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少し前まで「Apple PayではVisaブランドのクレジットカードが使えない」といわれていました。しかし、2021年5月からApple PayがVisaのタッチ決済に対応。JCBやMastercardと並んでVisaカードでもApple Payでの利用が可能となっています。
その一方で、銀行のデビットカードはApple Payに登録できないものも少なくありません。ただし、一部のデビットカードはApple Payに対応しており、また、Suicaアプリを介することで実質的にVisaのデビットカードをApple Payで使えるようにする裏技もあります。
ここでは、VisaのクレジットカードとデビットカードをApple Payで使う方法をご紹介します。
VisaクレジットカードはApple Payで利用可能。設定方法は?
前述の通り、現在はVisaのブランドが付いたクレジットカードもiPhoneやApple Watchのウォレットアプリに登録してApple Payで利用することができます。
Visaカードの中でも知名度が高い三井住友カードを例に、VisaカードをiPhoneとApple WatchのApple Payに設定する方法を見てみましょう。
VisaカードのApple Payへの設定方法は?(例:三井住友カード)
Apple PayにVisaカードを設定する方法は、デバイスにより異なります。
Visaカード(三井住友カード)をiPhoneに設定する方法
- iPhoneの「ウォレットアプリ」を開き、「カードを追加」をタップ
- 「クレジットカードなど」を選択して、「続ける」をタップ
- 「カード情報を手動で入力」をタップし、カード番号を入力したあとで有効期限とセキュリティコードを入力する
※三井住友カードの場合は、上記の「ウォレットアプリ」以外にも三井住友が提供する「Vpassアプリ」からカードをApple Payに設定できます。
Visaカード(三井住友カード)をApple Watchに設定する方法
- ペアリングしているiPhoneで「Apple Watch App」を開く
- 「マイウォッチ」タブで「ウォレットとApple Pay」をタップ
- 「カードを追加」をタップ後、「クレジットカードなど」をタップ
- 「続ける」をタップ
- カードスキャンするか「カード情報を手動で入力」をタップし、画面の案内に沿ってカードを追加
- カード会社による情報確認後、Apple Payで承認される
【参考】はじめよう、三井住友カードのApple Pay。|クレジットカードの三井住友VISAカード
VisaデビットカードはApple Payに対応している?
銀行口座から即時引き落としになるため使いすぎの心配がないデビットカードもApple Payでは使えないと言われることがあります。確かに銀行が発行するデビットカードの多くはウォレットアプリに登録できません。
Apple Payへの登録が可能なのは、みずほ銀行が発行する「Smart Debit」など一部のデビットカードのみ。2024年6月現在、Visaブランドのデビットカードは、日本のApple Payには対応していないようです。
みずほ銀行のSmart Debitは、バーチャルなデビットカード。みずほ銀行のアプリ「みずほ Wallet」から発行できます。電子決済サービス「QUICPay+」と「JCB コンタクトレス」の加盟店で利用でき、銀行口座から即時に支払い額が引き落とされます。また、プラスチックカードの「みずほJCBデビット」もApple Payに対応しています。
【参考】デビット[みずほJCBデビット/Smart Debit]のご利用方法(みずほWallet for iOS | みずほ銀行)
三菱UFJ銀行のVisaデビットはApple Payに対応している?
「三菱UFJ-VISAデビット」は、Google Payには対応していますが、残念ながらApple Payに対応していません。Apple Payに対応しているのは「三菱UFJ-JCBデビット」となります。
三井住友、PayPay銀行、りそなのVisaデビットはApple Payに対応していないの?
三井住友銀行の「SMBCデビット」、PayPay銀行の「Visaデビットカード」、りそな銀行の「りそなデビットカード(Visaデビット)」も、Apple Payには対応していません。Google Payには対応しているので、Androidスマホに登録して使うことはできます。
デビットカードのApple Payへの設定方法は、下記の記事でも詳しく解説しているため、デビットカードを活用したい人は合わせてチェックしてみて下さい。
少しずつ増えていく、財布の中のやデビットカードを、1つにまとめられたらどれだけ便利でしょう。 実はiPhoneをはじめとする、ほとんどのApple製品には「Ap...
Apple PayでVisaデビットカードを使いたいなら「Suica」アプリに登録しよう
VisaブランドのデビットカードをApple Payで使いたいと思っているなら、「Suica」アプリにそれらのカードを登録し、Suicaにチャージするカードとして使ってみてはいかがでしょう。Apple PayのSuicaにチャージされることになるため、ウォレットアプリに登録できなくても、実質的にApple PayでVisaデビットカードを使っていることになります。
Suicaアプリには多くのVisaデビットカードが登録できます。
【参考】モバイルSuicaアプリに登録できるクレジットカード・デビットカードを知りたい。 | モバイルSuica
SuicaアプリにVisaデビットカードを登録してApple PayのSuicaにチャージする
SuicaアプリにVisaブランドのデビットカードを登録すると、Suicaアプリを使ってSuicaにチャージができます。アプリを開いてチャージしたいSuicaを選択。画面下部にあるメニューの「チケット購入Suica管理」内に「登録クレジットカード情報変更」という項目がありますので、そこからデビットカードの情報を登録します。
Suicaアプリの「チケット購入Suica管理」から「登録クレジットカード情報変更」をタップ。
デビットカードの情報を入力します。
チャージする際は、Suicaアプリを開き、「チャージ」をタップしてデビットカードを選ぶだけです。
Visaブランドのデビットカードが登録されており、チャージできます。
Apple PayでVisaのタッチ決済は使える?レジでの使い方をチェック
「Visaタッチ/Visaのタッチ決済」は、海外では広く浸透しています。日本でも訪日客の増加をきっかけにVisaのタッチ決済が利用できる場所が増加。
Apple PayがVisaクレジットカードに対応したことで、このタッチ決済も問題なく利用できるようになりました。利用の際は対応マークを確認しましょう。
Visaのタッチ決済ができる店舗には、読み取り機にこうしたマークが表示されています。
対応カード券面にはWi-Fiのようなマークが付いています。これがタッチ決済に対応している印。
Apple Payを使った「Visaのタッチ決済」はレジでかざすだけ
Apple PayでVisaのタッチ決済を使う場合は、レジでタッチ決済を利用したい旨を告げ、iPhoneのFaceID認証(Touch IDのiPhoneの場合は指紋認証)をしてから端末にスマホをかざすだけで支払いが完了します。
Apple PayがVisaに対応したことで、今まで決済手段を分けていた人もApple Payひとつに決済方法を集約できるようになり、利便性が飛躍的に高まりました。
また、Apple Payに未対応のVisaデビットカードもSuicaアプリに登録すれば、Suicaにチャージして使うことが可能です。工夫次第で実質的にApple Payで使うことができますので、ぜひ試してみてください。
※データは2024年6月下旬時点での編集部調べ。
※本記事はカードの利用を推奨する目的はありません。あくまで自己責任にてお願いします。
文/房野麻子