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保有金融資産の世代内格差が拡大、60歳世帯の4割が1500万円以上、3割が300万円以下

2020.10.07

年齢が上がるにつれて「世代内資産格差」が拡大

三井住友トラスト・資産のミライ研究所の調査により「年齢が上がるにつれて、世代内で保有金融資産の格差が拡大」することが判明した。60歳代の世帯のうち、約1/3は“300万円未満”。一方、約4割の世帯は“1,500万円以上”という結果になっている。

保有金融資産 60歳代の平均は1,828万円

まず、今回、20歳~64歳の男女に「世帯として保有している金融資産(現金、預貯金、債券・株、投資信託、生命保険のうち満期金のあるもの、貸出金等 住居等不動産は除く)」をたずねたところ、1世帯あたりの平均金融資産保有額は20歳代の270万円から年齢とともに増加していき、60歳代では1,828万円、20歳代の6.8倍という結果になった。

10歳刻みでその平均保有額の変化をみると、20歳代から40歳代までの伸びは比較的緩やかであるのに対し、50歳代から60歳代にかけては10年間で700万円以上増加しており、住宅ローン返済からの解放、教育費負担の減少、退職金の受け取りなどが背景と考えられる。

図表1  年代別にみた世帯あたり平均金融資産保有額(単一回答、有効回答数=10,220)

(資料)特記ない限り「住まいと資産形成に関する意識と実態調査」より三井住友トラスト・資産のミライ研究所作成

60歳代の世帯のうち、約1/3は“300万円未満”。約4割の世帯は“1,500万円以上”

次に、金融資産保有額を低位層・中間層・高位層の3階層にわけ、各世代での家計金融資産の分布状況をみてみると、以下のことがわかった。

・20歳代では3/4を占めた低位層(300万円未満の層)が、60歳代では1/3まで減少

・20歳代では2%強だった高位層(1,500万円以上の層)が、60歳代では4割まで増加

・中間層(300万円以上~1,500万円未満の層)は、30歳代以上では年齢が上がるにつれ減少

・60歳代における比率は、低位層=33.3%、中間層=25.5%、高位層=41.2%と、低位層・高位層の両サイドが厚みをもつ形状になる

家計金融資産の分布は、年齢が上がるにつれより高位層寄り(図表中の緑色)にシフトし、かつ中間層が減って高低両側へのバラツキが大きくなっていく。つまり、齢を重ねるほど同じ世代内における金融資産の格差が拡大する傾向となっている。

図表2  世代別にみた世帯あたり平均金融資産保有額(単一回答、有効回答数=10,220 )

 ※3つの金額階層について:総務省「家計調査/貯蓄負債編2018年」の貯蓄残高階級別世帯分布(二人以上勤労者世帯)における「残高300万円未満:300万円~1,600万円:1,600万円以上」の比率が概ね「25:50:25」であることを参考に、低位層と中間層の区切りを「300万円」、中間層と高位層の区切りを「1,500万円」と設定。

資産形成で「持家/住宅ローン」は“足かせ”か、否か?住宅に「夢」の20歳代、「生活」の30歳代

金融資産の格差拡大と「住まいと住宅ローン」との関係性を調べることを目的に「持家の状況」と「住宅ローンの有無」の結果から「持家/ローンあり世帯」「持家/ローン返済済み世帯」「持家/ローンなし世帯」「借家・親と同居/ローンなし世帯」の4グループに分けて保有金融資産の推移を比べたところ、40歳代以降では、以下の状況が見えてきた。

40歳代:「持家/ローン返済済み世帯」と「持家/ローンなし世帯」の資産形成が大きく進み、保有額は1,000万円前後に到達

50歳代:「持家/ローン返済済み世帯」と「持家/ローンなし世帯」の資産形成が引き続き順調

60歳代:持家と住宅ローンの保有状況により、60歳代時点で家計金融資産保有額に2倍の開きがでた(「持家/ローン返済済み世帯」と「持家/ローンなし世帯」は、2,000万円前後、「持家/ローンあり世帯」と「借家・同居/ローンなし世帯」は、1,000万円前後)

図表3 ローン状況別の保有金融資産額の推移(単一回答、有効回答数=10,220) 

また、持家購入者に、「最も大きな購入動機」をたずねたところ、「賃貸の家賃を払うなら、(ローンを払ってでも最後は家が)自分のものになったほうがいいから」が平均20%を越えるなど、全世代を通じて第1位となったが、30歳代では第2位、第3位がそれぞれ「子供」「結婚」と、世帯構成の変化やライフイベントの発生が上位になっている。

20歳代については、「自分の住宅を保有することが夢だったから」(22.5%)がトップという結果に。住宅に「夢」を求める20歳代、「生活」を求める30歳代、という意外な傾向が見えてきた。

図表4 住宅購入者の最も大きな購入動機(単一回答、有効回答数=3,610) 

住まいと資産形成に関する意識と実態調査

調査対象 :全国の20~64歳の男女
調査方法 :インターネット調査(インテージ)
調査時期 :2020年1月
サンプル数 :10,780サンプル

構成/ino.

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