Androidスマートフォンと呼ばれる種類のスマートフォンは、ほぼすべての端末に「Android OS」というソフトウエアが組み込まれています。OSとは、スマートフォンを動かすうえでの基本的なシステムを構築する部分で、人間でいう脳みそのような役割を果たしています。
そんなAndroid OSを開発しているGoogleが、2020年9月8日(現地時間)に、最新バージョンである「Android 11」をリリースしました。Googleがハードウエアも開発している「Pixel」シリーズであればダウンロードが可能とのことなので、早速OSアップデートを行い、何が変わったのかを試してみました。
Android 11は何が進化した?
それでは早速、最新のAndroid 11がこれまでからどのように進化したのかを、試しながら紹介していきましょう。今回は、Pixel 4aを使用しています。
アップデートは設定アプリから!
OSのアップデートは、「設定」アプリの「システム」から、詳細設定をタップし、「システム アップデート」を選択することで行えます。更新のサイズはPixel 4aだと1.58GBで、およそ10分程度で簡単にアップデートが完了しました。
Android 11の新機能一覧
Android 11では、コミュニケーション関連の新機能の追加や、デバイスコントロール関連、プライバシー関連のアップデートが行われています。細かい内容ですが確認していきましょう。
SNSなどの通知を上部に表示
メッセンジャーやSNSなどのアプリから来る通知を、優先的に上部に表示することができるようになりました。また、やり取りする相手に優先順位をつけ、特定の相手とのやり取りを上部に固定することも可能になります。
チャットアプリを切り替える必要なし?
「Bubbles」という新機能は、ポップアップの形で出てくるウィンドウをタップするだけで、複数のチャットアプリを切り替えることなく、メッセージの表示や入力が可能となります。(対応アプリのみ)
画面録画が標準搭載
これまではサードパーティーのアプリや、Google Playゲーム内からしかできなかった画面録画ですが、今回のアップデートから、OSの標準機能として搭載されるようになります。(アプリによっては、画面内録画に対応していない場合もあります。)
電源ボタンの長押しでスマートデバイスにアクセス!
電源ボタンを長押しすると、これまでは電源を切ったり、再起動したりといった項目が表示されていましたが、アップデートによってこれに加え、スマートデバイスへのアクセスが簡単に行えるようになりました。ワンタッチで周辺の家電製品をコントロールできるようになるのは便利ですね。
権限付与に新たな項目も登場
アプリの権限付与は、これまで「常に許可・不許可・アプリを使っている間は許可」の3項目でしたが、新たに「One-time permissions」と呼ばれる、今回1回だけの許可を与える項目が追加されました。
また、しばらく使っていないアプリに関しては、権限を自動的にリセットし、再度利用する際に確認するようになっています。セキュリティ面で安心のアップデート内容ですね。
習慣に合わせてアプリを提案!?
ユーザーが日々スマートフォンをどのように使っているのかを検知し、そのルーティーンに合わせておすすめのアプリを提案してくれる機能も追加されています。推奨されたアプリが必要ない場合は、ドラッグして「このアプリは提案対象外にする」という欄までもっていけば、対象外にすることも可能です。
スクリーンショットの仕様も変更
これまでのAndroidでは、スクリーンショットを使用した際、ディスプレイ上部にポップアップが表示され、それをタップすることで確認・編集ができましたが、アップデート後はこのポップアップがディスプレイ左下に表示され、同時に「編集」「共有」の項目も表示されるようになります。
大きくは変わらないけど確実に便利になるアップデート
今回紹介した内容以外にも細かいアップデートはありますが、基本的にスマートフォンの操作性などが大きく変わるといったことはありませんでした。
これまで同様の使い方で、より便利に様々なコンテンツにアクセスできるようになったAndroid 11。お使いの端末がアップデートに対応しているか、アップデートはいつ頃なのかは、使っているスマートフォンのメーカー公式サイトなどを確認してみましょう。
取材・文/佐藤文彦