して吐出するので、例えば人物の肌も美しくきれいに印刷できる。
モノクロ表現にも優れたエプソンの高画質写真プリンター
EPSONの「EP-30VA」は、基本となる4色にレッドとグレーを加えた6色インクを採用している。ブラックのほかにグレーを採用することで、豊かなモノクロ表現も可能に。また、広い色域で鮮やかなカラー印刷ができる。
A3を超えてA2まで印刷可能! 大きく印刷できる写真用プリンター
Canon「PRO-1000」はプロ用の新顔料インクとクロマオプティマイザーによる12色「LUCIA PRO インク」を採用しており、A2ノビサイズまで印刷できる。A2ノビというのは、印刷用の版下にする時に必要な余白部分を持たせた、A2よりも少し大きなサイズの用紙のことだ。
Canon独自開発のクロマオプティマイザーという透明インクを搭載。表面の光沢を均一化することでムラを少なくし、高画質の印刷を可能にしている。
モノクロ写真が好きな人におすすめ! 「モノクロ写真モード」で繊細な色調表現が可能なプリンター
EPSON「SC-PX1V」はEpson Proselectionシリーズの1つで、顔料インク対応のプロ・ハイアマチュア向けの高級機だ。A3ノビサイズまで対応している。
引き締まった黒の表現や青の繊細な表現など、ハイレベルな写真印刷が可能。鮮やかながら深みのある色合いを表現できる。プリンタードライバーに「モノクロ写真モード」を搭載しており、様々な色調・バリエーションが表現できる。
超コンパクトサイズで使い勝手抜群のエプソンのインクジェットプリンター「SC-PX1VL/PX1V」
〉iPhoneやAndroidに接続して印刷! スマホで手軽に楽しめる写真プリンター
スマホで撮った写真を手軽にプリントしたいという人におすすめなのが、Canonの「SELPHY SQUARE QX10」。
持ち運びできるサイズで、スマホからの印刷に対応。充電式バッテリーでワイヤレス動作するので、旅先などでも撮った写真を手軽にすぐプリントできる。印刷用紙はシールになっていて、好きなところに貼って楽しめる。
カバンに入れて持ち歩ける!スマホで撮った写真を即シールにプリントできるキヤノンの小型フォトプリンター「SELPHY SQUARE QX10」
以上、写真用のプリンターの選び方の解説とおすすめ商品の紹介をした。性能のいいデジタルカメラで写真を撮ったなら、ぜひ印刷にも挑戦して写真を楽しんでほしい。この記事を参考に、写真を存分に堪能できるプリンターを探してみよう。
※データは2020年8月下旬時点での編集部調べ。
※情報は万全を期していますが、その内容の完全性・正確性を保証するものではありません。
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文/ねこリセット