日本国内において、徐々にポピュラーになってきた感のある「男性の脱毛」だが、その一方で海外では、どの程度浸透しているのだろうか?
そこで今回、株式会社ヴィエリスが運営する全身脱毛サロン「KIREIMO(キレイモ)」による「海外男性に関する脱毛レポート」を紹介していきたい。
脱毛先進国、米国・英国・豪州の脱毛市場
特に日本国内では、一昔前では「脱毛」は女性特有の話題であり、男性が気にすることはほとんどなかった。しかし現在、その考えは変わってきている。男性専用のエステサロンであるメンズエステの認知拡大とともに、男性専用の脱毛サロンも出てくるなど、男性でもムダ毛の処理を考える人が多くなってきている。
海外はというと、特に欧米文化が根強い地域では男性の脱毛は一般的だ。「アメリカ人男性のムダ毛処理に関する調査」によると、アメリカ人男性の69%がアンダーヘアーを整えており、全て除去している”ハイジニーナ”はそのうちの17%。しかも、男性の35%が毎週アンダーヘアーをケアしており、42%が毎月実施している。
さらに、別のアンケート調査では、80%の女性が「ベルト下の脱毛を男性はすべき」と回答しており、アメリカ人男性の89%が「適切なムダ毛処理が職業上の成功に必要不可欠」と考えているという結果も出ている。
イギリスはというと、「イギリス人男性の脱毛に関するアンケート調査」では、2016年には、イギリス人男性の36%が「ムダ毛処理をしている」と回答しているが、2018年には46%に増加。
その内訳をみると、「アンダーヘアー」に関しては、2016年には40%が「脱毛している」と回答しているおり、これに対し、2018年には57%と増加。「ワキ脱毛」については、2016年が16%に対し、2018年には42%に増加。「胸毛脱毛」に関しては、2016年が15%に対し、2018年には30%に倍増した。
また、現在イギリス国内では65歳以上のイギリス人男性の顔の脱毛もポピュラーになりつつあり、2016年には73%もの男性が、2018年には80%の男性が脱毛している。眉毛を例に上げると、眉毛から毛を取り除くイギリス人の数は2016年の33%から2018年には42%に増加した。
オーストラリアもアメリカ同様に多種多様な人種、民族、文化が混在しており個人差が激しいものの、男女共に脱毛が盛んに行われている。Laser Clinic AustraliaのBlogでは、70%のオーストラリア人男性がムダ毛を処理しており、また、70%のオーストラリアのミレニアル世代の女性がムダ毛処理している男性を好む。さらに、75%の女性が背中の毛を処理している男性、40%の女性が胸毛を処理している男性が好みと回答している。
パートナーから「脱毛して」とお願いされる
脱毛をする一般的な理由としては、「パートナーからの期待」「個人の好み」「感度の増加目的(科学的根拠なし)」「社会的規範」の4つが多いようだ。
「パートナーからの期待」も一般的な男性が脱毛する理由の一つ。パートナーのタイプ、趣味趣向、好みがムダ毛処理の習慣を促進する。2013年の調査では約2割程度の男女の「パートナーからの期待」が理由で脱毛しているとの回答が多く挙げられている。2015年の研究結果では、男性はパートナーに無毛であることを要求することが多く、対照的に女性は部分的にトリミングまたはワックスされたアンダーヘアーをより好む傾向があるという結果になった。
「個人の好み」として脱毛を積極的に行う人の理由としては、「日常生活を過ごすうえでの快適さ」や「性的自信の増加」がしばしば挙げられる。
「感度の増加」に関しては、現段階ではアンダーヘアーの有無が性感覚を促進させるという研究結果はないが、この研究は、アンダーヘアーの有無と自己申告の性的機能の間にリンクがあることを示唆している。
脱毛の社会的背景〜人々の健康を支える脱毛とは〜
「社会的規範」を目的にしてムダ毛を処理する文化は何世紀にも渡って行われてきた。医療費が高い海外の地域では病気などを未然に防ぐ手段として脱毛が発達してきた歴史がある。脱毛は健康と衛生の観点から、脱毛はシラミを駆除し、手術部位を準備し、体臭を減らすのに役立つ最も簡単な方法だ。顔と体から不要な体毛を取り除く脱毛は、衛生と外観の織り交ぜられた懸念に対処するために開発された。
特に、入浴ができない層の人達にとっては体毛を取り除くことで、シラミや他の寄生虫の蔓延を防ぐことができた。髪や体毛は汗を閉じ込めるため、バクテリアや悪臭の繁殖源にもなる。これらの理由により、1900年代初頭までに「きれいに剃られた」ということは基本的な衛生管理できているというシンボルになった。
男性用の脱毛製品のマーケティングでは、髭を剃った顔の男性は「衛生的」で「現代的」で「文明的」な男性である(理髪店で週に1回ひげを剃る男性とは違う)という考えを強調した。
■まとめ
海外では人種、年齢、教育レベル、今までのパートナーの数など色々な要因が男女の脱毛経験の有無や脱毛箇所の有無に影響している。しかしながら、基本的にヨーロッパや欧米といった西洋文化が根強い地域ではアジア圏と比べて脱毛が男性の間でも盛んに行われており、女性も男性に脱毛を望む傾向にある。
もともと脱毛が広く普及した「脱毛が衛生的である」という理由にもあるように、昨今の新型コロナウイルスなどのウイルス感染を防ぐためにも「衛生」を目的とした脱毛のポテンシャルについて再度注目を集めそうだ。
<参照>
・https://thehustle.co/the-manscaped-man-a-history/
・https://www.mintel.com/press-centre/beauty-and-personal-care/smooth-operator-hair-removal-among-young-british-males-is-on-the-rise
・https://www.menshealth.com.au/guide-to-manscaping
・https://www.lifestyle.com.au/health/what-do-you-think-about-manscaping.aspx
・ https://www.laserclinics.com.au/blogs/mans-new-best-friend-laser-hair-removal/
・https://www.laserclinics.com.au/blogs/a-guide-to-male-laser-hair-removal–back-crack-and/
・https://www.healthline.com/health/purpose-of-pubic-hair#reasons-for-removal
・https://www.nhs.uk/news/lifestyle-and-exercise/many-women-think-shaving-pubic-hair-is-hygienic/
・https://en.wikipedia.org/wiki/Hair_removal
・http://www.hygieneexpert.co.uk/hairremoval.html
・https://www.si.edu/spotlight/health-hygiene-and-beauty/hair-removal#:~:text=Because%20hair%20traps%20perspiration%2C%20it,become%20associated%20with%20basic%20hygiene.&text=Concerns%20about%20personal%20appearance%20have%20often%20motivated%20hair%20removal%20practices.
出典元:株式会社ヴィエリス
https://vielis.co.jp/
構成/こじへい