小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

ダイエット外来の医師が解説!食後血糖値抑制、痩せホルモン、コロナ太りに「レモン」がおすすめの理由

2020.09.15

近年、ダイエットに効果の期待できる食品が実験・研究によって明らかになってきている。そのうちの一つに「レモン」がある。

食中・食後にレモン果汁を摂ると血糖値上昇を抑えられる最新研究が発表されている。またレモンは痩せホルモン「アディポネクチン」を増加させるといった気になる情報がある。ダイエット外来の医師、工藤孝文先生に詳しく聞いた。

【取材協力】

工藤孝文先生
内科医。糖尿病内科医・東洋医学医。福岡大学医学部卒業後、アイルランド、オーストラリアへ留学。現在は、自身のクリニック:みやま市工藤内科で診療を行いつつ、全国で血糖値と肥満の関連についてなど生活習慣病の講演会などを行っている。専門は、糖尿病・高血圧・脂質異常症などの生活習慣病、漢方治療・ダイエット治療など多岐にわたる。NHK「ガッテン!」では、2018年度の最高視聴率を獲得。

レモンのダイエットに嬉しい効果

レモンは、ダイエットをする際に、頼もしい味方になってくれることがわかっている。主に2つの情報を紹介しよう。

1.ごはんを食べる前のレモン果汁摂取で食後血糖値上昇を抑制

レモン果汁を米飯より前にとると食後の血糖値の上昇を抑えることが明らかになった。

これは、ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社の支援よる、同志社大学生命医科学部 糖化ストレス研究センターの八木雅之教授らの研究によるもの。健常な20~30歳男女12名を対象に、米飯だけを摂取したとき、レモン果汁15gを米飯よりも先に摂取したとき、レモン果汁30gを米飯よりも先に摂取したときの血糖値推移を検証した結果、米飯を摂取する前に、レモン果汁を摂ることで食後の血糖値の上昇を抑えられることがわかった。

本研究では、1回の食事で30g(約大さじ2杯)のレモン果汁で有意差が出ていたという。

「食後の血糖値の上昇をゆるやかにすることで、ブドウ糖が中性脂肪に変わるのを抑えることができます。血糖値の上昇をゆるやかにするには、いつもの食事に+αが必要です。レモン果汁を飲み物、ドレッシングなどで工夫をして、米飯を食べる前に摂取する習慣をつけましょう」(工藤先生)

2.レモンは痩せホルモンにも良い影響

レモンは、痩せホルモンなど、ダイエットに関連するホルモンにも良い影響を与えるという。

●空腹ホルモン「グレリン」を抑え込み、満腹ホルモン「レプチン」を分泌

「レモンの香りや刺激は交感神経を高めて満腹中枢に働きかけ、空腹ホルモンといわれる『グレリン』を抑え込みます。さらに、満腹ホルモンといわれる『レプチン』の分泌を促します。満腹になるまでタイムラグがあるため、満腹中枢に働きかけるには、食事の20分前にレモン水を飲んでおくのがポイントです」(工藤先生)

●痩せ体質になるホルモン「アディポネクチン」を活性化

「脂肪細胞から分泌される『アディポネクチン』というホルモンは痩せホルモンといわれていますが、このホルモンの分泌量が多いと、運動したのと同様の脂肪燃焼効果が得られ、太りにくい体になることがわかっています」(工藤先生)

レモン産地の中高年女性を対象にした研究(※)によると、レモン摂取量が多いほど血中のアディポネクチン量が多いことがわかっている。

「アディポネクチンは肥満になると分泌が減ります。まずはレモンの力を借りて、アディポネクチンの分泌を促進しましょう」(工藤先生)

※)堂本時夫「レモンの健康効果に関する研究の動向」より引用

レモンを毎日の食事に取り入れるには?

ダイエットにはレモン果汁を毎日の食事に取り入れると良いということになる。

しかし米飯の前にレモンというのはちょっとマッチしづらい。

そこで工藤先生に、具体的な食べ方パターンを続けられそうなものを挙げてもらった。

1.レモン水を飲む→食事をする。
2.レモンドレッシングサラダを食べる→白飯を食べる
3.レモン果汁を使ったチキンソテーを食べる→白飯を食べる

「お酒を飲む場合は、レモン果汁入りのレモンサワーを選ぶと血糖値が上がりにくいかもしれません」(工藤先生)

コロナ太りに!セロトニン・ドーパミン・コルチゾール対策

ところでホルモンについては、コロナ太りと深い関係があるようだ。

工藤先生は、コロナ太りには3つの原因があると話す。

1.自粛生活による運動不足
2.食生活の変化や脳内ホルモンの減少による食事の偏り
3.コロナ禍のストレス

「不安な気持ちになるとセロトニン不足で糖質が食べたくなります。また、飲み会や趣味など楽しみの時間が少なくなり、喜びを感じたときに分泌されるドーパミンが減ると、油ものが食べたくなります。ストレスを感じるとコルチゾールというホルモンを分泌しますが、これは筋肉を脂肪に変えるという、肥満につながる働きをします。コロナ太りは、ホルモンの変化やストレスが絡んでいるため、なかなか解消するのが難しくなっています」(工藤先生)

そこで工藤先生に、セロトニンとドーパミンを増やし、コルチゾールを減らす簡単に生活に取り入れられる方法を伝授してもらった。

●セロトニンの分泌を高める方法

・朝、太陽光を浴びる

・よく噛んで食べる

・一定のリズムで同じ動作を繰り返す「リズム運動」を行う
例)ウォーキング・ダンスなど

・セロトニンの原料となるトリプトファンを多く含む食材を摂取
例)魚、肉、大豆製品、卵、ナッツなど

●ドーパミンの分泌を高める方法

・楽しい経験や刺激的な経験をする。
例)普段買わないような服を買う、いつもと違う道を通る など

・アロマをかぐ。特におすすめは柑橘系の香り

「レモンなど、柑橘系に含まれる『リモネン』の香りが、脳を刺激してドーパミンの分泌を高め、気分をリフレッシュさせてくれます」(工藤先生)

●コルチゾールの分泌を適度にとどめる方法

「ストレスが増えると過剰に分泌されるので、適度な分泌に抑えられるように次のことを行いましょう」(工藤先生)

・7時間の睡眠時間を確保する

・無理をせず、自分のペースを大事に生活する

・プチ瞑想「マインドフルネス」を行う

・GABAの摂取

「野菜や果物、発酵食品になどに含まれるGABAを摂取することで、コルチゾールを減らすことができるといわれています」(工藤先生)

コロナ太りに悩まされている人は、食前のレモンやホルモン関連のケアを実践してみよう。

取材・文/石原亜香利

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2024年4月16日(火) 発売

DIME最新号は「名探偵コナン」特集!進化を続ける人気作品の魅力、制作の舞台裏まで徹底取材!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。