今やほとんどの人が手にしているスマートフォンですが、その根本的な特徴・便利さは、「(一部の山間部や地下を除いて)ほぼすべての場所でネット回線につながる」という点でしょう。外出先でインターネット検索ができるのはもちろん、オンラインゲームなんかも気軽に楽しめます。
この、「外でネット回線につながる」という特徴が、ノートパソコンにもあったら……と考えたことがある人もいるのではないでしょうか。出先のカフェで資料作成やメールチェックといった作業をしたいという人も多いと思います。
そんな人たちにピッタリなのが「SIMフリーノートパソコン」と呼ばれるタイプのノートパソコンです。SIMフリーといえば、スマートフォン用語と思われがちですが、実は対応しているノートパソコンも続々と登場しています。そこで、そんなSIMフリーノートパソコンのメリット/デメリットから、選び方、おすすめモデルを紹介していきましょう。
SIMフリーノートパソコンのメリット/デメリットとは
まずは、SIMフリーノートパソコンのメリットとデメリットをそれぞれ紹介していきましょう。
SIMフリーノートパソコンのメリット
SIMフリーノートパソコンのメリットは、やはりSIMカードを挿入してLTE通信ができる点です。通常の場合、ノートパソコンはWi-Fiや有線LANを使用してネット接続を行うので、自宅やオフィス、もしくはWi-Fi環境が整った場所での利用に限定されます。
また、屋外で接続できるフリーWi-Fiは、接続が安定しない場合もあります。ちょっとした調べもの程度であれば、スマートフォンでも十分に可能ですが、ノートパソコンのほうが大画面で見やすいのはもちろん、文字入力も快適に行えるので、接続が安定するLTE通信ができれば便利ですね。SIMカードを挿入しておけば、すぐにネット回線に接続できるので、パソコンの起動と同時に使用できるのもポイントです。
現在、屋外でノートパソコンを使用するために、モバイルルーターを持ち歩いたり、スマートフォンのテザリング機能を使用しているという人も多いでしょう。SIMフリーノートパソコンであれば、ルーターは必要ないので、荷物を減らすことができますし、大容量のデータ通信を必要とするテザリング機能に頼らなくて済みます。
SIMフリーノートパソコンのデメリット
SIMフリーノートパソコンのデメリットとして考えられるのは、通常のモデルよりも少し高くなってしまう傾向がある点です。オプションとしてLTEモジュールを追加できる機種も多く、そういった場合はプラス数万円が必要になるケースもあります。
また、増えてきたとはいえ、まだまだ対応機種が少ないのもデメリットでしょう。選択できる機種の幅は狭くなるので、メーカーやスペックにこだわりがある人は、納得いくモデルが見つからない可能性も否定できません。
SIMフリーノートパソコンの選び方
では、SIMフリーノートパソコンを購入する際には、どのようなポイントに気を付ければいいのでしょうか。
SIMフリーノートパソコンの選び方【サイズ・質量】
SIMフリーノートパソコンは、LTE通信ができるという性質上、オフィスワークや在宅ワークのほかに、屋外に持ち出しての使用が考えられます。そのため、カバンにしまっても邪魔になりにくいサイズや質量に注目するべきでしょう。
ディスプレイサイズにもよりますが、持ち運びには1.5㎏前後のモデルが上限ではないでしょうか。近年は、1㎏を切るモデルも登場していますよ。
SIMフリーノートパソコンの選び方【バッテリー性能】
こちらも屋外での使用が前提ですが、作業中に電池が切れてしまうといったことが起こらないよう、バッテリー容量は余裕のあるモデルを選ぶのが良いでしょう。急速充電に対応したモデルであれば、室内に入った少しの時間でも、作業時間をカバーできる可能性があるので、そちらも併せて確認すると良いでしょう。
SIMフリーノートパソコンの選び方【堅牢性】
屋外に持ち出す際に重要になるのが、頑丈さ・丈夫さです。満員電車での圧迫や、過って落としてしまった際の衝撃でノートパソコンが壊れてしまうという事態は、できるだけ避けたいですよね。
ノートパソコンは、各メーカーが独自の審査基準で耐久性テストをしている場合がほとんどなので、それらの項目にも注目してみてください。
おすすめのSIMフリーノートパソコン
それでは、おすすめのSIMフリーノートパソコンを紹介していきます。LTE通信に対応しているだけではなく、ビジネス用途にも十分なスペックを持った機種を、2種類紹介します。
おすすめのSIMフリーノートパソコン【ThinkPad X1 Carbon Gen 8】
レノボから発売されているThinkPad X1 Carbon Gen 8は、打鍵感の良いキーボードを搭載した、14型のノートパソコンです。比較的大画面ながら、質量約1.09㎏からと持ち運びにも快適な仕上がりとなっています。
対応しているアプリこそ限定されていますが、ビデオ通話の受話・終話がワンタッチで実施可能なファンクションキーが搭載されているのもポイントです。オンライン会議にワンタッチで参加できるので、効率的といえるでしょう。
【参照】Lenovo ThinkPad X1 Carbon Gen 8
デュアルSIM対応!【パナソニック レッツノート SV2 CF-SV2LDCCR】
多くのビジネスパーソンに愛用されているレッツノートシリーズの、「SV2 CF-SV2LDCCR」はデュアルSIM対応モデル。「SIMフリーカード」と「eSIM」の両方に対応しています。
レッツノートシリーズに特徴的なのがその堅牢性で、満員電車での圧迫や一般的なオフィスデスクと同じ高さからの落下など、ビジネスシーンにおけるさまざまなトラブルを想定した品質試験が実施されています。天板の凹凸も衝撃から本体を守るために備えられているもので、まさに持ち運びに適したシリーズといえるでしょう。
【参照】パナソニック レッツノート SV2 CF-SV2LDCCR
※データは2020年9上旬時点での編集部調べ。
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文/佐藤文彦